希少価値のある色付きダイヤモンド「カラーダイヤモンド」
ダイヤモンドの国際的価値基準「4C」のひとつ「カラー」では、無色透明のものが最上位とされています。
しかし、この基準では収まりきれない、さまざまなカラーを有したダイヤモンドがまれに採掘されます。
なかでも美しい色合いをしたダイヤモンド(カラーダイヤモンド/ファンシーカラーダイヤモンド)は、希少価値も相まって、「4C」で最高と位置付けられるダイヤモンドよりも資産的価値がつくこともあるのです。
ここでは、カラーダイヤモンドの価値基準や希少価値のある色の種類、特有の名称などをご紹介します。
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「4C」基準のダイヤモンドとカラーダイヤモンドの違い
ダイヤモンドといえば、無色透明なダイヤモンドが主流です。
しかし、少数ではありますが、ピンクやブルー系などのダイヤモンドが市場にも流通しています。
これらは、通常のダイヤモンドとは別に、「カラーダイヤモンド」もしくは「ファンシーダイヤモンド」として、区別されています。
この、カラーダイヤモンドの色合いは実にさまざまで、考えつく色合いはすべてあるといっても過言ではありませんが、黄色みを帯びたダイヤモンドに関しては、「4C」の評価対象になることがあります。
「4C」の「カラー」基準では、「Z」に近づくほど肉眼でも黄色みが見られるからです。
そのことから、カラーダイヤモンドと位置付けられるのは、「Z」よりも黄色の強いダイヤモンドが基準となっているのです。
カラーダイヤモンドの基準
「4C/カラット(重量)・カラー(色)・クラリティ(透明度)・カット(形)」基準のダイヤモンド鑑定書同様、カラーダイヤモンドにも鑑定書(カラーダイヤモンドグレーディングレポート)が用意されています。
GIAのカラーダイヤモンド鑑定書を参考に書きますと、「4C」の内の「カラット」「クラリティ」は同様の評価をします。
また、4Cでは総合して「カット」という評価もする「プロポーション(カットの形)/」「ポリッシュ(研磨)/Polish」「シンメトリー(対称性)/Symmetry」については、それぞれに評価が付けられます(プロポーションに関しては、カットの角度に関する%記載のみ)。
その他、蛍光性があるかを示す「フローレッセンス/Fluorescence」(無=None~非常に強い=Very strong blueまで5段階)、起源(天然か処理石か)を示す「オリジン/Origin」、色ムラを評価する「カラーディストリビューション/Color Distribution」(色ムラ無=Even、色ムラ有=Uneven)等で構成されています。
そして、重要な位置を占める「カラー」ですが、これはカラーダイヤモンドグレーディング独自の複雑な基準が設けられており、“27色(色相環の色相名)”プラス6色の「33色」と、9段階の「色の強さ」にて決定されます。
資産的価値の高いカラーダイヤモンドは、希少色で発色が良く、大粒になればなるほど価値が上がります。
色の中では、「レッド」がもっとも希少で価値が高く、次いで「ブルー」、「グリーン」「パープル」系となり、同等の無色透明のダイヤモンドよりも高値になります。
反対に「ブラウン」や「イエロー」等は、一般的には価値が低くなるのですが、大きさや色の出かた等により一概にはいえない場合もあります。
なお、GIAの「カラーダイヤモンドグレーディングレポート」は、0.15ct以上で、ルースであること、また亀裂等にポリマーを充填して見た目をよくする「フラクチャー充填」や「コーティング」などをしたものには発行されません。
0.15ct未満のものや、指輪などに加工されたカラーダイヤモンドに関しては、「カラー」と「起源」についてのみ記載されたものが発行されています。
「なんぼや」のダイヤモンド買取について
天然か人工か
カラーダイヤモンドは、もともと色のついた天然もののほか、人工的に色をつけられたものが存在します。天然ものは「ナチュラルダイヤモンド」や「ファンシーダイヤモンド」、人工ものは「トリートメントダイヤモンド」などと呼ばれることもあります。
基本的にナチュラルダイヤモンドは数が少なく、高値で取引されます。トリートメントダイヤモンドは本物のダイヤモンドではありますが、色をつけるために処理をしている分、価格が下がる傾向にあります。安値で売られているカラーダイヤモンドを見たら、トリートメントダイヤモンドと思ったほうが良いでしょう。
トリートメントダイヤモンドの色の付け方はさまざまです。放射線を利用した処理方法や分子構造を変える方法、高温高圧で色を変える方法などがあります。これらの方法では、ダイヤモンドそのもののカラーを変えることが可能です。
一方、ダイヤモンドにメッキをかぶせるようにコーティングして色をつける方法もあります。こちらはダイヤそのものの色が変わるわけではないため、コーティングがはげると色もなくなってしまいます。
カラーダイヤモンドの色の種類
カラーの名称
カラーを決定する「33色」は、以下のとおりです。
色相環による27色
イエロー・グリニッシュイエロー・グリーンイエロー・イエローグリーン・イエロイッシュグリーン・グリーン・ブルーイッシュグリーン・ブルーグリーン・グリーンブルー・グリニッシュブルー・ブルー・バイオディッシュブルー・ブルーイッシュバイオレット・バイオレット・パープル・レディッシュパープル・レッドパープル・パープルレッド・パープリッシュレッド・レッド・オレンジィレッド・レディッシュオレンジ・オレンジ・イエロイッシュオレンジ・イエローオレンジ・オレンジイエロー・オレンジッシュイエロー
※相環のため、オレンジッシュイエローの次は最初のイエローとなり、輪になります。
GIAの基準のプラス6色
グレイッシュ・グレイ・ブラウニッシュ・ブラウン・ピンキッシュ・ピンク
その他の色
上記33色の中には含まれませんが、ファンシーホワイトといわれる色合い、またブラックやグレーのダイヤモンドもカラーダイヤモンドに含まれ、ジュエリーとして加工される場合もあります。
色の強さの名称
名称は、色の強さが弱い順から以下のように、9つに分けられます。
「フェイント/Faint」
「ベリーライト/Very Light」
「ライト/Light」
「ファンシーライト/Fancy Light」
「ファンシー/Fancy」
「ファンシーダーク/Fancy Dark」
「ファンシーインテンス/Fancy Intense」
「ファンシービビッド/Fancy Vivid」
「ファンシーディープ/Fancy Deep」
実際のレポートには、ブルーダイヤモンドであれば「Fancy Vivid blue」のように、語尾に色を記載する形で表示されます。
価値としては、基本的には下に行くほど色が濃くなりますので高くなりますが、「ファンシーダーク」に関しては暗さが勝つため、さらに低い評価になることもあります。
また、「ファンシーディープ」は、色の濃さでは最高ランクで希少な石になりますが、暗さのあるものも含まれるため「ファンシービビッド」が、最も美しいと評価されることの多い石となります。
希少価値の高いカラーダイヤモンド
ナチュラルダイヤモンドの中でも、ピンクやレッドなどのカラーは特に希少価値が高いといわれています。
ここでは、ピンクダイヤモンドとレッドダイヤモンドについてご紹介します。
ピンクダイヤモンド
ピンクダイヤモンドは産出量が少ない宝石です。特に1カラット以上の大粒になると、ほとんど見ることはありません。産地として有名なのはオーストラリアのアーガイル鉱山です。世界中に流通しているピンクダイヤモンドのほとんどが、こちらの鉱山で採掘されています。
ピンクダイヤモンドのカラーグレードにおいて、もっとも価値が高いとされているのは「ファンシービビッドピンク」です。薄すぎず濃すぎないピンク色で、鮮やかな色味が特徴となります。
レッドダイヤモンド
レッドダイヤモンドは、カラーダイヤモンドの中でもっとも高価な宝石です。ピンクダイヤモンドよりもさらに産出量が少なく、市場になかなか出回りません。数億円で取引されるのも珍しくない、大変貴重なダイヤモンドです。
これまでに見つかった数が少なすぎるため、これといった産地は存在しないとされています。ただ、ブラジルのアバエテ河から大きなレッドダイヤモンドがいくつか見つかっているため、今後も採掘される可能性があると期待されています。
別名で呼ばれるカラーダイヤモンド
鑑定書には記載されませんが、その色の特徴から、別名で呼ばれるカラーダイヤモンドがあります。
以下はその一例です。
パンプキンダイヤモンド
とても鮮やかな発色の、美しいオレンジ色のダイヤモンドのことです。
カナリーダイヤモンド
通常は低く評価されることの多い黄色のダイヤモンドですが、この色はほかに類を見ないほどの綺麗な発色であることから、無色透明の最上級ダイヤモンドをはるかに超える評価と資産的価値を有しています。
コニャックダイヤモンド
こちらも通常は低く評価されることの多いブラウン系のダイヤモンドですが、コニャックのような深い色合いのダイヤモンドはブラウンの中でも最高級に位置付けされ、コレクターにも人気です。
カメレオンダイヤモンド
光や熱による一定以上の刺激(一晩以上の暗所保管の後に光に当てる、200~300℃で数秒~数分加熱する等)がありますと、一時的に色が変化するダイヤモンドを指し、通常は深いグリーン色をしていて、加熱等で淡いイエロー等に変化します。
一部に逆のパターンのダイヤモンドもあり、これは「リバース・カメレオンダイヤモンド」と呼ばれています。
これらの、ダイヤモンドの変化を簡単に知りたい場合には、冷蔵庫保管をすることが有効です。
バイカラーダイヤモンド
一粒の中に、2色の発色のあるダイヤモンドを指します。
アップルグリーンダイヤモンド
黄緑色で人気のダイヤモンドですが、これに関してはそのほとんどが、蛍光色の非常に強いものを人工的にトリートメント加工したものです。
天然のものは非常にまれで、流通に乗ることはほとんどありません。
おわりに
カラーダイヤモンドにはさまざまな色合いがありますので、色の濃淡を自分の好みに応じて、自由に選ぶ楽しみがあります。
一般的にはイエローやブラウンは、その他のダイヤモンドに比べて資産的価値は低くなりがちですが、たとえ、ライトな色味であってもダイヤモンドの質が低いわけではありません。
資産的価値を知った上で、好みのカラーを見つけることが、カラーダイヤモンドを選ぶ上での醍醐味だと思います。
また、天然のピンクダイヤモンドやレッドダイヤモンドなど、カラーダイヤモンドの中には希少価値が高いものが数多く存在します。数が少ないため、大粒になるとなかなか入手できません。欲しい方は、見つけたらチャンスを逃さず入手するよう心掛けましょう。
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