10金の変色を防いできれいな輝きを保つポイント
10金は、金を含有する合金のひとつです。金以外の金属も含まれるため、純金と異なり変色しやすい性質があります。それでも、お気に入りのジュエリーは、きれいな輝きを保ちたいところでしょう。10金の変色を避けるには、何に注意するとよいか確認しておけば役立つと考えられます。そこで今回は、10金の概要をふまえ、変色する原因やこのトラブルを防ぐポイントについてご紹介します。
10金とは
10金は、金を4割ほど含有する合金です。金の含有率にもとづき、「10金」や「10K」と表現されます。
10金の金含有率
基本的に10金は、金の純度が約42%の合金です。
通常、金の純度は、24分率で表現されます。金が99.9%以上の場合、含有率は24分の24と見なされ、「24金」や「24K」と記されるケースが一般的です。また、含有率が約75%であれば24×0.75=18となり、「18K」と表記されます。
24分率で計算した場合、金の含有率42%の数値は、24×0.42=10.08です。この計算式をふまえ、10金(10K)と表記された合金は、金属のなかに約42%の金が含まれていると判断されます。
なお、金は柔らかく、加工しにくいところが特徴的です。強度を高めるときは、割金として他の金属が混ぜられます。割金に使われる金属は一律でなく、その種類によって10金の色味はイエローゴールドやホワイトゴールドに変わります。
22金や18金との違い
10金と22金や18金との違いは、金含有率の差異です。
それぞれの金含有率は、10金が約42%であるのに対し、22金は22÷24=約91.7%、18金は18÷24=約75%です。これらの数値が示す通り、10金の純度は、22金や18金に比べて低くなります。
10金は金の使用量が比較的に少なく、値段が安い傾向にあり、手に入れやすい特徴があります。また、金の純度が低い分だけ割金を混ぜる量は多くなるため、22金や18金より強度が高いところも大きな特徴です。
合金としての強度が高く加工しやすい性質があり、ジュエリーを製作するのに適しているといわれています。
10金が変色する原因
10金が変色する主な原因は、金に他の金属素材が混ぜられるためです。金以外の素材が化学反応を起こすと、変色やサビの発生につながります。
10金製品は割金が変色
10金の金製品を使っている場合、割金の金属素材に変色トラブルが発生しがちです。
一般的に、金は耐食性に優れています。空気や水に触れても、滅多に化学反応を起こしません。長期間にわたり良好な状態を保ちやすいため、資産として安定的な価値があると評価されています。
ただし、10金の製品は割金が混ざる合金であり、割金が空気や水の影響で化学反応を起こし変色するケースが見られます。金以外の金属が6割近くを占めるため、変色するリスクは小さくありません。
10金は22金や18金ほど金の純度が高くない合金であり、比較的に色は変わりやすいといえるでしょう。
10金には銀や銅が配合
10金などの合金は、割金として銀や銅を配合するケースが一般的です。
割金の銀や銅は、空気中に含まれる酸素などに反応すると、酸化現象を起こす場合があります。ジュエリーを普段使いするなかで銀や銅の酸化が進むと、変色トラブルやサビの発生につながります。
また、汗や皮脂も、さまざまなトラブルを招く主要原因です。これらの水分・油分がジュエリーに付着すると、割金は化学反応する場合があり、変色やサビ・黒ずみが発生しやすくなります。
ジュエリーについた汗や皮脂汚れを放置すると、変色などのトラブルは防ぎにくくなるでしょう。そのため、日頃の使い方には気をつける必要があると考えられます。
細かいキズが変色に見えるケースも
10金の細かいキズも、変色に見える原因のひとつです。
ジュエリーの汚れやサビを落とすとき、人によっては、ブラシで強くこすったり研磨剤を使用するケースが見られます。これらの方法は、10金製品の表面に細かいキズをつける可能性が低くありません。
汚れやサビの除去にブラシや研磨剤を使い続け、細かいキズが増えると、10金の表面がくすみ変色したように見える場合があります。また、着用中にキズがついたときも、変色したような見た目になるかもしれません。
そのため、10金製のジュエリーを普段使いする際は、キズがつかないように扱うことも大切な注意点に挙げられます。
10金の変色を防ぐポイント
10金の変色を防ぐには、こまめに汗や皮脂汚れを取り除き、丁寧に保管するといった配慮が大切です。
汗や皮脂などの汚れを取る
10金に付着した汗や皮脂は、こまめに拭き取ると、変色を防ぐのに効果的です。
通常、ジュエリーを身につけると、汗や皮脂の付着は避けられません。これらを放置すると、金属の酸化現象や変色トラブルの原因になります。そのため、こまめに拭き取ることが望まれます。
ジュエリーの着用後に汗や皮脂を取るときは、柔らかい布を使うとよいでしょう。ジュエリークロスで優しく拭けば、金属を傷めずに済みます。タオルやティッシュは金属にキズをつける恐れがあり、ジュエリーの手入れには不向きです。
日頃から着用後の手入れを心がければ、10金のジュエリーを清潔に保ちやすくなります。
傷つかないように保管する
10金などの宝飾品は、傷つかないように保管するのが適切です。
宝飾品類は、ケースや袋に入れずテーブルや棚の上に放置すると、空気や水に触れて酸化や変色を招きやすくなります。また、ひとつのケースに何個も入れると、ジュエリー同士がぶつかりキズがつくでしょう。
未使用時の変色やキズを避けるには、個別でジュエリーボックスやチャック袋に収納する方法が適しています。普通の袋は空気が入ってきますが、チャックつきで密閉できる袋は空気の流入を防ぐのに有効です。
これらの方法で個々のジュエリーが接触しないように保管すれば、保管中の変色や破損を防ぐことができます。
入浴や水仕事のときは着用を避ける
入浴や水仕事のときは、ジュエリーの着用を避けることも、変色の防止につながる大切なポイントです。
入浴時や水仕事では、多くの水に触れます。ジュエリーを着用していると、金属に水分がついて酸化や変色を招きがちです。また、入浴剤やシャンプーに硫黄成分が含まれていると、割金が硫黄に反応する可能性もあります。
いずれの場合も水や硫黄成分による変色などは避けにくいため、10金のジュエリーは外しておくことをおすすめします。
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