ルベライト/Rubellite
10月の誕生石でもあるトルマリンの中で、赤く美しい色のものを、宝石名として「ルベライト」と呼んでいます。ルビーと同じく、ピジョンブラッドと呼ばれる色味のものや、クランベリー色のものが高級とされ、その昔は、ルビーと間違われることもありました。
マンガンを含有することで赤く発色するこの石の、名称の由来や価値、その特徴やパワーストーンとしての意味などを、詳しくご紹介します。
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宝石の属性
名前 | ルベライト/ルーベライト/レッドトルマリン |
英語名 | Rubellite/Red Tourmaline |
和名 | 紅電気石 べにでんきいし |
色 | 赤紫系、赤系、ピンク系 |
グループ(種・変種) | トルマリン、ショール、ドラバイト、クロムドラバイト、エルバアイト 、オーレナイト、フェルバイト、ユーバイト(ウヴァイト)、フォイタイト、マグネシオフォイタイト、丸山電気石 |
硬さ(モース硬度) | 7-7.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
化学成分 | Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4 |
結晶系 | 三方晶系 |
誕生石 | 10月 ※トルマリン として |
宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 広い心・貞節・思慮深さ
- 意味
- 貞節を重んじ、思慮深く、広い心を持つ
産出国・産地
- ブラジル:ミナス ジェライス/Minas Gerais
- イタリア:エルバ/Elba
- ミャンマー:モゴック(モーゴウ、モゴ)/Mogok
- ナイジェリア:オグボモショ/Ogbomosho
- ロシア:シベリア(サイベリア)/Siberia、ウラル(ウラール)/Ural
- マダガスカル:アンタナナリボ/Antananarivo
- モザンビーク:全域
- アフガニスタン:全域
- アメリカ:全域
※トルマリン産地の中から、ルベライトの産地を抜粋して掲載しています。
特徴・特性
ルベライトは、トルマリン(Tourmaline)グループの中で、主にリシア電気石(エルバアイト/エルバイト[Elbaite])に見られる、赤色系の発色をした美しい石に付けられた“宝石名”です。
そのため、鑑別書には「トルマリン」と記載されます。
トルマリンは、鉱物学的には硼珪酸塩鉱物(ほうけいさんえんこうぶつ) に属し、ペグマタイト鉱山から産出されます。
その中で、マンガン(manganese)を多く含有することで、赤色に発色したものがルベライトです。
このマンガンの含有率が低いものは、ピンク色に発色することから、ピンクトルマリンと呼ばれています。
名称の由来
ルベライトの語源は、ラテン語の「ルベルス(ルベリウス)/rubellus」が由来です。
これは「赤い 」という意味で、同じく赤い石であるルビーも、同じ語源 から名付けられています。
ピンクトルマリンはルベライト?
その色から、レッドトルマリンとも呼ばれているルベライトは、その境が曖昧(あいまい)なピンクトルマリンも含んで紹介される場合があります。
しかし、ルベライトは“トルマリンの中でも、鮮やかな赤色のものを限定して示す名称”、とする考えが主流ですので、濃いマゼンタ色などを除き、淡いピンク色も含まれるピンクトルマリンは、ルベライトに含まないとするのが一般的です。
ルビーと思われていたルベライト
ルベライトは、ルビーと同様の美しさを誇ることから、現代の鑑別方法がまだ開発されていない時代には、ルビーと間違われることがありました。
260ctを超える世界最大のルビーとして、ロシアのロマノフ王室が保有していた「いちごの彫刻」もその一つで、1925年に旧ソビエト連邦の鉱物学者であったアレクサンドル・フェルスマン(Alexander Fersman)により、ルベライトであると判明するまでは、ルビーと信じられていました。
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価値
ルベライトは、トルマリンの中でもパライバトルマリン(Paraiba Tourmaline)の次に、藍色のインディゴライト(Indigolite)と並び、宝石としての価値の高い石です。
ファセットカット(※1)にされることの多い石ですが、カボションカット(※2)にしても、その美しさが発揮される石でもあります。
ルベライトの色と品質
ルベライトは、インクルージョン(内包物)を多く含んで産出されることがほとんどのため、透明感を損なわない限り、それは宝石の個性として捉えられています。
また、透明度が高く、濃い赤色を示す大きな石ほど価値があります。
その色合いは、クランベリー(つるこけもも)色と形容されたり、最高品質のルビーを示す色と同じく、ピジョンブラッド(鳩の血)色と形容されたりします。
鉄(iron)が発色の要因になることもあり、鉄が含まれたものは、赤紫や褐色を帯びた色合いになります。
しかし、含有率が高いものは、黒ずんだ色味になってしまうことから、その価値は下がります。
ルベライトと産地
ルベライトは、19世紀にブラジルで発見され、それ以降、主要な産地の一つとして君臨しています。
中でもミナス ジェライス州は、上質な鉱山が数多く存在していることで有名です。
ジョナス(Jonas)鉱山では1978年ごろに、200kgを超えるピジョンブラッド色など、高品質のルベライトが発見されました。(しかし、硬い岩脈のために多くの部分が現在でも未発掘のため、今後に期待が残されています)
クルゼイロ(Cruzeiro)鉱山では、年間約8トンのトルマリン産出量の中の約20%をルベライトが占めており、 現在の主流鉱山の一つとなっています。
また、オウロ フィーノ(Ouro Fino)鉱山は、現在枯渇しているとされていますが 、採石されたルベライトは、最上級であると絶賛されています。
一方、アフリカ各国(マダガスカル、モザンビーク、ナイジェリアなど)で採石されるルベライトは、ブラジル産に比べて、褐色を帯びているものが多く産出されることで知られています。
中でも、マダガスカル産のものは、インクルージョン(内包物)が少ないことから、透明度の高い、美しいものが多く見られます。
また、ナイジェリアの、オグボモショ周辺の漂砂鉱床(ひょうさこうしょう)(※3)でも、透明度の高いルベライトが産出しており、現在、アフリカ各国の中での産出量のほとんどを占めています。
上記のように、鉱山名も明確なものが多いルベライトですが、他の宝石に比べて鉱山名での産地記載に対する需要が少ないため、宝石としてカットされるルベライトに関しては、産出国が記されるに留まることの多い宝石でもあります。
パワーストーンとして
愛の石、希望、生命力
自分の外見や内面の魅力を引き出し、愛情表現力を高めてくれる、パワーストーンとして有名な石です。
恋人を探している人には良縁を、恋愛中の人や夫婦には絆を深めるためのサポートもしてくれます。
また、持ち主をポジティブな気持ちに誘導してくれる石でもあり、希望を持つことができるようになるため、生命力や活力のパワーアップにも貢献する石と言われています。
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