アンデシン/Andesine
アンデシンは、フェルドスパー グループのプラジオクレースの一種で、アルバイトとアノーサイトをほぼ同じ比率で含むことで形成されている宝石です。
産出量が少ないため、高品質のものは、高額で取り引きされています。
また、アレキサンドライトのように変色効果の見られる石もまれに採石され、コレクターアイテムとなっています。
この石の、名称の由来や価値、その特徴やパワーストーンとしての意味などを、詳しくご紹介します。
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アンデシン宝石の属性
名前 | アンデシン |
英語名 | Andesine |
和名 | 中性長石 ちゅうせいちょうせき |
色 | 無色、白、灰色、褐色、緑、赤、淡黄系、オレンジ系、ピンク系 |
グループ(種・変種) | フェルドスパー グループ、ムーンストーン(オーソクレース)、サンストーン、サニディン、アマゾナイト(マイクロクリン、マイクロクライン)、ラブラドライト、アルバイト、オリゴクレース、ビトーナイト、アノーサイト、セルジアン(セルシアン)、サニディン、アノーソクレース、ネフェリン |
硬さ(モース硬度) | 6-6.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
化学成分 | (Na,Ca)Al(Al,Si)Si2O8 ※Na=60%前後、Ca=40%前後の割合いを含む |
結晶系 | 三斜晶系 |
アンデシン宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 変化と調和
- 意味
- 本来あるべき姿へ変化し、調和する
アンデシン産出国・産地
- ロシア:ウラル(ウラール)
- 中国:チベット
- 日本:東京都、長野県
- コンゴ民主共和国:全域
- モンゴル:全域
- アメリカ:全域
- カナダ:全域
- オーストラリア:全域
- アルゼンチン:全域
- コロンビア:全域
- アルゼンチン:全域
- ノルウェー:全域
- イタリア:全域
- インド:全域
- パラグアイ共和国:全域
- サルバドル:全域
アンデシン特徴・特性
アンデシンは、「フェルドスパー/Feldspar (長石) 」グループの中の、「プラジオクレース/Plagioclase(斜長石 しゃちょうせき)」の一種で、ケイ酸塩鉱物です。
ナトリウムが成分の「アルバイト/Albite(曹長石 そうちょうせき)」とカルシウムが成分の「アノーサイト/Anorthite(灰長石 かいちょうせき)」が“一定の比率で混ざり合う”ことで形成されます。
一定の比率とは、アルバイトが50~70%で、その他をアノーサイトが占めるというものです。
その他、アルバイトが90~100%のものをアルバイト、70~90%のものを「オリゴクレース/Oligoclase(灰曹長石 かいそうちょうせき)」、30~50%のものを「ラブラドライト/Labradorite(曹灰長石 そうかいちょうせき)」、10~30%のものを「ビトーナイト/Bytownite(亜灰長石 あかいちょうせき)」、0~10%のものをアノーサイトと呼んでいます。
宝石名の由来
アンデス山脈が名称の由来で、ここで多く採石される「アンデサイト/Andesite(安山岩 あんざんがん)」中にフェルドスパーがあり、その中に多くのアンデシンが含まれていることに起因します。
鑑別書での宝石名
アンデシンは、アルバイトとアノーサイトの含有比率で鉱物名が決まる宝石のため、その含有率の境目にちょうど当てはまる石も存在します。そうした石は、宝石名をひとつに絞ることが難しいため、鑑別書の宝石名欄には、「アンデシン/ラブラドライト」などと、その境目に隣接する宝石名が連名で記載されることもある、珍しい宝石です。
アンデシンの発見に関する諸説
アンデシンの発見に関しては、2つの説があります。
ひとつは、2002年にコンゴ共和国のニイラゴンゴ山(Mount Nyiragongo)で発見された新しい宝石とする説です。しかし、その後、継続して産出されているという報告はありません。
もうひとつの説は、1967年に鑑別に出された翡翠に似た緑色の石が、アンデシンと認定されていたとする説です。こちらの説では、アメリカ人が採石したという話もありますが、確証には至っていません。
いずれにしても、フェルドスパーは古くから存在が証明されている鉱物であることから、アンデシンも鉱物としての人との関わりは、発見されたとする年よりも古くからあります。宝石として“アンデシン”という石が、フェルドスパーの一種として分類されたのが近年ということなのです。
日本のアンデシン
日本では、採石されるアンデシンの中に宝石質(※1)のものが含まれていた、という報告は残念ながらありません。
しかし、2種類の特徴的なアンデシンが産出されており、その1つ目は、東京都小笠原村硫黄島にて産出される、黒の中に白のまだらが確認できるアンデシンの分離結晶です。白色の部分がアンデシンで、黒色の部分は火山ガラスでできています。
その見た目がうずらの背中に似ていることから、別名“うずら石”と呼ばれています。また、うずらのたまごの柄に似ているからという説もあります。
2つ目は、長野県上田市の独鈷山(とっこさん)にて採石されるアンデシンで、これはアンデシンが含まれるアンデサイトの斑晶が、風化することにより双晶(※2)に分離結晶したものです。
細長い結晶が、互い違いに重なっているように見えることから、“違い石”、“誓い石”と読み替えて呼ばれるようになり、お守りとしても使われていました。
アンデシンのお手入れ方法
アンデシンは、へき開が完全(※3)なため、衝撃には弱い宝石です。そのため、超音波洗浄機などの振動で汚れを取る方法はおすすめできません。
汚れの目立つ時には、食器用洗剤などの中性洗剤を薄めた液でやさしく擦り洗いをしたあと、ためた水で十分にすすぎ、すぐに乾いたやわらかい布で水分を完全に拭き取ると良いでしょう。
熱に弱い性質もありますので、高温になる場所は避けて、冷暗所に保存することをおすすめします。
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アンデシン価値
アンデシンは、フェルドスパー グループの中でも、郡を抜いて高値の付くことがある宝石です。
中でも透明度の高い赤色で、インクルージョン(内包物)の見られないものには、希少価値があり、人気があります。特にチベット産に美しい赤色の石が見られます。
この赤色のアンデシンは、その色を冠して「レッドアンデシン/Red Anorthite」と呼ばれ、区別されることもあります。
また、ファセットカット(※4)を施すことで、アレキサンドライトのように変色効果の見られる石もあります。
落ち着いた緑色と赤色の色合いの変化がはっきり見られ、双方の色合いが大変美しいことから、コレクターアイテムとして、収集家にも人気があります。
その他、チベットのラサ市(Lhasa)近郊で採石されるアンデシンにも特徴があります。ここで産出される赤色系のアンデシンには、「チベットナイト」という別称がつけられ、「聖石」として大切にされているのです。
そのこともあり、パワーストーンの世界でも人気が高く、他で産出される同品質のアンデシンに比べて高値で取り引きされています。
色合いによる価値
アンデシンは、赤色系のものが最高とされており、次に落ち着いた緑色のものに人気があります。透明度の高いものには多色性(※5)も見られるため、光を当てることで赤の中に緑、緑の中に赤などの色味を見ることができることも、人気の一端を担っています。
モンゴルなどで採石されるアンデシンには、黄色系のものが多いのですが、これは赤や緑に比べて人気がないため、熱処理をすることで赤褐色に変化させる場合があります。
これ自体は、トリートメント(※6)と呼ばれる処理で、宝石自体の価値に影響があるとはされていません。
しかし、注意すべき点は、モンゴルで採石され熱処理を施したアンデシンを、チベット産として販売するケースがあるという点です。
手軽に入手できるアンデシンのほとんどは、モンゴルを中心としたチベット産以外のものです。産地を指定して購入したい場合は、信頼の置ける販売店で、処理などの有無を確認してから検討することをおすすめします。
アンデシンパワーストーンとして
若返り、万物の調和、適応能力、インスピレーション、高次元の波動
アンデシンは、高次元の波動が見られるパワーストーンで、どのような物事にも調和をもたらしてくれる石でもあることから、より良い人間関係を築きたい、人脈を広げたい、仲良くなりたいなどの希望に対して、強力なサポートをしてくれると言われています。
また、インスピレーションを高める石でもあるため、芸術や芸能方面で活躍したい方にも人気のある石です。
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