ベトナムの金相場は?現地での購入は安いからお得?
近年、ベトナムでの金人気が高まっています。世界的な金の高騰に合わせ、相場も上昇中。投資家にとっては気になる国と言えるでしょう。そこでこちらでは、ベトナムにおける金相場の動向について解説します。合わせて、ベトナムで金を購入することについても解説します。
ベトナムにおける金相場の推移や動向
まずは近年のベトナムにおける金相場について見ていきましょう。
ベトナム国内における金地金(ゴールド)の価格は、2021年中旬から上昇の一途を辿り、近年は過去最高値の更新も見られました。この結果、国内と海外のゴールド価格の差が1テール(37.8g)当たり1100万VND(約5万5600円)を超える大きな開きとなっています。
具体的な数字を挙げると、サイゴンジュエリー(SJC)の提示したSJCブランドの1テール当たりのゴールド価格は、買い値が6325万VND(約31万9400万円)、売り値が6385万VND(約32万2500円)となりました。
ベトナムで金人気が高まった理由は?
ベトナムでゴールド価格が急上昇している背景には、いくつかの要因が考えられます。
主なものとして、カザフスタン、リビア、イランなどの産油国の政治的な不安や、ロシアによるウクライナ侵攻の危険性が挙げられます。これらの国際情勢の影響を受けて、2021年のベトナムのゴールド消費量は、新型コロナウイルスの影響を受けた前年と比べて8.0%増の43tとなり、東南アジアでトップの消費量を記録しました。
また、ベトナムの人々は、伝統的にゴールドを安全な投資として捉えており、72%の人々が「ゴールドは安全な投資資産」と考えています。このように、国民的に金への信頼度が高いことも人気に拍車を掛けていると言えるでしょう。
2023年8月からは人気に陰り?
ベトナムで高人気の金ですが、2023年8月を迎えると、ゴールドの人気には陰りが見え始めています。
世界金協会(WGC)によれば、2023年の第2四半期にベトナムで購入された金は約12.7トンで、前年同期より9%減少。とくに、コロナ禍後の景気回復の影響で2022年には購入量が急増していたものの、今年に入ってからはその勢いが減退しています。
具体的には、第2四半期の金地金と金貨の購入量は前年同期から5%減の9.1トン、装飾品の購入量は18%減の3.7トンでした。このような状況の中、宝飾大手のフーニュアン・ジュエリー(PNJ)の第2四半期の売上も17.4%減少しており、ゴールドに関する市場の動向に変化が生じていることが伺えます。
以上の動向から、ベトナムのゴールド市場は国際的な情勢や国内の消費者の感じる安全性のニーズなど、多様な要因に影響を受けて変動していることがわかります。
ベトナムでの金購入はお得?
「ベトナムの金は安い」といった情報も聞かれますが、実際のところはどうでしょうか? 結論から言うと、ベトナムでの金購入はおすすめとはいえません。
前提として、金の価値は世界共通です。そのため、どの国だから安く買えるといったことはないため注意が必要です。なお、ベトナムで金を購入した場合には、持ち帰りの際に注意が必要です。
まず、ベトナムから日本に持ち帰られる金は一人あたり5,000ドルまでと決まっています。これを超える金を購入した場合、空港で没収される可能性もあるため気をつけましょう。
一方、ジュエリーなどの宝飾品については安く買える可能性は十分考えられます。これは、現地での加工費などが関係しています。つまり、安い人件費でジュエリーを作れるから、結果として安価になるということです。純粋に、金が使われた宝飾品を安く手に入れたいのであれば、ベトナムでの購入もよい選択肢と言えるでしょう。
まとめ
もしもベトナムで購入した金や宝飾品を売却したいとお考えの方は、ぜひ「なんぼや」までお持ち込みください。当店では、在籍するバリューデザイナーが金の価値を正しく判断し、適正な買取価格をご提示いたします。ベトナム製のもので正しい査定を行いますので、ぜひご利用ください。