スフェーン/Sphene(チタナイト/Titanite)
チタンを含有することから「チタナイト」と命名された鉱物の中で、宝石としての価値のあるものを、宝石名として「スフェーン」と呼んでいます。
パワーストーンとしても人気のあるスフェーンは、希少石として知られ、透明度の高い石の中にはダイヤモンドを超える輝きのある石や、さまざまな色合いを見せる多色性のある石もあります。
この石の、名称の由来や価値、その特徴やパワーストーンとしての意味などを、詳しくご紹介します。
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宝石の属性
名前 | スフェーン/チタナイト |
英語名 | Sphene/Titanite |
和名 | 楔石(くさびいし)/チタン石 |
色 | 黄系、緑系、褐色、茶系、オレンジ系 |
グループ(種・変種) | なし |
硬さ(モース硬度) | 5-5.5 |
光沢 | ダイヤモンド光沢、樹脂光沢 |
化学成分 | CaTiSiO5 |
結晶系 | 単斜晶系 |
宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 永久不変、改革、人脈の強化
- 意味
- 人脈を強化することで改革をもたらす
永遠に変わらずに存在する
産出国・産地
- マダガスカル:ダレーナ/Daraina
- パキスタン:シガール/Shigar
- アメリカ:ニューヨーク/New York、カリフォルニア/California
- ロシア:ウラル/Ural
- ブラジル:ミナス ジェライス/Minas Gerais
- スリランカ:全域
- オーストリア:全域
- スイス:全域
- ノルウェー:全域
- イタリア:全域
- ミャンマー:全域
- 中国:全域
- カナダ:全域
- 日本:岐阜
特徴・特性
スフェーンは、鉱物としては、チタンを含有することから「チタナイト」と命名された、ケイ酸塩鉱物の一種です。その中でも宝石質(※1)の石のことを、宝石名としてスフェーンと呼んでいます。
不純物として内包されるクロムやマンガン、鉄、セリウム、イットリウムなどにより、さまざまな発色をする石ですが、宝石質で採石されるほとんどは、クロムが影響しているもので、黄緑色の発色をしているものが主流です。
また、工業分野では、釉薬(ゆうやく)や塗料、絵の具などの顔料素材として、チタナイトから作られる「二酸化チタン」を使用していることが知られています。
名称の由来
スフェーンの結晶の形は、物を割ったり、隙間をなくしたりするための道具である三角形の「楔(くさび)」に似ていることから、ギリシャ語でくさびを意味する「スフェノス/Sphenos」を語源として、命名されました。
年代測定のために用いられる鉱物
鉱物としての“チタナイト”は、放射年代測定のひとつであるフィッショントラック法(FT法)(※2)により、岩石などが形成された年代を調べるための素材としても、利用されています。
同じく素材として使用されている、ジルコン(Zircon)やアパタイト(Apatite)同様、地球が誕生してからの、古い歴史を知る上で重要な鉱物のひとつなのです。
スフェーンのお手入れ・保管方法
日常のお手入れは、外したらすぐに、柔らかい布でやさしく表面の汚れを取ることを心がけると良いでしょう。汚れのひどいときには流水での洗浄も可能ですが、その場合もやさしく洗い流す程度でつけ置きはせずに、すぐに乾いた布で完全に水分を拭き取ってください。
スフェーンは、衝撃に弱く欠けやすい石ですので、超音波洗浄には向きません。
また、太陽光などにさらされることで、退色する性質も持っていますので、保管は冷暗所にされることをおすすめします。
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価値
スフェーンは、“人生を変えてくれる”パワーストーンとして人気の石です。パワーストーンの場合の多くは、不透明~半透明で黄緑色をしたものが流通していますが、スフェーン自体が希少石のため、ほかのパワーストーンに比べて高値で取り引きされています。
ジュエリーとしてのスフェーンは、クラック(※3)がなく、透明度の高いものに価値があります。
良質なものは、ダイヤモンドよりも分散率が高いことから、身につけたときに、一際目を引きます。太陽や白色電球などの下では、一層まばゆいファイア(※4)と呼ばれるきらめきを見ることができます。
そのため、イヤリングやピアス、ネックレス、ペンダントといった顔周りにつける宝飾品に最適です。
また、アンダルサイト(Andalusite)に代表される“多色性(※5)”を持つため、角度によってさまざまな色合いを見せてくれる石もあります。
そのため、カットが重要となってくるのですが、スフェーンは硬度が低く欠けやすいため、職人泣かせの石でもあるのです。
スフェーンの色
インクルージョン(内包物)により、さまざまな色合いを見せてくれるスフェーンですが、主な色合いは黄緑色で、次いで黄色~オレンジ~茶褐色といった暖色系の色合いのものが見られます。
人気の色
人気の色合いは、“マスカットグリーン”、“ライムグリーン”などと呼ばれる明るい黄緑色で、透明度の高いものには、強烈な存在感を醸し出す強いファイアが見られます。
濃緑色の「クロム スフェーン」
非常にまれではありますが、クロムが発色要因でグリーンガーネット(Green Garnet)などに似た、濃い緑色を見せてくれる石もあります。
濃い色のため、明るい黄緑色のスフェーンに比べてファイアは控えめですが、多色性が見られ、さらに希少な宝石となるため、コレクターを中心に人気のある石です。
そのため、ほかとは区別する意味で、「クロム スフェーン/Chrome Sphene」と呼ぶこともあります。
赤色のファイアが幻想的な「ロシアン スフェーン」
主にロシア産に多い深緑色のスフェーンの中には、通常7色にきらめくファイアが赤色に見えるスフェーンがあり、これを別名「ロシアン スフェーン/Russian Sphene」と呼んでいます。
もともと多色性のある宝石ではありますが、この赤色のファイアがきらめくことで、まるでアレキサンドライト(Alexandrite)が、カラーチェンジしたかのような変化を見ることができるのです。
特に、暖色系のライトなどが当たったときに顕著に見られます。
ちなみに、元の石の色は異なりますが、近年、パキスタンで採石された黄色系のスフェーンからも、同様のファイアが見られるものが、ごく少量採石されています。
パワーストーンとして
成功、頂点、才能の開花、実力の発揮、幸運、導き
スフェーンは、非常に強いパワーのある石です。人生を変えたいと考える人が身につけることで、その人が本来持っている才能を開花させ、良い人脈を得ることができ、成功へと導いてくれるパワーストーンであるといわれています。
また、一般的に緑の石には癒やし効果があるといわれていますが、この石は、外圧に屈することのない、強い精神力を与えてくれます。
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