貴金属投資はおすすめ?金・プラチナ・銀・パラジウム投資のポイント
貴金属投資は、金やプラチナなどの価格上昇を期待しての投資方法です。とくに金は近年、価格が高騰傾向にあり、過去最高額も記録しました。経済が不安定なとき、金は資産価値を維持する強みがあり、この特性は銀やプラチナにも当てはまります。今回は、そんな貴金属投資についての解説を行います。
貴金属投資は主に3種類
貴金属投資の主な対象は、金・プラチナ・銀の3種類です。以下で、それぞれのポイントについて解説します。
金投資のポイント
金は古くからその希少性から世界中で資産として尊重され、通貨としてもその役割を果たしてきました。現代においても、経済や社会の変動により他の資産や通貨が価値を失っても、金はその普遍的な価値を維持します。
とくに経済危機や自然災害のような「万一」のときに、金の価値は発揮され、「有事の金」とも称されるその安定性が金投資の最大のメリットとされています。一般的な投資が市場の変動に左右されることが多いなか、金はその希少性と有限性から相場が比較的安定しているため、資産を将来的に増やすための手段として、金の投資が注目されています。
プラチナ投資のポイント
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2024.11.06
プラチナは金や銀のように古くから通貨の役割を持っているわけではありませんが、その希少性から高い投資価値を持っています。とくに、プラチナの生産量は金に比べて非常に少なく、時期によっては金よりも高い価格で取引されることもありました。
一方で、プラチナ投資にはいくつかのデメリットや注意点もあります。多くの人がジュエリーの素材として認識しているプラチナですが、実際には全体の約3割のみが宝飾品として利用されており、その大部分は工業用として使用されています。とくにディーゼル車の排ガス触媒としての需要が多いため、自動車産業の動向や世界の経済情勢に強く影響される特性があります。また、プラチナの供給の約7割は南アフリカで行われており、同国の経済や社会の動向もプラチナ価格に影響を与える要因となっています。
このような背景から、プラチナ投資はハイリスクハイリターンの性格を持っており、市場規模も金や銀に比べて小さいと言えるでしょう。しかし、その希少性や工業用途における高い需要は、投資家にとって魅力的なポイントとなっています。
銀投資のポイント
銀は、金に次ぐ人気のある貴金属として知られ、とくに価格が手頃であるため、初心者や小口の投資家に適しています。銀の魅力的なポイントのひとつは、工業用としての需要の多さです。半導体や電子材料、さらには太陽光発電パネルといった最先端の技術に欠かせない要素として銀が利用されており、その需要は全体の約6割を占めています。
一方で、銀の投資には注意点もあります。ポイントは、市場規模が小さいため、価格の変動が大きいこと。過去にはウォーレン・バフェット氏の動きにより価格が大きく変動したこともありました。さらに、金とは異なり、経済危機の際には銀の価格が下がる傾向があるため、その点を考慮した上で投資することが重要です。
加えて、銀はリサイクルされる可能性も高く、2016年時点で供給量の14%がリサイクル銀で賄われていたとのデータもあります。そのため、銀のサプライチェーンや持続可能性にも注目が集まっています。
近年注目が集まるパラジウム投資
近年、投資対象として注目が集まるパラジウムは、とくに産業用としての需要が高い貴金属です。その需要の約93%が産業用に使用されており、とくに自動車排ガス浄化装置や電子部品にその存在が不可欠です。自動車排ガス浄化装置に向けられる需要は、パラジウム全体の需要の約80%を占めています。このため、新興国でのガソリン車の生産台数の変動は、パラジウムの価格に大きな影響を与える要因となります。
鉱山生産においては、ロシアと南アフリカが大手生産国として知られています。ロシアが約39%、南アフリカが約37%を生産していることから、これら2カ国の生産動向や政策が価格に影響を与える可能性があります。
パラジウム投資のメリットとして、価格が上昇する際には、他の貴金属に比べて短期的に上値を伸ばす傾向があります。これは投資家にとって魅力的な点となっています。しかし、一方でそのリスクも大きいです。パラジウムは貴金属のなかで売買の規模が最も小さいため、上昇時には上値を伸ばしやすい一方で、下落時には他の貴金属よりも下落率が高くなる可能性があります。
また、宝飾需要は全体のわずか約2%に過ぎませんが、その独特の性質と希少性から、一部のジュエリーブランドやコレクターには注目されています。
まとめ
貴金属投資は大きなリターンが期待できると共に、いくつかのデメリットやリスクもはらんでいます。貴金属の価値動向を考えた上で売却をお考えであれば、ぜひ「なんぼや」までご相談ください。