プラチナがもっとも採掘されている産出国は?埋蔵量と希少価値
プラチナは、希少で耐久性があり、化学反応を起こしにくい貴重な貴金属です。「どこの国で採掘できるの?」「残されている埋蔵量はどのくらい?」などという基礎的な情報については、ご存知ない方が多いかもしれません。この記事では、プラチナが採掘されている国、埋蔵量、使用用途について解説します。
プラチナがもっとも採掘されている国はどこ?
プラチナは世界中でその希少性と多くの用途により高い価値を持つ貴金属です。特に、その採掘が行われている国々はプラチナ供給の大半を占め、世界のプラチナ市場に大きな影響を与えています。ここでは、プラチナが採掘されている代表的な国とその特徴についてお伝えします。
南アフリカ
南アフリカは世界のプラチナ産出量でトップを占めています。「ブッシュフェルト複合岩体」と呼ばれる岩盤地帯には、豊富なレアメタルが含まれており、特にプラチナの資源が豊富です。
南アフリカからのプラチナの総産出量は137トンに達し、世界総産出量の75%を占めています。南アフリカのプラチナ鉱床は世界市場の大きな支柱となっており、世界中のプラチナ供給に大きく貢献しています。
ロシア
ロシアはプラチナ産出で世界第2位です。ウラル山脈地域が特にプラチナの重要な産出地です。年間のプラチナ総産出量は約22トンとされ、世界総産出量の約12%を占めています。南アフリカと合わせると世界の約90%のプラチナがこの2国から生産されていることがわかります。
ジンバブエ
ジンバブエはプラチナ産出で世界第3位です。大規模なプラチナ鉱床は、国民にとって重要な経済資源として機能しています。年間のプラチナ総産出量は約15トンとされ、世界の総産出量の約8%を占めています。ジンバブエも、プラチナ世界市場の供給に大きく貢献している国の一つです。
プラチナの総採掘量と地球上の埋蔵量
プラチナはその美しさが魅力で産業界やジュエリー市場で非常に重宝されている貴金属です。ここでは、これまでに採掘されてきたプラチナの総採掘量と、地球上に残されている埋蔵量について解説します。
プラチナの総採掘量と埋蔵量
これまでに採掘されたプラチナの総採掘量は約5〜7千トンです。金の総採掘量が約15〜17万トンであることと比較すると、プラチナの希少性が際立ちます。
地球上に存在するプラチナの推定総量は約1万6千トンです。金の地球上の総量は約20数万トンなので、総量を比較してもプラチナの希少性が明確になります。
プラチナの埋蔵量が少ないのは、地球の地殻内における新たな鉱床の発見が稀であるためです。限られた埋蔵量では将来的にプラチナ採掘の限界が来るかもしれません。
プラチナは希少価値の高い金属
プラチナは金に比べて採掘量が非常に少なく、地球上でもっとも希少な金属の一つです。年間生産量は金の約2,500トンに対してプラチナはわずか200トンで、これは金の10分の1以下です。この差はプラチナの希少性を強調しています。
さらに、プラチナは1トンの原鉱石から約3gしか取り出せず、生産には多大な時間とコストがかかります。こうした生成の難しさがプラチナの価値をさらに高め、供給不足の状況を生んでいます。
プラチナの希少価値と主な使用用途
プラチナはその希少性から世界中で高く評価されている貴金属です。ここでは、さまざまな分野で活躍するプラチナの使用用途について解説します。プラチナの使用用途のほぼ半分以上は工業用として使用されています。
自動車
プラチナは工業分野で広く利用されていますが、特に自動車産業において重要な金属です。自動車の排ガス浄化装置である触媒コンバーターに不可欠で、有毒なガスを無害なものに変える役割を果たします。
プラチナは一酸化炭素、窒素酸化物、炭化水素を二酸化炭素や水蒸気に変換する優れた能力を持ち、大気汚染を減少させるのに貢献しています。
自動車業界で使われるプラチナの量は全体の約60%です。このうちの約40%が排ガス浄化に関連しています。金とは異なり、プラチナはこのような工業的な用途での価値が認められています。
医療器具
プラチナは生体適合性と耐食性が優れているため、医療分野においても重要な素材です。心臓ペースメーカーや植込み型除細動器などの医療機器にプラチナが採用されています。がん治療薬の製造にもプラチナが採用されており、化学療法で重要な役割を担っています。
燃料電池
プラチナは、燃料電池の電極材料です。水素と酸素を反応させて電力を生成する過程で、プラチナは反応を促進させる触媒として機能します。
プラチナを用いた燃料電池は、高いエネルギー効率と環境負荷の低減を可能にするため、自動車や携帯電話など多様な分野での使用が期待されています。
結婚・婚約指輪
プラチナはジュエリー素材として使用されているのはよく知られていますが、宝飾品としての需要は全体の約3割しかありません。ジュエリー業界でのプラチナの評価は高く、特に結婚指輪や婚約指輪に選ばれることが多いです。
プラチナの希少性、美しさ、耐久性がその人気の理由です。プラチナ製の指輪は時間が経っても輝きを保ち、変色しにくいため、「永遠の愛」の象徴として選ばれています。
宇宙開発
宇宙開発でもプラチナが重宝されています。宇宙船や人工衛星の電子機器にプラチナが使用されることがあります。
プラチナが極端な温度変化や放射線に高い耐性を持っていることが、宇宙開発用の素材として重用されている理由です。また、宇宙探査ミッションでの測定器具やセンサーにもプラチナが利用されています。
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