スターサファイアの魅力とは?カラーの違いや価値、偽物について
サファイアの中でも、特に特別な石として人気なのが、スターサファイアです。
サファイアに光を当てると、白い六条の光が見えるという特別な光り方をする宝石です。この光り方のことを「スター効果」、もしくは「アステリズム効果」と言います。希少な宝石であり、買取査定に出したときは高い価値が付くことも。今回は、スターサファイアの魅力や価値をご紹介します。
スターサファイアと一般的なサファイアとの違い
普通のサファイアとスターサファイアの違いは、その内包物にあります。
スターサファイアには、ルチルシルクと呼ばれる針状の鉱物が内部に含まれているのです。こうした特徴を持つサファイアに特別なカットを施すことで、光の屈折が生まれます。すると、スターのような六条の光が現れるという仕組みです。
スターサファイアになるためには、ルチルシルクが欠かせませんが、量が多すぎると色味が暗くなってしまいます。透明感が失われ、たとえカットしても美しくきらめかないでしょう。
一方で、ルチルシルクの量が少ない場合も、光がうまく屈折せずに、スター効果が生まれません。このバランスがちょうど良い石だけが、美しいスターサファイアになるという仕組みです。
ルチルシルクによって生まれるスタールビー
ルチルシルクによってスター効果が生まれる可能性がある宝石は、サファイアだけではありません。似たようなものにスタールビーがあります。スタールビーは、スターサファイアと並んで人気が高い宝石です。鮮やかで深い赤色のものが特に人気を集めています。
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運命を表すスターサファイア
スターサファイアに現れる、3本の光。
この3本の光は、それぞれ以下の事象を表していると言われています。
- 運命
- 信頼
- 希望
つまりスターサファイアとは、人々を導くための「お守り」のようなもの。
特別な力を感じさせる特別な石として、古くから愛され続けています。
現代ではさらに進化し、パワーストーンとして注目を集める場面も増えてきています。
スターサファイアを身に着けることで、自身の内側に隠された才能を引き出してくれると言われています。
また、身に着けていると心をリラックスさせ、進むべき道を示してくれるとも言われています。
ジュエリーをお守りのように身に付ける風習は、古くから根付いていて人気があります。
サファイアと言えば「青」が有名ですが、スターサファイアには「黄色」や「緑」、「オレンジ」といった、少し変わった色の石もあります。
自身のシンボルカラーとなるような、お気に入りのスターサファイアを探してみてはいかがでしょうか。
ブルースターサファイアの意味
青色のスターサファイアは、気持ちを静めてくれる効果や、迷いを断ち切ってくれる効果などがあるとされています。持っていることで困難に打ち勝つための勇気をもらえるとも言われています。叶えたい願いがあるときに身に着けておきたいパワーストーンと言えるでしょう。
スターグレーサファイアの意味
スターサファイアの中でも、色味がグレーのものを、スターグレーサファイアと言います。宝石が発するメッセージは「幸運・暁の吉報」で、何か良い出来事の訪れを予感させてくれるような石です。ちなみに、スターグレーサファイアとは2月6日の誕生石であり、結婚65周年の記念石でもあります。
パワーストーンとしてのスターグレーサファイアは、お守り代わりに重宝されます。人間として生きる以上、避けて通れないのが、憎悪の感情や邪悪な物事です。
スターグレーサファイアを身に着けていれば、こうしたネガティブな事象から持ち主を守ってくれると言われています。
「貞操」「愛」を示すケースもあり、浮気予防のための石としても注目されています。
産出地はスリランカやインド、ミャンマー、アメリカ、タイ、タンザニア、オーストラリア、マダガスカルなどです。
ホワイトスターサファイアの意味
同じスターサファイアでも、石の色が白になると、その意味合いが変化します。ホワイトサファイアは「知恵の石」と言われていて、スターサファイアにも同様の意味があります。
宝石に込められたメッセージは、「未来・知恵・やすらぎ」で、身に着けている人の理解力や判断力を高めてくれると言われています。
サファイアの色が白くなる理由は、その成分にあります。鉄やクロム、チタンなど、余計な成分が少ない場合に白くなるようです。雰囲気がダイヤモンドに似ている石として、注目される機会も多いでしょう。
そんなホワイトサファイアは、非常に古い時代から愛されてきた宝石です。古代エジプト人はホワイトサファイアを、「ホルスの目」にたとえていました。
ホルスの目とは、なんでも見える特別な目のことで、古代エジプトのシンボルだったと言われています。ギリシャでは、神様のお告げを聞く儀式で使われていたとされます。「未来」や「知恵」といったイメージと、ぴったり重なると言えそうですね。
ピンクスターサファイアの意味
ピンクサファイアの色味もさまざまですが、特に価値が高いのは、彩度の高いピンクをしているサファイアです。
鮮やかに輝くピンクが、人々の注目を集めるでしょう。
ちなみに、ピンクサファイアのドミナントカラーは「パープル」で、彩度によってさまざまな種類に分けられています。どちらかというと赤みが目立つレディッシュパープルから、青っぽいバイオレティッシュパープルなど、さまざまな色合いを楽しめます。ぜひ好みのカラーを見つけてみてください。
ピンクサファイアとルビーの違いについて
サファイアは、「コランダム」という鉱石から生まれます。このコランダムの色によっては、赤い色合いになるケースも。この場合、宝石の種類としては「ルビー」となります。
ルビーよりも赤みがなく、薄いピンク色をしているものが、ピンクサファイアと呼ばれています。サファイアとルビーの境界線は、実は曖昧なものです。ピンクサファイアの中でも特に色が濃いものは、ルビーと判断されるケースもあります。
所有している宝石が「ピンクのスターサファイアだと思っていたら、スタールビーと判断された!」という可能性も十分にあるでしょう。
スターサファイアの魅力は内放物によるもの
一般的に見て、内包物は宝石の価値を押し下げる要因です。しかし、スターサファイアの場合は異なります。
内包物がなければ、スタールビーは生まれないのです。
価値の高いスターサファイアのポイントは、「スター現象がはっきりと起きていて、なおかつ透明感があること」です。こうした条件を満たすためには、絶妙なバランスでルチルシルクが含まれている必要があります。条件を満たす石は非常に珍しいものです。
人工のスターサファイア
近年、注目を集めているのが、人工のスターサファイアです。天然のスターサファイアは、その性質上、非常に高価となります。
大きな理由となっているのが希少性の高さです。スター効果・大きさ・色合い・透明感など、各種要素が絶妙なバランスを保っている石は非常に少なく、そう簡単に見つかるものではありません。
天然物は非常に高価で、手が届かない存在と言っても良いでしょう。
こうした状況の中で、新たに登場したのが人工のスターサファイアです。スター現象を人工的につくったもので、お手ごろ価格でありながら、きれいな見た目を楽しめることが魅力。
手ごろな価格で美しいスター効果を見せている石は、人工的につくられた石と判断できます。
天然物のスターサファイアと比較すると、その価値は大きく下がるということを頭に入れた上で、上手に付き合うのがおすすめです。
スターサファイアの偽物について
人工のスターサファイアは偽物だと考える方もいるかもしれません。サファイアだけではなく、ダイヤモンドなどの各種宝石にも人工の宝石が存在します。その中でも、成分が宝石と同じ合成石は、天然物と変わらない特徴を持っているとされています。一概に偽物と断定してしまうのは難しいと言えるでしょう。
また、宝石に見た目を似せただけで、成分は異なる「模造石」も存在します。こちらも悪いものではなく、安価できれいなアイテムを購入できることがメリットです。
ただし、合成石や模造石を天然物であると偽って販売している悪質な業者も存在します。そういった場合は「天然宝石の偽物が売られている」と言って差し支えありません。
精巧につくられた人工スターサファイアは、天然スターサファイアと見分けるのが難しい場合もあります。わからない場合は宝石のプロに相談することがおすすめです。
まとめ
神秘的な光を内包するスターサファイア。ブルースターサファイアをはじめ、スターグレーサファイアやホワイトスターサファイア、ピンクスターサファイアなどの種類があります。天然石は高価なため、アクセサリーなどには人工石が使われることも。石の種類によって価値も変動するでしょう。お持ちのスターサファイアを売りたい、価値を知りたいという場合は、一度買取専門店へ査定を依頼することがおすすめです。