プラチナ投資の特徴や価格相場、基本的な方法とは?
プラチナは和名で「白金」と呼ばれる通り、白い輝きが特徴的な貴金属です。ジュエリーの世界では、純潔をイメージさせる白い色から婚約指輪・結婚指輪の定番の素材として知られています。さらに、プラチナは採掘や精錬のコストが高い希少金属(レアメタル)であることから、投資対象としても注目されているのです。この記事では、プラチナ投資の特徴や2023年の価格相場や推移、投資の基本的な種類について解説します。
【2023年】プラチナの価格相場や推移
2023年11月時点で、プラチナの価格相場は1gあたり4,500円~5,000円あたりを推移し、約4,700円/gが目安となっています。プラチナの価格相場は日々変動しながらも、じわじわと上昇する傾向にあります。
以下の表は、2023年のプラチナ小売価格のデータを月別にまとめたものです。2023年1月時点では月平均で4,486円/gでした。11月時点と比較すると、年内で徐々に相場が高まっていることがわかるでしょう。
【2023年のプラチナ小売価格】
月 | 平均(円/g) | 最高(円/g) | 最低(円/g) |
1月 | 4,486 | 4,668 | 4,329 |
2月 | 4,173 | 4,329 | 4,059 |
3月 | 4,261 | 4,354 | 4,166 |
4月 | 4,552 | 4,864 | 4,289 |
5月 | 4,756 | 4,884 | 4,676 |
6月 | 4,521 | 4,742 | 4,305 |
7月 | 4,367 | 4,489 | 4,256 |
8月 | 4,389 | 4,673 | 4,215 |
9月 | 4,464 | 4,627 | 4,344 |
10月 | 4,372 | 4,562 | 4,226 |
ただし、プラチナ相場には、かつて金相場よりも金額が高かったにもかかわらず2015年頃に逆転したという経緯があります。以下の表で過去10年のプラチナ小売価格と金小売価格のデータを比較してみましょう。
年 | プラチナ平均(円/g) | 金平均(円/g) |
2022年 | 4,132 | 7,649 |
2021年 | 3,927 | 6,402 |
2020年 | 3,114 | 6,122 |
2019年 | 3,120 | 4,918 |
2018年 | 3,215 | 4,543 |
2017年 | 3,523 | 4,576 |
2016年 | 3,535 | 4,396 |
2015年 | 4,205 | 4,564 |
2014年 | 4,759 | 4,340 |
2013年 | 4,740 | 4,453 |
2012年 | 4,078 | 4,321 |
2014年時点ではプラチナ小売価格が平均4,759円/g、金小売価格が平均4,340/gと、プラチナ相場のほうが高くなっています。ところが、2015年にはプラチナ小売価格が平均4,205円/g、金小売価格が平均4,564/gと、金相場が上回る形になりました。
このように比較してみると、プラチナでは年度によって価格の下落が見られましたが、金価格は安定的に上昇を続けています。近年はプラチナ相場が回復傾向にあるものの、今後も短期間では先行きが不透明な状況が続くといえるでしょう。その一方で、プラチナ価格は将来的に景気の影響を受けて上昇するとも考えられています。こうしたプラチナ投資の特徴や注意点を押さえた上で、購入や売却を検討するようおすすめします。
プラチナ投資の特徴や注意点
プラチナの市場価格は、一般的に景気の影響を受けやすいといわれています。プラチナ投資では、こうしたプラチナ相場ならではの特徴を理解しておくことが重要です。
近年プラチナは工業分野での需要が高まりつつあります。特に注目されているのが、自動車産業での需要です。自動車産業におけるプラチナは、主に自動車の触媒装置(=有毒なガスを無害なものに変えるための装置)に用いられています。こうした背景から、プラチナの価格は自動車の売れ行きと関わりがある世界経済の影響を受けやすいのです。また、近年は世界的に脱炭素の動きが進んでおり、今後は燃料電池の開発でプラチナの需要がますます高まるとの予想もあります。
さらに、現在世界で産出されるプラチナの約7割は南アフリカの鉱山から採掘されています。そのため、南アフリカで現地の社会情勢に何らかの大きな変化がもたらされた場合も、プラチナ価格が影響を受けると考えられるでしょう。
ここまでお伝えしたように、プラチナは同じ貴金属の中でも金と比べて価格の変動が起こりやすい傾向にあります。価格変動によって大きな利益を得られる可能性がある反面、その分リスクまで考慮しなければなりません。これからプラチナ投資を検討される方は、世界各国の状況にも注目しながら、プラチナ相場の動向を予測し投資しましょう。
プラチナ投資の基本的な種類
プラチナに投資するには、いくつかの方法があります。ここでは、プラチナ投資の基本的な種類をご紹介します。
現物投資
プラチナの現物を購入する投資の方法です。市場価格でプラチナを購入して保有し、売却時に出る差額によって利益を出します。プラチナをはじめとした貴金属は物自体に価値があるため、基本的に価値が暴落しにくく、かつ自分のタイミングで売却して現金化できる点がメリットです。ただし、プラチナの地金を所有する際は、資産価値の高い品物を安全に保管する環境が欠かせません。紛失や盗難によるリスクを考慮する必要があります。
先物取引
将来の指定した期日に、事前に約束した価格でプラチナを取引する投資の方法です。たとえば「1年後に◯gのプラチナを◯円で購入する」という約束をして、期日に購入するとします。将来、市場でプラチナが値上がりした場合は、市場価格よりも安くプラチナを入手できます。しかし、市場でプラチナが値下がりしていたら、市場価格よりも高い金額を支払うことになるのです。将来の価格に関わらずプラチナを購入できますが、市場価格がどのように変動したとしても、期日には約束した価格で購入しなければなりません。
投資信託・ETF(上場投資信託)
投資信託やETF(上場投資信託)では、資産運用のプロ(ファンド)に依頼してプラチナ投資を行います。投資信託とETFはほとんど同じ仕組みですが、ETFは上場していることが投資信託との大きな違いです。そのため、ETFでは証券取引所で取引を行い、投資信託では証券会社や銀行といった窓口で取引を行います。いずれも資産運用のプロにプラチナ投資を任せられるのが大きなメリットであるものの、手数料が発生する点を押さえておきましょう。
プラチナを高く売るなら「なんぼや」へご相談ください
ここまで、プラチナ投資の特徴や注意点、投資方法の種類についてお伝えしました。プラチナをはじめとした貴金属の買取は、ぜひ「なんぼや」へご相談ください。買取専門店の「なんぼや」には、幅広いプラチナ製品を高価買取してきた実績がございます。投資目的のPt1000インゴットからプラチナジュエリーまで、当店のバリュデザイナーが丁寧に査定し、納得の価格を提示いたします。お持ちのプラチナ製品を高く売りたいときは、ぜひ「なんぼや」へご相談ください。