宝石の世界的高級ブランド「デビアス」
あらゆる宝石の中で、人々のあこがれの的となっている最高の品は、いうまでもなく「ダイヤモンド」です。地球上にある鉱物の中で最も硬いダイヤモンドは、同時に最も価値が高い「石」といえましょう。
加工によって美しい輝きを生み出すことから「ダイヤモンドは永遠の輝き」という有名なキャッチフレーズが生まれました。そしてこのコピーを作ったのが高級宝石ブランドとして名高い「デビアス」なのです。その「デビアス」の創業から現在までを追ってみましょう。
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宝石の世界的高級ブランド「デビアス」
南アフリカの資源メジャー
宝石アクセサリーの最高級ブランドとして知られる「デビアス=De Beers」は、同時にダイヤモンド採掘業者の大手であり、資源メジャーの有力企業でもあります。同社の歴史は1888年にまでさかのぼります。
同年に英国人のセシル・ジョン・ローズが南アフリカ共和国の鉱山を買収し、ダイヤモンドの採掘事業をスタートさせたのです。社名の「デビアス」は鉱山の所有者だった「デ=ビア」という名の兄弟に由来しています。
アパルトヘイト(人種隔離)政策をとっていた当時の南アフリカでは、「鉱山革命」と呼ばれる空前の鉱山採掘事業が大規模に展開されており、その気運に乗って財閥や貴族階級との結びつきが強かったデビアス社は、巨額の資本を投下し、安価な賃金の黒人労働者を使役してダイヤモンドの採掘を行っていたのです。
美しいダイヤモンドの輝きの裏側には、アパルトヘイトという人類史の負の遺産ともいえる陰の部分がかつてはあったことは、我々も真摯に記憶しておかねばなりません。
また「デビアス」社は、米国で一時「独占禁止法違反」で摘発されたこともあるほど、ダイヤモンド販売の事業では他業者の追随を許さないほどの大企業に発展しました。
宣伝キャンペーンが大成功
宝石ブランドとしての「デビアス」が注目され出したのは、米国での宣伝キャンペーンが奏功した結果といわれています。
現在は半ば常識となっている「婚約指輪にダイヤモンドを」という習慣も、デビアスが販売戦略の一環として広めたものでした。
その他にも「デビアス」はハリウッドスターによる広告や、有名ファッションデザイナーとの提携、そして欧州各国の王室を巧みに利用したキャンペーンなどを大々的に展開し、ダイヤモンドを「幸福の象徴」として消費者に植えつけることに成功します。
日本での展開
日本でも、かつては富裕層にしか縁がなかった宝石であるダイヤモンドが、高度成長期を経て国民の所得が上昇すると共に、アクセサリーやプレゼントとして求める人々が増えてくるという状況が生まれたのです。
こうして、鉱山採掘の資源メジャーとしてスタートした「デビアス」の名は、高級宝石ブランドとして全世界に知られるようになったのです。
まとめ
今や「世界のダイヤモンド市場を独占する」とまで言われているほど「デビアス」の名声は高く、日本でもバブル期の派手なテレビ広告などですっかりおなじみのブランドとなりました。
ダイヤモンドをしつらえた「デビアス」ブランドの指輪・ネックレス・ブローチ・ブレスレットなどの各種アクセサリーは、現代女性たちあこがれのアイテムとなっています。