マラヤガーネット(ウンバライト、マヘンゲガーネット)/Malaya Garnet(Umbalite、Mahenge Garnet)
マラヤガーネットは、1960年代に発見された比較的新しい宝石です。パイロープとスペッサタイトを含む成分が混ざり合うことで誕生しました。
その美しさは、成分の割合等によって生まれる、ピンク系やオレンジ、ブラウンなどの暖色系の色合いにあります。また、中にはカラーチェンジ効果が見られるものもあります。
この石の、名称の由来や価値、その特徴や石にまつわる言葉の意味などを、詳しくご紹介します。
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マラヤガーネット宝石の属性
名前 | マラヤガーネット/ウンバライト/マヘンゲガーネット |
英語名 | Malaya Garnet/malaia Garnet/Umbalite/Mahenge Garnet |
和名 | 柘榴石(ざくろいし)※複数のガーネットが混ざっているため正式な個別和名は無し |
色 | レッドオレンジ、オレンジピンク、ライトオレンジピンク、ライトピンク、淡赤紫色、赤褐色、薄茶色、茶褐色、黄褐色 |
グループ(種・変種) | ガーネット、アルマンディンガーネット(アルマディンガーネット/アルマンダイト)、パイロープガーネット、スペッサタイトガーネット(スペサルタイトガーネット/スペサルティンガーネット/スペッサルト)、グロッシュラーライトガーネット(グロッシュラライトガーネット)、アンドラダイト、ウバロバイト、デマントイドガーネット、グリーングロッシュラーガーネット(ツァボライト/サボライト/グリーンガーネット)、ロードライトガーネット、ヘソナイトガーネット |
硬さ(モース硬度) | 7-7.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
化学成分 | (MgFeMnCa)3Al2(SiO4)3 |
結晶系 | 等軸晶系 |
誕生石 | 1月(ガーネット全体) |
マラヤガーネット宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 内気・心を奪う素質
- 意味
- 魅力を内に秘めている、人を魅了する素質がある
マラヤガーネット産出国・産地
- タンザニア:ウンバ/Unba、マヘンゲ/Mahenge、トゥンドゥール(トゥンドゥル)/Tunduru
- マダガスカル:ベキリー(ベッキリー)/Bekily、アンバイタ/Ambahita
- インド:全域
- スリランカ:全域
- アフガニスタン:全域
- ブラジル:全域
- アメリカ:全域
- ロシア:全域
- トルコ:全域
- ザンビア:全域
- カナダ:全域
- オーストリア:全域
- ハンガリー:全域
- ケニア:全域
- 日本:全域
マラヤガーネット特徴・特性
マラヤガーネットはケイ酸塩鉱物で、国際的宝石学の権威であるGIA(米国宝石学会)の定義では、パイラルスパイト系列(赤色系のガーネット)に属するパイロープ(Pyrop/苦礬柘榴石)とスペッサタイト(Spessartine/満礬柘榴石)の成分が混ざり合うこと(固溶体※1)で生まれた宝石とされています。
なお、実際には、同じくパイラルスパイト系列であるアルマンディン(Almandine)を含む石も多くあることが分かっています。
宝石名の由来
マラヤガーネットは、1960年代に発見されましたが、当初は取るに足らない石と見なされ、スワヒリ語で「部族外(部外者)」「仲間外れ」などの意味のある“マラヤ”という名前が付けられました。
このマラヤには、俗語で売春婦という意味もあるため、1978年にタンザニアのウンバ渓谷で発見されたことを機に、産地名を取ってウンバライト、また、マヘンゲ地域で採石されたものをマヘンゲガーネットなどと呼ぶことも増えました。
しかし、日本ではこのような負のイメージは持たれていないため、マラヤガーネットと呼ばれることが主流です。
また、諸外国では「Malaia Garnet」と記載されることもあります。日本では、“マラヤガーネット”名で流通していますので、これもマラヤガーネットと翻訳されてきましたが、最近はマライアガーネットと紹介する日本の宝石関連業者も現れはじめました。
なお、マラヤガーネット、ウンバライト、マヘンゲガーネットなどはいずれもコマーシャルネーム(※2)で、鑑別書には「鉱物名:天然ガーネット」「宝石名:ガーネット」と記載されます。
マラヤガーネットの歴史
1960年代に発見された比較的新しい宝石です。しかし、当初は、算出量の多かったスペッサタイトの一種だと思われていたこともあり、現地のディーラーは見向きもしませんでした。
成分の違いが明らかになったことにより、その希少性と各成分が混ざり合ったことで生まれる色味が評価されるようになってきたのです。
マラヤガーネットの色
マラヤガーネットは、レッド系からブラウン、イエロー系に至るまで様々な色合いを見せてくれるガーネットです。
中には、トパーズの中でも希少性と美しさを兼ね備えた、インペリアルトパーズに似た色(赤みのあるイエロー、ゴールデン色)を持つマラヤガーネットもあります。
このマラヤガーネットは、インペリアルマラヤ(Imperial Malayas)と、区別して呼ばれることもあります。
なお、カラーチェンジ(変色効果)するマラヤガーネットもありますが、薄いピンクが少し濃くなる、少しブラウン系になるといった変化のものがほとんどです。
まれにはっきりと色の変化が見られるものもありますが、そのほとんどはカラーチェンジガーネットとして流通しています。
マラヤガーネットのお手入れ方法
通常のお手入れでは、身につけた後に柔らかい布等で表面を拭くようにします。
それでも取れない皮脂汚れなどは、キッチン用の中性洗剤を薄めた液に浸しながら、柔らかい穂先のブラシなどでやさしくこすり取り、流水で洗剤が残らないようにしっかり洗います。
洗浄が終わったら、必ず柔らかいタオルなどで水分をしっかり拭き取ります。
なお、マラヤガーネットは光や熱によって変色や退色することがありますので、直射日光の当たらない涼しい場所に保管することが長く楽しむ秘けつです。
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マラヤガーネット価値
色による価値基準
マラヤガーネットは、赤系の様々な色合いを持つことから、一概に単色を持って最高品質と断言することの難しい宝石です。
しかし一般に日本では、濃すぎず薄すぎないレッドオレンジからライトピンクまでの色合いが人気です。
また、インペリアルマラヤと呼ばれる、赤みのあるイエローからゴールデン色の発色を持つマラヤガーネットは、産出量そのものが少なく、宝石質(※3)のものが採石されることも非常にまれなため、その希少性と独自の輝きを見せる美しさから高値で取り引きされています。
その他の価値基準
一般的な宝石同様、大きく、インクルージョン(内包物)が少なく、適切なカットが施されているものが高値となります。
カットに関しては、濃すぎる色合いの石をカットでちょうど良い色合いに調整することも可能で、その技術により石自体の価値も左右されるため、重要です。
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