プラチナ相場は20年前(2004年)とどう変わった?金との違いも解説
白銀に輝くプラチナはジュエリーとして人気が高く、希少性の高さから金のように資産として保有される方も多い金属です。
しかし昨今では、希少性の高いプラチナより金のほうが相場が高くなり、その高騰は現在も続いています。
ではいったいなぜ、プラチナと金の相場格差は生まれてしまったのでしょうか。
今回は20年前(2004年)のプラチナ相場から、プラチナと金の違いについてご紹介します。
20年前(2004年)のプラチナ相場
1990年前半のバブル崩壊の後、2001年では第三次平成不況と呼ばれるほどの経済打撃を受け、プラチナの相場平均は約2,142円となりました。
しかし2003年のアメリカと中国の不動産バブル発生に伴い、2004年に世界的なオイルバブルが発生したためプラチナ相場は平均3,008円と高騰しました。
プラチナに価値がある理由とは?
プラチナは金に次ぎ価値の高い貴金属といわれており、金属の王とも呼ばれています。
ではいったいなぜプラチナは価値が高いといわれているのでしょうか。
希少性が高い
プラチナの価値が高い理由としてまず一つ目に挙げられるのが、採掘場所が限られているという点です。
たとえば金は世界中で採掘されますが、プラチナは南アフリカ共和国、ロシア、北米、ジンバブエと限定された地域でしか採掘されません。
またプラチナは採掘量が金の約15分の1なので、その希少性の高さは一目瞭然といえるでしょう。
需要が高い
プラチナを使用した結婚指輪やネックレスは人気が高いため、その分需要も高いといえます。なおプラチナの主な需要はジュエリーではなく、自動車触媒など工業分野での需要が半数以上を占めています。
プラチナと金の違い
プラチナは「白金」と表記されることから金の仲間と思われがちですが、元素記号はそれぞれ「Pt(プラチナ)」「Au(金)」というようにまったくの別物質です。
またカラーゴールドの一種であるホワイトゴールドは、プラチナと色味が似ているものもありますが、金に割金を施されたものなのでプラチナと異なり変色してしまうことがあります。
なおプラチナは柔らかく粘り気があるため、ほかの金属と合わせて強度を高めてから加工されることがほとんどです。
なぜプラチナと金の価格差は生まれた?
金より希少性が高いプラチナですが、現在は金のほうが価格が高く相場も高騰し続けています。
その理由は主に以下の2つの要因が考えられます。
プラチナの需要変化
金の需要の約80%はジュエリーと投資用の金地金やコインで占められており、貴金属としての需要が高いことが分かります。
その反面プラチナは貴金属としての需要は30%以下とされており、残り70%は自動車触媒や医療機器など、産業での需要が非常に高いのです。
産業需要のなかでもとくにディーゼル車の浄化触媒としてもプラチナが使用されているため、近年のディーゼル車の販売台数の減少に伴うプラチナ需要の低下は金との価格差が発生する要因といえます。
世界情勢
前述したようにプラチナは産業での需要が高いため、景気が悪くなるとプラチナを使用する自動車などの売れ行きが低迷して需要も減少してしまいます。
実際に2008年のリーマンショック、2020年頃の新型コロナウイルスの流行など世界的な経済の低迷によってプラチナの相場は下落しました。
今後のプラチナ相場はどうなる?
2024年現在、新型コロナウイルスの収束によって経済も回復しつつあり、プラチナ相場の値上がりが期待されています。
しかし残念ながら、急にプラチナの相場が値上がりして金との価格差が埋まることはないといえます。
なお今後のプラチナ相場は、以下のような予想がなされています。
景気が回復して世界経済が良好になればプラチナ相場は上がる可能性がある
株価や景気の影響を受けやすいプラチナは、世界の経済状況が良くなるにつれ相場にも好影響を与えます。
また、近年ではディーゼル車の販売禁止など脱炭素化の動きが進むなか、燃料電池車に注目が集められています。
燃料電池車にはディーゼル車の約10倍のプラチナが使用されるため、需要の高まりと共に相場が上がる可能性があります。
まとめ
プラチナ相場は20年前(2004年)に世界的なオイルバブルが発生し、それまでに低下してしまった相場から一気に高騰する動きを見せました。
このようにプラチナは金に比べて世界の経済状況の影響を受けやすく、また産業分野での需要増が値上がりのカギといえます。
そのため世界の経済状況が回復の兆しを見せている今が、プラチナの売却におすすめの時期といえます。
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