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ブラックオパール/Black opal

ブラックオパール/Black opal

オパールの中でも最高級品として知られ、遊色効果の煌めきも最上級の美しさを誇るブラックオパールは、ひとつとしておなじものがないことが魅力のひとつです。
遊色の出かたのパターンも数多く、ハーレクイン、リボンなどと名称が付けられています。希少なパターンはコレクターズアイテムとして収集する愛好家もいるほどの価値があります。

この石の、名称の由来や価値、その特徴や石にまつわる言葉の意味などを、詳しくご紹介します。


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ブラックオパール宝石の属性

名前 ブラックオパール
英語名 Black opal
和名 黒蛋白石(くろたんぱくせき)
黒、グレー
グループ(種・変種) クリストバライト、トリディマイト、フィオライト
硬さ(モース硬度) 6.5
光沢 ガラス光沢、樹脂光沢
化学成分 SiO2・nH2O
結晶系 非晶質(潜晶質)
誕生石 10月

ブラックオパール宝石言葉・意味

宝石言葉
魅力、カリスマ性、勝者
意味
カリスマ性のある人生の勝者。

ブラックオパール産出国・産地

  • オーストラリア:ライトニングリッジ/Lightning Ridge

ブラックオパール特徴・特性

特徴・特性

ブラックオパールは、ケイ酸鉱物の一種で、成分中に約10%までの水分を含有する石です。

商業ベースで採掘できるのは、オーストラリアのニューサウスウェールズ州(New South Wales)ライトニングリッジのみで、オパールの中でも最も美しい遊色効果が見られるオパールです。

産地が限定されていることから、国名を取ってオーストラリアオパールと呼ばれることもあります。

ブラックオパールの定義

実は、ブラックオパールはこれ、といった定義は確立されていません。そのため、オーストラリア・クイーンズランド州で採石されるボルダーオパール(茶色の鉄鉱石の亀裂面などに作られるオパールで鉄鉱石も一緒に研磨される)をクイーンズランド・ブラックオパールと呼ぶ業者もいます。

しかし、一般的には、地色がブラックもしくはグレーのもので、表面に遊色効果が見られ、ライトニングリッジで産出されるものをブラックオパールと呼んでいます。

ブラックオパールの偽物の種類

ブラックオパールはオパールの中でも最高級品のため、偽物も多く出回っているのが現状です。以下、その種類をご紹介します。

クリエイテッドオパール

ギルソンオパールとも呼ばれるこのオパールは、スイス人のピエール・ギルソンが、天然のブラックオパールと同成分で人工的にオパールを再現したのが始まりの人工オパールです。模造品というよりも、再結晶宝石という名がふさわしい石で、肉眼で人工オパールだと見抜くことは難しい石です。

しかし、このオパールは人工オパールとして高品質を維持しつつ流通されているため、偽物として正規の宝石販売店などに並ぶことはほとんど考えられません。

日本では、唯一、京セラが製造販売を行っています。

タブレットオパール

これは天然の透明度の高いオパール(クリスタルオパール)の裏にオニキスなどの黒石を貼り合わせて作ったものです。天然のオパールを使っているので遊色は本物で、裏に黒色の石が貼られるため、さらに遊色が引き立つという効果があります。

タブレットだと知って購入する分には、同程度の輝きのブラックオパールよりも安価で購入できるメリットはありますが、経年劣化で接着剤が剥がれるというデメリットもあります。

トリプレットオパール

これは、薄いオパールの板を黒い石やプラスチックと透明の樹脂などでサンドイッチにして貼り合わせたものです。

横から見るとその直線的で不自然な色の違いで天然のブラックオパールでないことは一目瞭然です。また、経年劣化により剥がれや曇りが出てくることもあります。

しかし、台座などにセッティングされた物の中には見分けが付きにくいものもありますので、注意が必要です。

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ブラックオパール価値

価値

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地色の価値

ブラックオパールの価値は、遊色効果の美しさで決まります。その美しさを引き出すために重要なのが地色(Body Tone)です。

地色は暗い色ほど遊色効果がはっきり見られるため、ブラックに近づくほど価値が高くなります。

ブラックオパールと呼べるのはグレー色までで、明るいグレーから白に近い色のものは、ライトオパール(ホワイトオパール)に分類されます。

なお、ブラックオパールで地色がグレーのものは、セミブラックオパール、もしくはグレーオパールと分けて呼ぶこともあります。

遊色カラーの価値

遊色としては、レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブルー、パープルが代表的な色で、レッドが一番希少で価値があり、パープルに近づくほど採石量が増えることからリーズナブルになります。

中でも“レッドオンブラック”と呼ばれる、漆黒の地色の上に燃えるような赤色の見られるブラックオパールは、最上級のオパールとされており、ブラックオパール自体が年々取れなくなってきている中、大変貴重なオパールとしても知られています。

遊色効果のパターンでの価値

遊色効果の現れ方は石それぞれで、ひとつとして同じものはありませんが、いくつかのパターンに分類することはできます。パターンによって希少性のあるものは評価の高くなる場合もあります。

ハーレクイン(Harlequin)

ハーレクインは道化師を意味する言葉で、道化師が着ている“格子状の枠に様々な色が塗られたカラフルな衣装”のようなパターンのことをこう呼びます。ブラックオパールの遊色パターンの中でも最も美しいパターンとされていますが、現在このパターンを持つブラックオパールの産出はほとんどなく、大変希少価値の高いものとなっています。

リボン(Ribbon)

まるでリボンのような色の帯が、石の中で交差するパターンをリボンと呼びます。その中でも、交差する色がその帯ごとに異なるものは大変希少で、ハーレクインに次いで価値の高いものとなっています。

植物形状のパターン

麦わらを折り重ねて出来たようなパターンのストロー(Straw)、麦のもみ殻や切り藁(わら)を彷彿とさせるシャフ(Chaff)と呼ばれるパターンがあります。どちらも特徴のあるパターンでコレクターズアイテムでもあります。

チャイニーズライティング(Chinease Writing)

直線や直角に近い形で曲がるラインが漢字を思わせるパターンで、これも大変珍しいためコレクターズアイテムになっています。

フラッシュ(Flash)

オパールを様々な角度で見たときに、ある角度になった時にだけカメラのフラッシュのような強烈な遊色の出るものをフラッシュと呼びます。装身具として使うと、動きによって輝く瞬間があるため、注目を集めることが可能です。

なお、この強烈な遊色が、石の動きに合わせて帯状に動いて見えるものをローリングフラシュ(Rolling Flash)と呼び、帯が猫の目のように細いものはキャッツアイ(Cat’s Eye)と呼ぶこともあります。

その他のパターン

ピンで突いたようなパターンの、鮮やかな遊色が見られるものをピンファイヤー(Pin Fire)、油絵のパレットに様々な色の絵の具を出したようなパターンのものをパレット(Palette)、石全体に筋や帯などの色が見られるものをフレーム(frame)等、様々なパターンがあり、遊色の見え方や色、輝き方によって価値が決まります。

重さでの価値

宝石としての美しさが同程度の場合、石の重さ(ct/カラット)で価値が決まるのが一般的です。しかし、ブラックオパールの場合、地色の石の厚みによっても重さが異なることから、一概に重さだけで判断することはできません。そのため、遊色の見られる面の大きさも判断材料のひとつになっています。

評価が低くなる要因

遊色以外の評価では、石の厚みが薄いもの(フラット/Flat)ほど価値が低くなります。

また、割れや欠けはもちろんのこと、ポッチ(Potch)やポッチライン(Potch line)と呼ばれる表面に色の見えない部分が多いもの、ウインドウ(Window)と呼ばれる、色が抜けたように透けてしまっている部分のあるもの、インクルージョン(内包物)のあるものなどは、マイナス評価の対象になります。

ただし、マイナス要因となりうるインクルージョンやポッチ等にデザイン性が見られる時には、それがプラスに働く場合もあります。

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