円安が金・プラチナの相場に与える影響とは?
円・プラチナの価値変動と金の価値変動には密接な関係があります。円・プラチナの変動は、価格の決定要因となり得るのです。
ここでは、特に円安が金・プラチナの相場に与える影響とその原因について紹介します。
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円安とは?
円安とは、ドルやユーロなどの諸外国通貨に対して円の価値が下がることです。例えば、1ドル100円だった状態から1ドル130円になると、ドルの価値は高まったと言え、相対的に円の価値が安くなったことになります。
これまで100円で購入できたものが130円必要になったとも考えられるでしょう。
反対に、1ドル100円から1ドル80円の変化のように、相対的に円の価値が高まる変化を円高と呼びます。
なぜ円安になる?
円安になる原因は多く、ひとつをピックアップして述べることはできません。最もたる原因として挙げられることが多い要素が「金利」です。日本の金利が下がること、またドルの金利が上がることでも円安が招かれます。アメリカの景気が良くなれば、ドルの価値も高まるので、円安になるというわけです。
日本もアメリカも長期にわたって金融緩和政策を講じてきました。しかし、2022年3月、アメリカは金融引き締めに動きました。日本とアメリカの金利差が大きくなったことで、投資家間で円を売却、ドルを購入する傾向が強くなりました。
また、円安が加速する仕組みにはインフレ(物価の上昇)も深く関連しています。物価の上昇により、同じものであっても購入するために多くの円を交換しなければならず、円安になるのです。
円安が進めば、海外では日本からの輸入品が安くなるため、購入しやすくなります。結果として日本からの輸入品は売れる量が増えるでしょう。日本の輸出業界は活発化し、会社の設備投資が促され、景気もよくなると考えられます。
しかし、海外から日本への輸入品や輸入材料などの価格は上昇し、国内の物価も高くなります。つまり、円安は景気が良くなりますが、インフレが進む傾向があるのです。
日本もアメリカも長期にわたって金融緩和政策を講じてきました。しかし、2022年3月、アメリカは金融引き締めに動きました。日本とアメリカの金利差が大きくなったことで、投資家間で円を売却、ドルを購入する傾向が強くなりました。
また、円安が加速する仕組みにはインフレ(物価の上昇)も深く関連しています。物価の上昇により、同じものであっても購入するために多くの円を交換しなければならず、円安になるのです。
円安が進めば、海外では日本からの輸入品が安くなるため、購入しやすくなります。結果として日本からの輸入品は売れる量が増えるでしょう。日本の輸出業界は活発化し、会社の設備投資が促され、景気もよくなると考えられます。
しかし、海外から日本への輸入品や輸入材料などの価格は上昇し、国内の物価も高くなります。つまり、円安は景気が良くなりますが、インフレが進む傾向があるのです。
メリットとデメリット
日本の商品全般が安くなるとも言い換えられる円安は、輸出する側にとってはメリットになります。輸出した商品の値段が安くなれば購買力が高まり、以前よりもたくさんの方が商品を購入するためです。
また、外貨を中心とする投資家にとっても利益が増えるため円安は喜ばれる出来事です。
円安の状況下では、海外に資産を持っていれば円資産より有利になります。為替の動向によりますが、利益を出しやすくなるでしょう。
反対に輸入する側にとって円安は大きな痛手となります。海外から購入するためには、以前よりも多くのお金を支払わなければならなくなり、それだけ出費も多くなってしまうためです。
日本の食料品や製品は輸入でまかなわれている物が多いですが、特に小麦やトウモロコシはアメリカから輸入しています。生活に必要な物の価格が上がっても、給料が上がるわけではありません。そのため、収入は横ばいで支出が増え、経済的に余裕がない方が増えるでしょう。
また、円安になってしまうと円を外貨に換金する際のレートが低くなってしまうため、海外旅行をする方にとっても好ましくありません。
例えば、円の価値がドルの価値より低いタイミングであれば、ドルを通貨通過にしている国の物価は相対的に高くと感じるでしょう。渡航費や宿泊費が従来よりも高いだけではなく、買い物や食事代も円高のタイミングと比較すると高額です。従来よりも宿泊日数を減らす、ホテルのグレードを下げる、食事代やお土産代を節約するなどの対応が必要なこともあるでしょう。
ほかにも、ガソリン価格の高騰、輸入商品の値上げなどが円安のデメリットとしてあげられます。
円安になると金・プラチナの買取価格は上昇する
基本的に円の価値が下がる円安・ドル高になると金・プラチナの価格は上昇します。
まずは金の価格動向に注目してみましょう。例えば2012年12月に開始された「アベノミクス」では円安が促進され、2015年にはドルが一時期の1ドル80円台から123円台にまでに急上昇しています。そして、この急激な円安にともない国内の金価格も1gあたり4000円弱だった2012年頃の価格から、2015年には5000円近くまで上昇。その後は少し落ち着いて、4000円台後半あたりを上下していました。
世界の金価格は2012年を境に下降の一途をたどっていましたが、日本における金相場の状況とは全く別です。世界市場ではドル/トロイオンスで取引されていますが、2012年には1700ドル台だった相場が、2015年になると1200ドル台へと一気に落ち込んでいます。
つまり、日本の場合だと円安は世界市場よりもはるかに金に及ぼす影響は大きいということです。日本で金の売買をするのであれば、現在の円安状況を十分に把握しておかなければなりません。なお、その後2022年頃から進行した円安ドル高の影響もあり、さらに金の価格は現在高騰中。2023年6月には、最高で11,320円という高値を記録しています。
現在金・貴金属の価値が高騰しています
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プラチナの価格動向は?
続いてプラチナの価格動向と円安との関係についても見てみましょう。先ほどご紹介した2012年12月に開始された「アベノミクス」では円安促進は、プラチナの価格にも影響を与えています。当時、1g当たりの平均価格は4355円でした。しかし、2013年2月には価格が高騰。最高で5305円を記録しています。これはここ10年のなかでは最高値です。
また、2022年からもプラチナは価値を徐々に高めています。2022年前半は4000円付近を上下していた平均価格は、2023年5月に4756円を記録。なお、当時の最高額は4884円です。2024年3月に4,783円から比べれると下がってはいるものの、全体としては上昇トレンドにあると言えるでしょう。
円安がなぜ金・プラチナ価格に影響を及ぼすのか?
基本的に日本の金・プラチナ取引も世界市場の状況と連動していますが、それ以上に円安が金価格に大きな影響を及ぼします。これは日本の金の取引状況が少し特殊であるためです。ここでは、円安と金価格の関連性、なぜ円安によって金価格が上がるのかを解説します。
円安と金価格の関係性
世界の市場だとドル建ての取引が基本となりますが、日本だと金・プラチナの売買はドルを円にかえてからの取引となるので、為替も金価格変動に大きく関係してくるのです。そのため、世界市場とは別に、ドル円相場も日本の金・プラチナ価格に影響を及ぼして、価格が決定されるというわけです。
つまり、世界市場の金・プラチナ価格が下降ぎみにもかからず、円安で日本の金・プラチナ価格が上昇するのは、ドルを円にかえてからの取引するという日本の特殊な金取引も起因しています。
金の需要が上がると価格も上がる
円安になれば、日本では金を安い価格で購入できます。日本での金価格にかかわらず、金の価値そのものがなくなることはありません。金は世界中で換金できる資産であり、通貨不安や軍事侵攻などが起こった際には価格も上がります。金の投資方法は数種類あり、現物購入は定番の方法です。結果として、日本の低価格な金を多くの投資家が現物購入で買い求めることが予想されます。
投資家による購入が増加することは、金の需要が上がることにつながります。この需要増加に伴い、金の価格も上昇します。
円安以外で金・プラチナ価格に与える要因
上記のとおり、為替は金・プラチナの価格に大きな影響を与えます。ただし、価格動向はさまざまな事象に影響を受けます。円安以外で金・プラチナ価格に影響を与える要因について考えてみましょう。
需要・供給バランス変化
金・プラチナに限らず、貴金属は世界的な需要・供給のバランスが価格に大きな影響を与えます。とくに、金・プラチナのような採掘量に上限がある貴金属は、需要・供給バランスに影響を受けやすい商品と言えるでしょう。
金は需要が上がれば価格も上がり、需要が減れば価格も下がります。近年、各国の中央銀行が外資準備のための金の割合を増やしていることから、金の需要が上昇していることがポイントです。
たとえば金の場合、2000年代以降にはじまった中国やインドの成長に伴い、金の需要が高まりました。その結果、価格が上昇を続けているという傾向が見て取れます。
ただし、金の埋蔵量は限度があり、採掘量は頭打ちの状態になっています。なお、今後は南アフリカの採掘事情により供給が減少するとみられており、さらなる高騰が起こるとも予測されています。
一方、プラチナに関しては事情が異なります。金と異なり、プラチナの主な使用目的は工業用途。とくに、自動車産業のクリーンエネルギーと深い関わりを持っています。脱炭素化社会の推進が進む現代においては、プラチナの需要が高まっており、高騰が続いていると考えられます。
社会不安や地学的リスクの高まり
金は、国の社会不安のリスクを負わず、実物資産としての価値が保たれています。
新型コロナウイルスの流行やロシアによるウクライナ侵攻といった社会不安・地学的リスクの高まりは、現物資産としての金・プラチナの価値を高める要因のひとつです。2020年頃からの価値上昇は、円安だけでなくこれらの事象が関わっているとも言えるでしょう。
2023年10月には、中東情勢の緊迫化により、世界的な社会不安、地政学的リスクが高まりました。結果として、世界的に金への投資意識が広がり、金価格も上がったといわれています。
また、新興国では社会不安や地政学的リスクから金の保有で不安定な状況に備える方が多くなっています。このことも金の価格が上昇している理由のひとつだといえるでしょう。
とくに金は「有事の金」と呼ばれるほど、これらのリスクに対するヘッジとして投資家の間で高い信頼度を持ちます。一時的かつ限定的な上昇ではありますが、トレンドを把握するには重要な要素と言えるでしょう。
インフレと投機
上記のとおり、金やプラチナを保有するひとつの利点は、各種リスク、特にインフレから自己の資産を保護できるという点です。インフレが生じると、全般的に物価が上昇し、現金の価値が相対的に低下します。しかし、金の価格も物価と同様に上昇するため、資産を保護できます。これが金保有の「守りの姿勢」となり、多くの人々がインフレ予測時に金を購入する動機付けとなります。
要約すると、金の保有はインフレ等のリスクから資産を保護することが可能であり、とくに物価上昇予測時には資産保全手段として求められることが多い、ということです。
2024年も世界規模のインフレは高水準にあります。今後、徐々に沈静化する見込みはあるものの、あくまでも予測にすぎません。高い水準のインフレが継続すれば、対策として金投資をする方は増え続け、金の価格も上昇を続けるでしょう。
金・プラチナを売却するのは円安時がおすすめ
円安になると日本では金・プラチナの価格は上昇傾向にあります。そのため、金・プラチナを高く売りたいのであれば円安の時期が良いと言えます。逆に円安のときに金・プラチナを購入するのはあまりおすすめできません。
ただ、破綻リスクを考えて、金・プラチナを資産として残しておきたいとのであれば、ある程度の出費は仕方がないと割り切って購入するのもひとつの選択肢です。破綻してしまえば、元も子もありません。「有事の金」と言われるように、金をある程度持っておくといざという時にも困りません。
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