ニッケルフリーとは?メリット・デメリットやお手入れ方法
ニッケルは、金属の中でもアレルギー反応が出やすい素材です。そのため、アクセサリーを選ぶ際、「ニッケルフリー」の表記があるものを購入するという方も多いでしょう。そこで今回は、日本におけるニッケルフリーの意味やメリット・デメリット、お手入れ時のポイントについて説明します。
ニッケルフリーとは
ニッケルとは、元素記号「Ni」で表される、原子番号28の金属です。対腐食性が高く、錆びにくい特徴を持っていることから、さまざまな用途に活用されています。その一例を下記に列挙します。
● スマートフォン
● 自動車
● 医療器具
● 合金やメッキの材料
● 貨幣の材料
一方で、ニッケルを使用していないものや、少量のみ使用している製品はニッケルフリーと呼ばれます。金属アレルギーを持っている方向けの製品で、ニッケルの代わりにチタンやホワイトゴールドなどが使用されています。
ただし、日本には決まった規格がないため、ニッケルフリーと記載のある製品にもニッケルが含まれていることがある点には注意しましょう。「ノンニッケル」や「ニッケルオフ」と記載されている場合も同様です。価格を抑える目的で少量のニッケルが使用されるケースも多いため、ニッケルが全く含まれていない製品を探している場合は、購入前に店員さんなどに確認すると良いでしょう。
ニッケルフリーのメリット・デメリット
続いては、ニッケルフリーのメリット・デメリットを解説します。
メリット
ニッケルフリー製品を選ぶ場合、ニッケルが原因となる金属アレルギーを起こしにくい点が最大のメリットです。金属アレルギーを持つ方でも安心して利用しやすいでしょう。ただし、先に説明した通り、ニッケルフリーの場合でも少量のニッケルが含まれていることがある点には注意しましょう。
また、ニッケルによるアレルギー反応を軽減できても、製品に含まれるその他の金属によってアレルギーが生じる可能性は残ります。例えば、パラジウムや銅などはアレルギー反応が出やすく、アクセサリーや宝飾品にもよく使用されています。自分がどの金属に対してアレルギーを持っているのかわからない場合は、医療機関を受診し、検査してもらうのが確実です。
デメリット
ニッケルフリーの場合は、ニッケルの優位性を生かせない点がデメリットといえるでしょう。例えばニッケルには、メッキの下地として使うことで定着が良くなり、剥がれにくくなるという特性があります。ニッケルの含有量が少なくなることで、この特性を生かすのが難しくなり、ほかのアクセサリーと比較してメッキが剥がれやすくなる可能性があります。
また、ニッケルを使った製品は、錆に強いのも特徴です。ニッケルの表面にある被膜が錆を防いでくれます。しかし、ニッケルフリー製品を選ぶ場合は、ニッケルの含有量が少ないため、通常よりも錆に注意して使用することが必要です。
ニッケルフリー製品のお手入れ方法
ニッケルフリー製品は、メッキが剥がれやすく、色落ちや錆なども発生しやすい傾向にあります。そのため、通常の製品とはメンテナンスの方法も変える必要があります。
具体的には、まず使用後は丁寧に汚れをふき取りましょう。皮脂や汗などの汚れが付着したまま放置していると、錆や黒ずみが発生しやすくなります。メッキが剥がれないように柔らかい布などを使って汚れを取り除きましょう。
次に、ニッケルフリーのアクセサリーは、着用したままでの入浴や海水浴などは避けるのが基本です。ニッケルを使った製品と比べて対腐食性に劣るため、水や海水に触れると錆が生じやすくなります。入浴時やプール・海などのレジャー施設を訪れる際は、ニッケルフリー製品を必ず外すようにしましょう。
まとめ
今回は、ニッケルフリー製品の特徴やメリット・デメリット、メンテナンスの方法をお伝えしました。EUやヨーロッパ諸国と異なり、日本にはニッケルフリーに関する明確な規格が存在しません。ニッケルフリーと表示されている製品を選ぶ場合でも、ニッケルが含まれている可能性があることを忘れないようにしましょう。
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