【最新:2025年8月】金のインゴットとは?取引の前に知っておきたい特徴や基礎知識を解説
金のインゴット(ingot)とは、金を精錬して使いやすい一塊にしたもの全般を指します。
鉱山から産出されたばかりの鉱石とは異なり、不純物を取り除き加工しやすい形に整えられており、市場では高い価値で取引されています。
日本で購入できる多くのインゴットは厚みのある棒状になっているため、「バー」とも呼ばれます。保管しやすいように棒状になったと言われています。 2025年金買取相場急上昇中!! 10月17日(金)現在1gの相場が23,062円を超えました!! 金を売るなら今がチャンス、金買取なら「なんぼや」にお任せください。 金買取相場価格 推移グラフ 基準指数(円) 期間(日単位): 開始日が終了日より後になっています から 終了日が開始日より前になっています ※買取相場価格に手数料は含まれておりません。手数料に関しては実物拝見時にご案内させていただきます。
また実際のインゴットの用途は工業用、投資用、加工用とさまざまです。特に金やプラチナのような貴金属類は、ブロックサイズの大きいインゴットは投資に用いられることが多く、小さいバーはアクセサリーや工業製品に加工されて使われています。
この記事では金のインゴットとはどのような特徴を持ったアイテムなのか、安心できる金のインゴットの購入方法や売却を検討する際の注意点についてまとめます。
金のインゴットの特徴を紹介

金のインゴットとは、精錬した金を、取引しやすいバーやブロックの形に成形した塊のことを言います。
「金のインゴット」という言葉になじみがなくても、以下のようなフレーズを耳にした経験がある方は多いはずです。
- 金地金
- 金の延べ棒
- ゴールドバー
どれもが同じものを指す言葉ですが、近年は「金のインゴット」という表現が使われるケースが多いです。
金のインゴットの表面には、メーカー・重量・品位表示・シリアルナンバーなどの重要な情報が刻印で記されています。
各ブランドや金・貴金属専門の販売会社が発行しているインゴットには、個体識別をする為にシリアルナンバーが刻印されています。
信用に基づく適切な売買をするためには、偽物を排除することが重要です。シリアルナンバーを刻印することでインゴットの偽造や詐欺を抑止・防止しています。
またインゴットの売買など取引時には、シリアルナンバーは厳しくチェックされます。
シリアルの有無は、金の品質を判断するための重要な材料なのです。
裏を返せば刻印のないインゴットは偽物である可能性も高く、買取業者も取引が慎重になり買取を断られることが多いです。
自分が購入するときにも、シリアルナンバーをはじめとした刻印をよく確認し、本当に信頼できる業者から購入しましょう
サイズもいろいろ
金のインゴットには、サイズによって様々な種類が存在しています。自身の予算に合わせて購入するインゴットを選びやすいことからも、投資対象として人気を集めています。
具体的には、以下の重量のインゴットが存在しています。
- 1グラム
- 2グラム
- 5グラム
- 10グラム
- 20グラム
- 50グラム
- 100グラム
- 500グラム
- 1キログラム
- 約12.5キログラム(400トロイオンス)
20グラム以下の金のインゴットは、「ペンダント用」などとして需要があります。50グラムから1キロまでは投資対象として人気の品。
最後に紹介した400トロイオンス(12.5キログラム)のインゴットは、日常生活の中で見かける機会はあまりありませんが、世界の金取引の中心地として知られる、ロンドンの金市場にて使われているものです。
ラージ・バーとも呼ばれる金の塊で、ロンドン金市場受渡適合品(グッド・デリバリー・バー)の仕様として、この重さに定められています。
メーカーによって取り扱いのない重量もありますので、購入を検討する際には事前にチェックしておくと安心です。
メーカーもいろいろ
金のインゴットは、価値が高い一方で、「偽物が作りやすく判別が難しい品物」としても知られています。
金のインゴットを傷つけずに外部からその品質を確かめるためには、「比重」の情報に頼るしかありません。
しかし、もともと金と比重が似た金属に金メッキを施せば、十分「本物」に見えてしまうのです。
このため、金のインゴットの品質を維持するため、公式ブランドが認定されており、製造や流通が厳しく管理されています。
金のインゴットの公式ブランドの一例は以下のとおりです。
- 三菱マテリアル(株)
- 田中貴金属工業(株)
- 日本マテリアル(株)
- CREDIT SUISS
- OHNSON MATTHEY
- DEGUSSA
- SWISS BANK
金のインゴットが本物かどうか、素人が見分けるのはほぼ不可能です。
だからこそ、公式ブランドのアイテムを、信頼できる販路で購入することが重要なのです。
インゴットは「金」だけではない
インゴットの意味は「金属の塊」というもの。当然「金」以外にも様々なインゴットが存在しています。
- プラチナ
- 銀
これらのインゴットも、日本国内では投資対象として広く流通しています。
LBMA認定バーとは?正規インゴットの違いについて解説
ロンドン貴金属市場協会(LBMA)は、イングランド銀行の指導のもとで運営されている国際的な業界団体で、金の取引に関わる銀行、精錬所、貿易業者などが加盟しています。LBMAは世界規模で金取引の信頼性と透明性を担保する役割を担っており、各国の金市場のスタンダードを定める組織です。
この協会には、鉱山会社をはじめ、金の精製・加工に携わる企業も多数参加しており、加盟業者にはインゴットの品質や規格を厳格に守ることが求められます。LBMAが定める基準は非常に厳しく、中でも「グッド・デリバリー・バー(GDB)」と呼ばれる規格は、金の純度が99.5%以上であることが条件となっており、製造後には審査プロセスも用意されています。
さらに、この基準では、インゴットの鋳造から保管・輸送に至るまで、すべての工程をLBMA認定の信頼できる業者が行う必要があります。
これらの基準を満たしたLBMA認定バーは、品質・信頼性ともに非常に高く、世界中の金融機関や投資家から高く評価されています。LBMA認定のインゴットであれば、国際市場においてもスムーズに流通できる点が大きな特徴です。
一方で、日本国内で「正規品」とされるインゴットは、主に国内の大手貴金属企業(例:田中貴金属や徳力本店など)が発行する製品であり、品質も確かですが、国際基準であるLBMAの認定がない場合、海外での流通には制限があることもあります。
| 項目 | LBMA認定バー | 国内正規インゴット |
|---|---|---|
| 発行元 | LBMA認定の海外精錬業者 | 国内貴金属企業(例:田中貴金属、徳力本店など) |
| 純度基準 | 99.5%以上(グッド・デリバリー規格) | 99.99%が主流 |
| 国際取引での信頼性 | 非常に高い。世界中で通用する | 海外ではLBMA認定が必要な場合がある |
| 主な流通市場 | 国際市場(ロンドン、ニューヨークなど) | 主に国内市場 |
| 取扱い対象 | 金融機関・大口投資家・中央銀行など | 個人投資家・国内業者 |
| 検査・流通管理 | LBMAに認定された業者が全行程を管理 | 国内企業独自の品質保証 |
| 再販・換金性 | 世界的に換金しやすい | 国内での換金性は高いが、海外では制限あり |
金のインゴット 資産としての価値が高いインゴット

インゴットの特徴は、持ち運びや保管に適した形に成形されており、「資産」としての価値が高い点にあります。
「金のネックレス」のように身につけることはできませんが、ロンドン貴金属市場協会の印が押された「グッドデリバリーバー」は、通常の24K価格よりも高い、インゴット価格で取引されています。
投資や資産形成の目的で金を所有するのであれば、インゴットは非常に価値のあるアイテムだと言えるでしょう。
インゴットと他の金投資の比較
| 投資方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| インゴット | 現物保有 | 手元に残る。信用度が高い | 盗難・保管リスク、保険必要 |
| 金ETF | 金融商品 | 売買が簡単、流動性が高い | 現物がない。手数料がかかる |
| 金貨・記念硬貨 | 収集型の投資 | 芸術的価値もある | 需要が限られる |
金のインゴット 取引では「税金」にも注意しよう
金のインゴットを買ったり売ったりする際には、「税金」に注意する必要もあります。
インゴットを売却する際には「譲渡」とみなされ、譲渡所得として課税されてしまいます。
売却記録と金額の資料が買取店から税務署へと報告されますから、その年の確定申告で漏れなく届け出る必要があります。
高額なインゴットを一度に大量に売却しようとしますと、驚くほど高額の納税を求められるケースも少なくありません。
このような場合には、重量の大きなインゴットを小分けして、少しずつ売却するなどの工夫も必要となるでしょう。 関連記事【税理士監修】金売却で利益がでたらバレる?金を買取店に売却した場合の税金をシミュレートしてみよう!
2023年9月、金相場は史上初の1万円台を超え、高騰が続いています。それに伴い、お手持ちの金・貴金属の売却を検討している方も多いのではないでしょ…
2025.08.21
世界情勢や市場の影響とは?金を高く売る為の注意点

株式投資であれば所有しているだけで配当が受け取れますが、金のインゴットは保有中に得られる収益が生まれません。インゴットへの投資や売買で利益が発生するのは、持っているインゴットを売却したときだけです。
そのため、利益を得るための鉄則は、安く買って高く売るということが重要です。
しかし、現在はコロナ禍から脱却し経済活動が活性化しているものの、ロシアのウクライナ侵攻など世界情勢は解決の糸口が見えず混迷を極めており、またアメリカの新政権に伴う関税の影響で金の市場価格は時々刻々と高下を繰り返し変動し続けています。
それ以外の要因では中東の地政学リスクの影響や台湾有事など、様々な要素が絡み合う金相場の値動きは、ベテラン投資家でも正確な予測は不可能と言われています。歴戦の投資家でも結果的に金の相場が落ちたタイミングで売却をしてしまい、損をしてしまったり、売り時を逃してしまった投資家も少なくありません。
「有事の金」としてリスクヘッジを考慮して購入される金ですが、値動きによっては金を購入しないで株式投資をしたり現金を持ち続けていた方が良い場合も十分に考えられます。
インゴットの売買で利益を得る為には、世界情勢や市場ののトレンドをチェックし続け、適切な場面で売る判断を下すことが重要です。
インゴットの保管方法
- 自宅保管(耐火金庫を推奨)
- 銀行の貸金庫
- 保険付きの保管サービス
保管場所には湿度管理と盗難対策が必要です。高額なインゴットを持つ場合は、保険加入を検討しましょう。
金のインゴットは資産価値が高い実物資産

投資や資産形成に適した金のインゴットには、様々な特徴があり、信頼できるルートで確実に入手する必要があります。
またインゴットならではの特徴から、売却時にも注意するべきポイントがあることも、ぜひ頭に入れておいてください。
基本的な情報を知っておくだけでも、自信を持って金取引を行えるようになるでしょう。
































