孔雀石(マラカイト)とは?石言葉や効果、価値を解説
孔雀の羽のように優美な縞模様を有することから名が付けられたとされる「孔雀石」。砕いた粉末をクレオパトラがアイシャドーに使ったと言われるほど美しい緑色が特徴です。硬度が低いため加工しやすく、建築資材やインテリアの他、装飾品としても広く使われています。
「旅人を守護する石」としても知られる「孔雀石」は、持ち主に危険が近づくと粉々に砕け危険を知らせると言われるなど、パワーストーンとしても高い人気を誇ります。
孔雀石(マラカイト)とは
孔雀石は一般的な炭酸塩鉱物の一つで、銅の二次鉱物です。銅が酸化して緑青(ろくしょう)という錆をつける現象が自然の中で行われ、生み出されます。
カットしたマラカイトには、孔雀の羽のような縞模様が現れることから、和名では「孔雀石」と呼ばれています。なお、別名の「マラカイト」いう名前は、夏に花を咲かせるアオイ科「ゼニアオイ」の青々とした葉に色が似ていることから、ギリシャ名の「マラーキー/Malache」を由来として名付けられたと言われています。
江戸時代から昭和初期には日本でも多く産出されていた記録があります。岩絵具の「岩緑色」として日本画や浮世絵にも使用されたほか、花火の着色にも使われていました。
また、古代エジプトの女性たちは、マラカイトを粉末にし、顔料としてアイシャドーに使用していたとされています。世界三大美女のひとりであるクレオパトラも愛用していたそうです。
孔雀石の価値や価格相場は?
孔雀石にはダイアモンドのような価格基準は存在しません。そのため、価格は大きさや縞模様の美しさなどによって大きく変動します。たとえば上質な個体は瑪瑙(めのう)のような美しい縞模様が現れており、高い価値が付けられます。
原石ですと、安価なものは二千円前後のものから高価なものだと二万円前後。ペンダントトップなどに使用される小ぶりなものは、千円前後から購入できるものもあります。一方、大きな置き飾りなどの装飾品は一万円を超えるものあります。販売される場所やサイトによって価格にかなり開きがあるため、購入を検討される際は、複数の店舗等を比較することをおすすめします。
また、高価な貴石と比較すれば数は少ないですが、偽物も存在します。黒くはっきりとした縞模様のものは偽物の可能性が高いため、注意が必要です。プラスチック製のものあり、写真では判断しにくいため、鑑定書付きのものを選ぶことや専門店での購入が確実です。
孔雀石の石言葉
孔雀石は「再会」「恋の成就」「癒し」「魔除け」の石言葉を持ちます。
パワーストーンとしても人気が高く、かつてヨーロッパでは、孔雀石の縞模様を目にたとえ、邪悪なものを追い払う魔除けとして、ゆりかごに孔雀石の護符を結び付けて子どもを守っていました。
孔雀石の効果
古くから、癒しの力を持つとされていた「孔雀石」は、ストレスや緊張を融和するのに力を発揮します。強力な浄化作用で、否定的かつネガティブな考え方を取り去るため、外的・内的の両方から守る石とされています。小さな子どもが抱えがちな問題から守るためのお守りとしても最適です。
そのほか、疲労や不眠が続く方にもおすすめです。加えて、洞察力を高め邪気を跳ね返すパワーがあり、真に必要な人との出会いをもたらすとされ、ビジネスマンにも人気の高い石です。
孔雀石にまつわる伝説やエピソード
孔雀石は、ローマ神話に登場する女性を守護する女神「ユーノー」に捧げられたとされています。エジプト神話に伝わる「トエリス」という家族と出産を司るカバの姿をした女神も、孔雀石を身に着けていたとされていました。持ち主に危険が迫ると粉々に砕け、危険を知らせるという伝説もあり、古代から「旅人を守る石」と言われています。