真珠買取で値段がつかない理由と真珠をできるだけ高く売る方法
真珠は美しさと希少性から、高い価値をもつ宝石です。しかし、宝石のなかでも、しばしば買取で値段がつきにくいという現象がみられます。冠婚葬祭での装飾品や、大切な人へのプレゼントとして身近な宝石の一つですが、買取価格が大幅に下がってしまうのはどうしてでしょうか。今回は、真珠買取で値段がつかない理由と、真珠をできるだけ高く売る方法についてご紹介します。
買取で真珠に値段がつかない理由
真珠のジュエリーを売却しようとしたときに、値段がつかなかったという噂を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。実際に真珠は、購入金額に比べて買取金額が極端に下がってしまうことは珍しくありません。それには以下の理由が考えられます。
真珠買取ではどこを見られている?
真珠買取では、以下のようなポイントが査定額に影響します。
チェックポイント | 評価の基準 |
サイズの大きさ | ・大粒のものほど買取価格は高くなりやすい |
傷の有無 | ・傷があると極端に査定額が下がるおそれがある ・傷による劣化にも注意 |
巻き(真珠層の厚み) | ・分厚いだけではなく、厚みが一定であるとさらに評価が高い |
テリ(光沢) | ・艶があり、光沢感のある真珠ほど価値が高い ・皮脂などが付着するとテリが失われやすい |
形 | ・基本的には綺麗な球体に近いものほど価値が高い ・一部の種類(黒蝶真珠など)では、独特な形状のものが好まれる場合もある |
色 | ・真珠の種類によって高値で取引されるカラーが異なる(例:黒蝶真珠は青緑(ピーコックグリーン)が人気) |
真珠をできるだけ高く売る方法
真珠買取で値段がつきにくいのは事実ですが、真珠製品すべてが当てはまるわけではありません。ここでは、真珠をできるだけ高く売る方法をご紹介します。
鑑別書や保証書をつける
値段がつきやすい真珠の特徴として、「品質の高さ」が挙げられます。しかし、高品質で有名な「あこや真珠」や「南洋白蝶真珠」、「南洋黒蝶真珠」でも、本体だけでは産地を判断するのは難しいといいます。鑑別書がなければ買取を拒否されてしまう可能性もあるため、鑑別書や保証書などの付属品は、必ず添えて査定に出しましょう。
定期的にメンテナンスを行う
真珠の表面の艶やかな光沢のことを「テリ」と呼びますが、汗や皮脂が付着したまま放置すると、テリが失われてしまうことがあります。使用後に柔らかい布などで汚れを拭きとったり、定期的なメンテナンスを行ったりして、輝きを保ちましょう。
信頼できる買取業者を選ぶ
価値のある真珠をできるだけ高く売るためには、真珠の買取実績が豊富な信頼できる買取店選びも大切です。真珠の価値がわからない業者では、買取を拒否されたり、極端に低い買取価格を提示されたりするおそれがあります。確かな知識をもった業者なら、商品の価値をしっかり買取価格に反映してくれるでしょう。
複数のお店で見積もりを取る
真珠を高値で売却するには、複数のお店で見積もりを取ることも大切です。真珠に対する評価はお店ごとにバラつきがあるため、1つの店舗に絞って見積もりを依頼してしまうと、相場よりも低い価格で買い取られてしまう可能性があります。相場価格による買取を明示しているお店に査定をお願いするようにしましょう。
取引されやすい真珠の種類
真珠の取引の可否は、種類によっても変わってきます。こちらでは、業者に買い取ってもらいやすい真珠の種類をご紹介します。
白蝶真珠
白蝶真珠は、その美しさと希少性から世界中で高く評価されている真珠です。真珠のなかではサイズが比較的大きい傾向にあり、通常サイズで10mm程度、大きいものになると20mmを超えるものも流通しています。白蝶貝と呼ばれる大型の二枚貝から採取され、母貝が大きいため、真珠も大きくなりやすいのが特徴です。
また、白蝶真珠は、「白」という文字が使われているものの、その色合いにはさまざまな種類があります。具体的には、ホワイト・グレー・ブルー・クリーム・黄色・ゴールドなどがあり、自分好みのものを見つけやすいのも魅力です。 関連記事白蝶真珠(南洋真珠)/White Butterfly Pearl(South Sea Pearl)
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黒蝶真珠
黒蝶真珠は、独特の美しさと個性的な形で知られている真珠です。「黒」という名称が付いているものの、赤・緑・黄の3種類の色素が含まれており、ブラック系以外にもグリーン系やブラウン系など、多様な色彩を誇ります。さらに、光の干渉具合によってより豊かな色彩を味わうこともでき、「ピーコックグリーン」と呼ばれる色合いの黒蝶真珠は特に価値が高いとされます。サイズは白蝶真珠には及ばないものの、10mmを超えるものも多く流通しています。
また、黒蝶真珠は母貝となる黒蝶貝の特性により、後述するアコヤ真珠などと比べて変形率が高い傾向にあります。涙のような形や溝が入った丸い形など、人工的に作られたものではない個性的なデザインを楽しめるのも魅力です。 関連記事黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠・タヒチ真珠・タヒチアンパール)/Black Butterfly Pearl(South Sea Pearl ・Black Pearl・Tahiti Pearl)
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アコヤ真珠
アコヤ真珠は、繊細な真珠層と、他の真珠とは一線を画す透明感溢れる美しい光沢で知られる真珠です。日本国内でも多く養殖されている種類の真珠で、「和珠」とも呼ばれ、世界中で人気があります。カラーバリエーションも豊富で、ピンク系やホワイトピンク系、ホワイト系が主流ではあるものの、ブルー系、グレー系、クリーム系、ゴールド系などもあります。サイズは白蝶真珠や黒蝶真珠と比較すると小さく、5〜7mm程度が一般的です。
ブランドパール
上記のような真珠以外にも、ブランドパールであれば高値で買い取ってもらえるケースもあります。ブランドパールは、ノーブランド品と比べて販路を確保しやすいことから、購入から時間が経っているものでも値段がつきやすい傾向にあります。手元に使っていないブランドパールがある場合は、一度査定に出してみるのがおすすめです。保証書や鑑定書などがある場合は、よりスムーズな買取が期待できます。
まとめ
真珠が買取で値段がつきにくい理由や、できるだけ高く売る方法をご紹介しました。さまざまな理由で値段がつきにくくなっている真珠ですが、真珠製品すべてが当てはまるわけではありません。大切な真珠をより高く売却するなら、定期的なメンテナンスで輝きを保ち、信頼できる買取業者を選びましょう。
不要になった真珠の売却先をお探しの場合は、買取専門店の「なんぼや」をご利用ください。値段がつきにくいとされるパールでも、プロが一つひとつ丁寧に査定し、最新の相場価格に基づいて、できる限りの査定額をご提示いたします。査定自体は無料で行っていますので、まずはお気軽にご来店ください。 関連記事世界初!真珠の養殖を成功させた日本のジュエラー「ミキモト(MIKIMOTO)」の誕生秘話
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