真珠の掃除・お手入れの正しい方法| 汚れの落とし方
「アコヤ真珠」など日本産も有名な真珠。
ピアス・ネックレス・リングなど様々なアクセサリーに使用され、冠婚葬祭やフォーマルなシーンでも使われることが多い宝石です。
通常の宝石よりも所有することが多い真珠の掃除・お手入れの正しい方法を今回はご紹介します。
真珠のお手入れは慎重に
真珠は生きた貝から生成される天然の有機物です。
宝石や鉱物の硬度を示す「モース硬度」では、2.5の値になり、非常に柔らかくナイーブなものになっています。
ダイヤモンドやルビーなどの硬度が高い宝石と同じように扱うと、摩擦もしやすく、傷つきやすいため、真珠の掃除やお手入れには注意が必要です。
真珠の劣化の原因
真珠は主成分が『炭酸カルシウム』になり、酸、熱、水と全てに弱い性質を持っています。
鉱物と違い、自然の生き物から生成される有機物なので、ヘアスプレー/香水/化粧品などの化学製品に弱く、洗剤などでは溶けてしまい、表面にキズや凸凹ができてしまう原因になります。化学製品だけでなく、人間の汗でも劣化は発生します。
さらに、コーヒーやお茶、アルコールなどの飲食物による色素汚染や日焼け止めやプールなどの色素変質など劣化の原因は多種多様です。外出中の太陽の光も長時間当たることで黄ばみや乾燥することによるひび割れの原因になります。
真珠の掃除・お手入れの正しい方法
硬度が低く、傷つきやすい上、酸や熱などあらゆる性質に弱い真珠の掃除・お手入れ方法は意外に簡単です。
真珠を使用したら、「こまめに柔らかく乾いた布で拭くこと」が正しいお手入れ方法になります。
『真珠てりクロス』など真珠専用の掃除クロスも販売されているので、こちらを試してみるのもいいでしょう。
柔らかい布で水拭き
夏場などで汗をたくさんかいたり、日焼け止めをしている場合で真珠の汚れが気になる場合は、水で濡らした柔らかい布で優しく拭いてあげてください。水で洗い流すことや超音波洗浄機もNGです。
柔らかい布で乾拭き
その後、前述のように柔らかい布で乾拭きしてあげましょう。水拭きをしている場合は、ネックレスなどであれば、真珠の1つ1つを入念に乾拭きしてあげます。
ネックレスの場合は留め具は外さずに輪っかの状態のまま、留め具の反対側の真ん中の真珠から左右それぞれの端に向かって乾拭きしてあげましょう。こうすることによって糸が伸びるのを防ぐことができます。
日陰で乾燥させる
乾拭きした後はネックレスなどであれば、糸部分が濡れている可能性もあるため、日陰で乾燥させてあげましょう。
ちなみに糸も経年劣化をし、伸び切ってしまったり、切れることがあります。
出掛け先で糸が切れてしまうことを防ぐために2、3年に1度の糸替えを検討しましょう。
真珠の正しい保管方法
真珠の掃除・お手入れが完了したら、保管をしておきましょう。保管場所は必ずケースなどに入れて保管しましょう。
アクセサリーであれば購入時に入っていた保管箱や「パールキーパー」と呼ばれる『湿度調節』『吸水吸油』『防錆』機能がついた真珠保管アイテムもオススメです。
その他、真珠の保管時の注意点をご紹介します。
日当たりの良い場所や照明に注意
真珠は紫外線や熱、光の影響で黄ばみの原因になります。これと同じく、照明の光も長時間当たると影響を受けます。
そのために保管場所にケースを使う必要があります。
湿度だけでなく乾燥にも注意
高温多湿な場所で保管すると、真珠の表面に凸凹劣化が発生してしまいます。
さらに乾燥しすぎの場所も真珠の水分がなくなり、収縮したり割れてしまう原因になります。冬場の暖房の乾燥などは忘れがちなので注意が必要です。調湿剤と一緒にケースに入れて保管するのもオススメです。
防虫剤や脱脂綿を使わない
防虫剤などの薬品や脱脂綿を緩衝材として使用するのもやめましょう。
化学薬品などの影響を受けやすい他、脱脂綿の漂白作用で変色してしまう可能性があります。
必ず真珠を小分けで保管する
真珠は硬度が低い宝石になります。そのため、落としたり、ぶつかったりすることで簡単にキズがついてしまいます。
表面が弱いため、他の宝石などと一緒に保管すると摩擦によるキズができてしまいます。真珠だけでなく、他の宝石にも悪影響になりますので、必ず小分けにして保管しましょう。
まとめ
今回は真珠の掃除・お手入れの正しい方法をご紹介しました。
真珠は硬度が低い上に自然の有機物であるため、水や熱にも弱い非常にデリケートな宝石です。
そのため、お手入れの方法もNGなことが多いですが、逆に正しい掃除方法もシンプルです。
それでも経年劣化による黄ばみやテリの減少が起きてしまうのが真珠です。
新たに買い換えることを考えてらっしゃる方は今お持ちの真珠を買取に出してみるのはいかがでしょうか?
「なんぼや」では鑑別書や劣化・破損があっても買取を行なっているので、一度査定に出してみることをオススメします。