プラチナの総量は金よりも少ない？今後の価値が高騰する可能性
プラチナは、その輝きだけでなく希少性においても特別な貴金属です。金に比べて採掘量や埋蔵量が格段に少なく、現在の地球上の総量はわずか1万6千トン程度とされ、この限られた存在がプラチナの高い価値を生み出しています。この記事では、プラチナの総量がなぜこれほどまでに少ないのか、そして将来的な価値の高騰の可能性について詳しく説明します。
プラチナの総量はどれくらい？
プラチナの希少性は、その総量の少なさからも明らかです。以下では、プラチナのこれまでに採掘された総量と地球上に眠っている総量について解説します。
プラチナのこれまで採掘された総量
プラチナは非常に限られた国々でのみ産出され、その採掘量も少量です。有史以来、人類が手にしたプラチナの総量は約7,000トン程度と推定されています。これは、金の総量（約21万トン）のわずか1/30に相当し、その希少性を物語っています。
オリンピックの競技用プールにプラチナを注いだとしたら、ゴールドがプール3杯分以上に対して、プラチナはひざより下の深さ程度になります。この比較からも、プラチナとゴールドの総量の差が理解できるでしょう。
地球上にあるプラチナの総量
地球上に残存するプラチナの量は約1万6千トンに過ぎず、その大部分が南アフリカで産出されています。この地域の経済や社会的な変動はプラチナ価格に直接的な影響を与え、過去には電力不足やストライキにより価格が急騰したこともあります。
プラチナの希少価値が高い理由
プラチナの産出は一部の国々に限られ、年間供給量は約200トンにとどまります。原鉱石中の含有量が少ないことも、プラチナの希少性を高めている要素の一つです。これらの要素がどのようにプラチナの価値に影響を及ぼしているか、以下で詳しく説明します。
産出国が限られているため
プラチナの産出は非常に限定された地域に集中しており、その年間生産量の大部分、約70％が南アフリカ共和国からのものです。ロシアが12％、北米・ジンバブエが15％を占め、残りの3％がその他の国々から供給されています。日本は産出国ではないものの、リサイクル技術において高い評価を受けており、プラチナ供給の重要な役割を担っています。産出国の少なさがプラチナの希少価値を高めています。
年間供給量が少ないため
プラチナの年間供給量は、その希少性から約200トンに限られており、これは金の年間供給量の約1/19に過ぎません。埋蔵量や採掘量の限界と、精錬作業の困難さが年間供給量を抑える要因となっています。この限られた供給は、プラチナの市場価値を高める要因となっています。
様々な用途に使用されているため
プラチナは宝飾品をはじめ、自動車、医療、電子機器など様々な分野で活用されています。この多用途性が、プラチナの需要を高めていますが、限られた供給によりその需要に対して供給が少ない状態が続いています。
原鉱石中の含有量が少ないため
1トンの原鉱石から抽出できるプラチナはわずか3グラムと非常に少なく、これは指輪1個分に相当します。この低い含有率も結果としてプラチナの希少価値を高めています。
プラチナの価値が今後高騰する可能性は？
プラチナの将来的な価値に影響を与えると考えられる要素として以下のようなものがあげられます。
- 工業用としての需要拡大
- 脱炭素運動の活性化
- 世界経済の安定
- パラジウムの代替品
それぞれの要素について詳しく解説します。
工業用としての需要拡大
プラチナは工業分野での使用が増えており、特に自動車産業の排ガス浄化触媒や電子機器製造に欠かせません。技術の進展に伴い、プラチナの需要が拡大しています。活用の幅が広がる一方で供給量が変わらなければ、さらに価値が高くなっていくでしょう。新しい用途の発見や需要の増加は、プラチナの価値上昇を促す重要な要素です。
脱炭素運動の活性化
脱炭素運動とは、二酸化炭素に代表される温室効果ガスの排出を抑え、地球温暖化を抑制しようとする動きのことです。世界的な脱炭素運動が進む中、プラチナは再生可能エネルギー技術や燃料電池技術において重要な役割を果たしています。近年は企業ぐるみ、国ぐるみなど大きな枠組みで脱炭素運動の動きが活発です。これらの技術分野でのプラチナ需要の増加は、その価値上昇に貢献すると予想されます。
世界経済の安定
世界経済の安定化は、金やプラチナなどの貴金属市場にとって好ましい状況をもたらします。経済が安定すれば、これらの金属への投資需要が高まり、それに伴い価格が上昇する可能性があります。
パラジウムの代替品
パラジウムはプラチナと同じく電気製品の部品や触媒として使用されています。近年は価格の上昇や供給不安定性を受けて、プラチナが有力な代替材料として注目されるようになりました。特に自動車産業での触媒材料としての需要が増えており、コストが高いパラジウムの代替品としてプラチナを使用するケースが増えています。この需要がプラチナ価格に影響を与えています。
金よりも総量が少なく希少価値の高いプラチナを賢く売却しよう
プラチナは、その採掘量や埋蔵量が金に比べて格段に少なく、高い希少価値を持っています。工業用途の拡大、脱炭素運動の活性化、世界経済の安定、パラジウムの代替品としての需要増加など、複数の要因がプラチナの価値を今後さらに高める可能性を秘めています。
プラチナの売却を考えている場合、そのタイミングは重要です。適切な時期に売却することで、その希少性と将来性を活かした価値を得ることができるでしょう。売却のタイミングにお悩みの方は「なんぼや」にご相談ください。「なんぼや」はプラチナの市場価値を熟知しており、適正な査定額を提示させていただきます。将来的なプラチナ売却を検討している方へのアドバイスも可能です。お気軽にご来店ください。
