ローズカットダイヤモンドは光らない?その特徴と魅力
ダイヤモンドは原石が持つ輝きを最大限に出すためにさまざまなカット手法が存在します。現在多くのダイヤモンドジュエリーに使われているカット手法がラウンドブリリアントカットになりますが、控え目な個性を持つダイヤモンドとして近年人気になっているのがローズカットダイヤモンドです。
今回はローズカットの特徴と魅力をご紹介していきます。
ローズカットダイヤモンドとは?
ローズカットダイヤモンドはその名の通り、バラのつぼみのようなカットを指します。クラシカルなカット手法になり、アンティーク調のジュエリーなどに利用されるカットになりますが、近年、海外のセレブなどの間でローズカットダイヤモンドの人気が再燃し、注目を集めています。
ローズカットダイヤモンドの歴史
ローズカットが発明されたのは16世紀後半のオランダになります。丸みのあるデザインと上品で落ち着いた輝きからすぐにオランダやスペインなどの王族が愛用し、ヨーロッパ中の王族貴族に人気を博しました。水面を反射する光のような自然な色味が当時の人々を魅了しました。ローズカットの起源は16世紀までダイヤモンドの唯一の産地として知られていたインドだといわれています。
ブリリアントカットが登場するまでの19世紀まで人気のカット手法でしたが、19世紀半ばにブリリアントカットが登場すると小さなダイヤモンドなどの加工に使われ、現在もアンティークジュエリーのカット手法として使われています。
ローズカットダイヤモンドの特徴
ローズカットはバラのつぼみのようなカットになりますが、その特徴はこんもりしたドーム状で三角のファセット面を持ち、底面がフラットなことを指します。三角形にカットされているため1カットの面積が大きく、通常のダイヤモンドカットにあるテーブル部分がないのも特徴になります。三角形の数や大きさにも基準はなく、ダイヤによって異なり、左右対称性もバラバラといわれています。
ローズカットはカット面がラウンドブリリアントカットに比べて大きいため、原石の形に左右されやすいという特徴があります。
また、カット面が大きいことでダイヤモンドの内包物などが視認しやすいので、ダイヤモンドの原石が良質でないとローズカットにしにくいといえます。そのため、ブリリアントカットでならジュエリーにできるダイヤモンドもローズカットではできないということも多々あります。
ローズカットダイヤモンドは光らない?
現在多くのダイヤモンドのカットとして採用されているラウンドブリリアントカットと比べてローズカットダイヤモンドは光らないといわれています。
ブリリアントカットにはダイヤの裏側の形状に58面以上のファセットがあるのに対し、ローズカットは三角形を組みあわせた24面のドーム状のカットで、裏面は平らな形をしているため光を反射しにくく、穏やかな輝きになります。しかし、上記でも述べた通り、ローズカットは様々な角度から三角形にカットされて、大きなカット面になっているので、原石の持つ純粋な輝きを表現してくれる魅力があります。また、ギラギラしていない輝きがダイヤモンドを主張しすぎない良さになり、カジュアルなファッションにも合わせやすいメリットがあります。
ローズカットの種類
ローズカットにはファセットの形状や数などでさまざまなタイプが存在します。
ダッチローズカット
普通のローズカットよりカット面数が多いローズカットを指し、24面のファセット数を持つタイプが有名です。
ファセットが少ない「ハーフダッチローズカット」も存在します。
ダブルローズカット
底面にも同じローズカットを施しており、2つのローズカットを貼り合わせたような形をしたカットになります。
モードローズカット
六角形で6面のファセットを持つカット。ファセットが少ないので、原石の大きさも重要になってきます。
アントワープローズカット
六角形で12面のファセットを持つカット。
シッフレローズカット
3つの丸みのあるファセットを併せ持ち、全体の形が三角形のような形になっているカット。
ローズカットダイヤモンドの人気が再燃中
ここ数年でアンティーク調のジュエリーが人気になり、穏やかな輝きを持つローズカットダイヤモンドも人気が再燃しています。
海外のセレブもSNSなどでローズカットダイヤモンドを身に着けている姿を載せており、他と被りにくいカット手法であることからジュエリーブランドでも商品化しているところも多くなっています。
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