プラチナでも錆びることはある?輝きをキープするなら純度に注目!
白銀の輝きが特徴のプラチナは、産出量が少なく、非常に希少性の高い金属です。変色や錆に強く、永続的な輝きがあることから、結婚指輪をはじめ特別なジュエリーに選択する人も多い人気の素材です。ただし、場合によってはプラチナでも黒ずみや錆が発生してしまうことがあります。今回は、プラチナが錆びない条件や錆びてしまう原因、対処法についてご紹介します。
プラチナが錆びない純度とは?
酸化とは、金属がイオン化して酸素と混ざってしまうことを指す言葉です。プラチナはイオン化しにくい金属のため、空気に触れてもほとんど酸化しません。
しかし、柔らかく粘りのある金属のため、アクセサリーとして加工するにはほかの金属を混ぜる必要があります。プラチナのアイテムが錆びてしまう原因は、この割金です。つまり、プラチナは純度が高ければ高いほど錆びる心配が少ないといえます。
プラチナの純度は、刻印で確認できます。「Pt999」とあれば、純度99.9%の割金を混ぜていないプラチナのことです。純度の高いプラチナは柔らかく、加工がしにくいためアクセサリーには向きません。
「Pt950」は、純度95.0%という意味です。プラチナの純度が高いため、錆には強いものの強度は劣ります。柔らかく傷がつきやすいため、取り扱いに注意が必要です。
「Pt900」は純度90.0%のプラチナです。純プラチナと比べて錆びるリスクが高いといえますが、傷や変形には強くアクセサリーの素材として加工しやすくなっています。ジュエリーには、主にPt850以上のプラチナが使われます。
割金に銅・銀・コバルトなどが使われている場合は、汗や化学薬品に反応し、錆びる可能性があるため注意が必要です。錆に強い割金としては、パラジウム・イリジウム・ルテニウムなどが挙げられます。 関連記事【更新:2024年11月】プラチナの見分け方は?刻印や磁石を使った鑑定方法をご紹介
プラチナは貴金属のなかでも価値が高い分、偽物などが出回ることも少なくありません。そこで今回は、プラチナが本物かどうかを見分ける方法について解説を…
2024.11.06
プラチナが錆びる原因
プラチナ自体は耐蝕性に優れているため、錆びることはほぼありません。しかし、強度を高めてアクセサリーに加工するために、ほかの金属と混ぜ合わせている場合は錆びてしまうことがあります。ここでは、プラチナのアイテムが錆びる原因をご紹介します。
水仕事・入浴
洗濯・洗い物などで使用する洗剤や、入浴時に使用するシャンプー、入浴剤などは、錆や変色の原因になってしまう可能性があります。洗剤の成分が残らないように、しっかり洗い流しましょう。
メイクや日焼け止め
メイクや日焼け止めに含まれる化学物質が、変色の原因となる場合があります。メイクや日焼け止を塗り終わってからアクセサリーを着けるようにしましょう。
汗や皮脂
汗や皮脂に含まれる硫黄成分や塩素成分は、割金が錆びる原因になることもあります。アクセサリーは着けっぱなしにせず、外した後はしっかり汗や皮脂を拭きとってからしまいましょう。
温泉
温泉の成分と使われている割金の種類によっては、硫化反応が起きて黒く変色する可能性があるため注意が必要です。割金が銀や銅の場合、硫黄泉で硫化して変色するおそれがあります。極度の酸性またはアルカリ性の泉質でも変色のリスクは高くなります。温泉成分は場所によって異なるため、温泉に入るときはプラチナのアクセサリーを外しておくと安心です。
プラチナが錆びたときの対処法
万が一プラチナのアクセサリーが錆びてしまったときは、お酢やレモン汁など身近なものを使って落とす方法があります。
まずは、錆びてしまったプラチナを容器に入れ、かぶる程度のお酢、またはレモン汁を入れましょう。10分ほど浸した後、きれいに洗い流して柔らかい布で拭き上げれば完了です。
お酢やレモン汁には酢酸が含まれているため、酸化還元反応が起こってプラチナの錆を分解してくれます。ただし、プラチナ以外にも宝石などの装飾がついているアクセサリーの場合は注意が必要です。真珠や珊瑚(サンゴ)、エメラルド、オパールなど、酸に弱い宝石があるため、どんな宝石があしらわれているかを確認してから行いましょう。
万が一、お酢やレモン汁が使えない宝石がついていた場合は、無理に落とそうとせず、専門店に相談することをおすすめします。
まとめ
プラチナ製品が錆びてしまう原因や、錆びてしまった場合の対処法をご紹介しました。プラチナ自体は錆びにくい金属ですが、割金が含まれている場合は錆びるリスクが高くなります。錆の原因を把握し、予防とこまめな手入れを行い、美しい状態を保ちましょう。