オパールとダイヤモンドの特徴＆買取評価比較

輝きが魅力のダイヤモンドと、遊色効果（play of color）等が美しいオパールは、それぞれ異なる魅力にあふれています。この2つの宝石の買取比較を、“買取で有利なのはどの宝石か”という視点ではなく、鉱物的特徴や宝石としての価値＆価値基準などを通して、比較してみたいと思います。

また買取にはもちろん購入時や保管時にも役立てられる、宝石のお手入れ方法について等の内容もお届けします。

オパールとダイヤモンドの鉱石的特徴の比較

光沢

・オパール　…　ガラス光沢、樹脂光沢
・ダイヤモンド…　ガラス光沢

透明のダイヤモンドの場合、ファセットカット（切り子面を作るカット方法）を施すことで内部の光が屈折し、内側から輝いて見えるようになります。

オパールの場合には、不透明のものや、遊色効果（内部に光の加減で多色の色があるように見える効果）のあるものが多いため、カボションカット（石を丸く山のようにカットする技法）やラウンド等、表面を滑らかにカットすることが多いです。

色

・オパール　…　透明、白、乳白色が多く、褐色、緑、青などもあります。
・ダイヤモンド…　無色透明から黒まで、ほぼ全色が存在します。

オパールは、大きくは遊色を楽しめるプレシャス・オパールと、固定した色を持つコモンオパールに分かれます。
遊色は、二酸化ケイ素（シリカ）の結晶構造の形成のされ方によって左右されます。

これに対して、ダイヤモンドは、炭素で基本構成されていますが、その一部が窒素に置き換わる程度（割合）によって色が決まります。

モース硬度（鉱物の硬さを1～10までの数字で表したもの）

・オパール　…　6.5
・ダイヤモンド…　10

オパールは、ナイフなどの刃物では傷を付けることのできない硬さですが、石英やトパーズ、コランダム、ダイヤモンド等の鉱物で傷を付けることができます。
また、へき開性（ある面に沿って割れやすい性質）はないにも関わらず、もろくて衝撃にも弱い特徴があります。

ダイヤモンドは、地球上の鉱物の中で1番の硬さを誇ります。
しかし、衝撃には弱い性質を持っており、へき開性（ある方向に割れやすい性質）が「4方向に完全（割れやすい）」という特徴があります。

オパールだけが持つ特徴

オパールは、宝石の中で水分を保有する唯一の石です。そのため、乾燥した場所に放置するとひび割れすることがあります。

また、ハイドロフェーン・オパール（カメレオン・オパール／マジック・オパール）と呼ばれるオパールは、水分を吸う特徴があります。

お手入れ方法

水やお湯でのお手入れ

・洗剤での洗浄　…　ダイヤモンド＝可能、オパール＝ものによっては不可
・超音波洗浄機での洗浄　…　不可

ハイドロフェーン・オパールは、水分を吸ってしまうため、水等での洗浄はできません。
また、樹脂添加などトリートメントを施したオパール等も、適しませんので、注意が必要です。

その他のオパールやダイヤモンドは、水やぬるま湯での洗浄が可能です。
ただし、水へのつけ置き洗いは、ダイヤモンドだけしかできません。

また、ダイヤモンドは、洗剤を使用することもできます。
専用のクリーナーもありますが、キッチン用の液体中性洗剤を薄めたものでも代用できます。

柔らかい歯ブラシや絵筆などで細かい部分を擦るように洗い、すすぎは十分に行った後、乾いたタオルなどで水分はしっかり取るようにしてください。

なお、宝石が台座に付いている品の場合、まれに洗浄中に宝石が取れてしまうことがありますので、十分にご注意ください。

拭く

日常のお手入れでは、柔らかい布やセーム革等で拭いてから保管します。

保存方法

オパールは、光には比較的強いのですが、熱に弱い傾向にあります。
また、乾燥するとヒビの入る傾向にあります。そのため、直射日光や熱がこもりやすい場所、乾燥しやすい場所には注意し、冷暗所で保管することをおすすめします。

ダイヤモンドは熱にも光にも強いのですが、ジュエリーの場合、貴金属部分の変色や劣化を招いてしまう恐れがありますので、やはり冷暗所にて保管するのが賢明です。

オパールとダイヤモンドの宝石としての評価比較

色

オパールは、遊色効果（光の乱反射により様々な色合いが見える）のある「プレシャス・オパール」に価値があります。
虹色の遊色が美しいホワイト・オパール、地色が黒のブラック・オパール、赤色やオレンジ色のまばゆいファイヤー・オパール等は人気もあり、高値で取引される傾向にあります。

一方、ダイヤモンドは無色透明になるほど高評価が得られる宝石です。黄色が薄く入り込み、肉眼でも確認できるようになるほどに価値が下がります。

ただし、ファンシー・カラーダイヤモンド等と言われるカラーダイヤモンドの評価は異なります。黄色も含め、色鮮やかでビビットな色合いになるほど高評価となります。
カラー間の評価では、やはり希少価値のあるものほど高く、レッドを筆頭としてピンクやブルーの評価は、無色透明の最高級ダイヤモンドよりも高くなる場合があります。

透明度

ダイヤモンドもオパールも透明度の高いものほど評価は高くなります。
また、ダイヤモンドでは、宝飾用の10倍ルーペで見たときに、インクルージョンがどの程度発見できるかといった基準が細かく設定されています。

ただし、遊色効果を楽しむオパールの場合には、必ずしも透明度だけが優先されるわけではありません。遊色がすばらしい場合には、そちらが優先されます。

相場

ダイヤモンドの相場は、国際的な宝石の価値基準4C「カラット／重さ」「クラリティ／透明度」「カラー／色」「カット／プロモーション」の評価により、明確な国際相場が発表されています。

この国際相場はUSドルで決まるため、日本国内では為替相場も価格の変動に関わってきます。円高でダイヤモンドの国際相場も高い時が狙い目となります。

一方、オパールは、比較的流通量の多いもの（小さい、遊色が乏しい＆ない等）の場合、世界的な流行などに価格が左右されやすい傾向にあります。

ただし、評価の高い希少なものや特徴のある美しいものについては、高値傾向で取引されています。
1番人気は、ブラック・オパールで、中でも赤色の遊色が見られるものが高評価です。
また、ファイヤー・オパールで赤色が濃いもの、ホワイト・オパール等の遊色が顕著なものは、高評価されています。

ダイヤモンドとオパールの買取基準と業者選び

ダイヤモンドとオパールの買取基準に関しても、前章までの評価基準が基本となります。

しかし、オパールは個体ごとに個別の美しさを持つ宝石のため、その評価はとても難しく、希少なオパールに関しても業者によって知識の差があり、すぐさま査定額にも影響してしまうのが実情です。

そこで、業者を選ぶときには必ず宝石鑑別の知識を持つ、プロのいるお店を選ぶようにすることが肝心です。

具体的には、「GG (Graduate Gemologist)／米国宝石学協会」や「FGA(Fellow of Gemmological Association of Great Britain)／英国宝石学協会」といった資格名で、どちらも鑑別だけでなく宝石学全般に精通する知識が必要とされる資格です。

なお、宝石のプロのいる業者でも査定額にはある程度の差が出ます。これは、各業者の設定している買取額の差もありますし、キャンペーンなどの特典でプラス査定してもらえる場合もあります。

査定額が品物とマッチしているか分からない場合には、その場で決めずに数社の査定を受けてから判断すると良いでしょう。

また、査定では、附属物が評価の対象になる場合もあります。

オパールであれば鑑別書や産地証明書、ダイヤモンドの場合は鑑定書、ブランド品であればギャランティーカードやブランド名入りの箱や袋などがあれば、一緒に査定に出しましょう。

最後に、業者は壊れたジュエリーなども買取してくれますが、お手入れが行き届いている宝石はプラス査定になることもありますので、持ち込む前には汚れがないかチェックすることをおすすめします。

現在、宝石やジュエリーの買取相場が上がっています
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