ダイヤモンドはカットの仕方で美しさが変わる!カットの種類やグレードをご紹介
ダイヤモンドは、古代インドで発見されたといわれる宝石です。原石をカットする技術の歴史は長く、現在までに多くの種類が誕生しています。さまざまなカットの種類を知れば、婚約指輪などのダイヤモンドを選ぶとき参考になるでしょう。そこで今回は、ダイヤモンドのカットの歴史をふまえ、代表的なカットの種類やカットグレードについてご紹介します。
ダイヤモンドのカットの歴史
紀元前のカット
紀元前に好まれていたと見られるカットは、「カボションカット」など丸みを帯びる種類です。
当時の定番とされるカボションカットは、宝石を丸い山形やドーム状に研磨する技法を指します。光を受けても輝きにくいため、現在は半透明や不透明の宝石に施されるケースが一般的です。
中世のカット
中世は、さまざまなカットが生まれた時期です。15~16世紀に登場した代表例としては、「ローゼンツカット」や「ローズカット」が挙げられます。
ローゼンツカットは、正方形や長方形にカットされる「スクエアカット」や「エメラルドカット」のルーツといわれています。また、ローズカットは、バラを思わせる形に加工する方法です。
17世紀以降のカット
17世紀は、ダイヤモンドのカット技術が大きく進化したと評されています。この時期に発明されたカットのひとつが、現在を代表する「ブリリアントカット」につながる「マザランカット」です。
20世紀には光学特性にもとづき多くのカットが考案され、ダイヤモンドの美しさは高まります。
ダイヤモンドのカットの種類
現在のダイヤモンドは、カットの種類が多彩です。各種の方法は、大きく「ブリリアントカット」「ステップカット」「ミックスドカット」「その他」に分けられます。
主要なカットの特徴
ブリリアントカット・ステップカット・ミックスドカットは、ダイヤモンドの主要なカット方法です。
ブリリアントカットは、ダイヤモンドといえばイメージされることが多く、高い人気を誇ります。基本的な形状は、上から見ると中央に八角形のファセット(研磨面)があり、周りを三角形や菱形のファセットが囲みます。
ステップカットは、方形のファセットで構成される種類です。このダイヤモンドカットは、名前の通り周囲が階段状を呈します。また、ミックスドカットは、ブリリアントカットとステップカットを組み合わせた方法です。
珍しいカット
ダイヤモンドの珍しいカットとしては、「テーパーカット」や「ハートシェイプ」が挙げられるでしょう。
テーパーカットは、細長い台形にカットする方法です。この名前は、「傾く」を意味する「テーパー」に由来します。また、複数個を並べると、美しいラインが生まれるといわれています。
ハートシェイプは、名前の通り外形がハート型です。数あるダイヤモンドカットのなかでは比較的に新しい種類であり、原石の形によって縦横の比率は変わります。愛らしいデザインのため、婚約指輪などに使用例が見られます。
珍しいカットのダイヤモンドを身につければ、個性を演出できるかもしれません。
カットグレードとは
ダイヤモンドのカットグレードは、宝石のカット状態に対する評価基準です。カットグレードの違いで、ダイヤモンドの輝きは異なってきます。
カットグレードの評価
ダイヤモンドのカットグレードは、宝石の形・研磨・対称性の3項目が次の5段階で評価されます。
- Excellent:光学的に理想的
- Very good:理想的
- good:良好
- fair:やや劣る
- poor:劣る
以上の5段階でカットグレードが上がるほど、ダイヤモンドの美しい輝きは増すと判断できます。
Excellentの詳細
カットグレードのExcellentは、「3EX H&C」「H&C EX」「3EX」「Excellent」に細分されています。
3EX(トリプルエクセレント)は、形・研磨・対称性の全項目で「Excellent」を獲得したときの最高評価です。また、H&C(ハート&キューピッド)は、特殊な照明で観察したとき「ハート」と「矢」の形が現れるものに与えられます。
婚約指輪などのセンターダイヤモンドには、Excellentのカットがおすすめです。
まとめ
ダイヤモンドのカット方法は、宝石の輝きを左右する重要な要素です。少しでも美しい輝きを求めるなら、カットグレードの高いものを選ぶとよいでしょう。また、ダイヤモンドカットが高評価のお品物を手放されるときなどは、遠慮なく「なんぼや」にお知らせください。