黒蝶真珠(南洋真珠・黒真珠・タヒチ真珠・タヒチアンパール)/Black Butterfly Pearl(South Sea Pearl ・Black Pearl・Tahiti Pearl)
タヒチ島で全世界のシェア95%を担っている黒蝶真珠は、ウグイスガイ科に属する大型の二枚貝から生まれる真珠です。
黒真珠とも呼ばれるとおり黒い真珠が主流ですが、中には明るいグレー系の真珠も採取されています。
また、黒色の中にもグリーンやレッド、ゴールドなどの干渉色が見られるものもあります。
孔雀の羽の色のように見える色合いのものは、ピーコックグリーンと呼ばれ最高級のグレードとなっています。
この石の名称の由来や価値、その特徴や石にまつわる言葉の意味などを、詳しくご紹介します。
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黒蝶真珠 宝石の属性
名前 | 黒蝶真珠/南洋真珠/黒真珠/タヒチ真珠/タヒチアンパール |
英語名 | Black Butterfly Pearl/South Sea Pearl /Black Pearl/Tahiti Pearl |
和名 | 黒蝶真珠/南洋真珠/黒真珠/タヒチ真珠/タヒチアンパール |
色 | ブラック、ブルー、グレー、グリーン、レッド、ブラウン、イエロー |
グループ(種・変種) | ウグイスガイ科(白蝶貝・あこや貝・マベ貝) |
硬さ(モース硬度) | 2.5-4 |
光沢 | 真珠光沢 |
化学成分 | CaCO3 |
結晶系 | 有機物のため、結晶系はなし |
誕生石 | 6月(※パール全体として) |
黒蝶真珠 宝石言葉・意味
- 宝石言葉
- 継続、実行力、意思を貫く、成功
- 意味
- 目標に向かって邁進(まいしん)し、成功をつかみ取る
黒蝶真珠 産出国・産地
- フランス領ポリネシア:タヒチ島/Tahiti、
- フィジー:海域
- クック諸島:海域
- 日本:沖縄(石垣島)、鹿児島県(奄美大島)
黒蝶真珠 特徴・特性
黒蝶真珠は、ウグイスガイ科に属する二枚貝の黒蝶貝(くろちょうがい/Pinctada margaritifera)から作られる真珠です。
黒蝶貝は、30cmになるものもある大型貝のため、真珠もあこや真珠に比べて大きく、9mm~11mm前後のものが数多く流通しています。
また、大粒のものでは約18mmのラウンド(真円)珠、それ以上のバロック珠などもあり、インパクトの強いジュエリーとしてデザインに貢献しています。
なお、生産および流通のシェアは、タヒチが約95%とほとんどを占めており、その他には、フィジーやクック諸島等の産地があります。
日本でも奄美大島や石垣島で養殖がされており、石垣島では市貝として黒蝶貝が制定されています。
真珠の光沢と真珠形成層の関係
真珠は、アラゴナイト(Aragonite/炭酸カルシウム)と外套膜(がいとうまく)(※1)から分泌されるコンキオリン(Conchiolin/複合タンパク質)が、幾重にも重なって層を形成すること(層状構造・そうじょうこうぞう ※2)で作られます。
このアラゴナイトとコンキオリンの層(真珠形成層)が、オリエント効果(※3)と呼ばれる独自の色や光沢を見せてくれるのです。
黒蝶真珠のカラー
真珠は、干渉色や実体色(真珠層の複合タンパク質の色)、下地色(真珠層と核付近の境目に見える色)が混ざり合って色を形成します。
宝石の属性の色欄には、ブラック、ブルー、グレー、グリーン、レッド、ブラウン、イエロー等と書かれていますが、これらは真珠が各カラーそのものの色をしているという意味ではなく、黒やグレー系の真珠の中にレッドやグリーン、イエローなどの色味が見えることを示しています。
その中でも、孔雀の羽の色を思わせる干渉色の見えるものは人気色なのですが、年々採取量が少なくなってきています。
黒蝶真珠の形
「ラウンド(真円)」形状を筆頭に、真円に近い形の「セミラウンド」、「サークル」と呼ばれる、外周を一周するライン(同心円状の線)のような溝のあるもの、「ドロップ(しずく)」形状のもの、「バロック」と呼ばれる凹凸のある不定形なものなどがあります。
黒蝶真珠のお手入れ方法
真珠は有機物のため、他の宝石に比べてお手入れが難しいというイメージがありますが、使用後すぐにお手入れする習慣を身に付けることで、安心して長く楽しむことができる宝石でもあります。
真珠の大敵は、酸性の汚れである皮脂や汗です。真珠の主成分は炭酸カルシウムで、水や酸、熱に弱い性質があるためです。
そのことから使用後はすぐに柔らかい布などで拭き、汗や皮脂を取り除くことが真珠をくすみから守ることにつながります。
また、拭くだけでは落ちない汚れがある場合は、ぬるま湯に浸した布を絞って表面をやさしく拭きましょう。その際は乾いた布でもう一度拭い、水分を残さないようにすれば、水に弱い真珠でも心配は要りません。
しかし、それでも汚れが取れなかったり、くすんだように見えたりするときには、市販されているパール専用のメンテナンスリキッドやパールリフレッシュクロス等を使うか、購入したお店や専門店での真珠クリーニングを相談してみましょう。
なお、真珠の保管は“1点ずつ”が基本です。1点ごとにジュエリーボックスなどに入れて、高温や多湿・乾燥し過ぎている場所を避けて保管します。
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黒蝶真珠 価値
価値基準
カラーの評価
黒蝶真珠で一番高い評価になるカラーは、ピーコックグリーン、ピーコックカラー等と呼ばれる、孔雀の羽の色を思わせる強烈なグリーンや赤、ゴールドなどの干渉色が見える真珠です。
干渉色が乏しく、ブラック一色に見えるものほど評価は低くなります。
グレー(シルバー)系の真珠は需要があるものの、やはり干渉色の乏しいものほど評価は低くなり、一般的にはブラックの次の位置付けになっています。
なお、ネックレスのように真珠を連ねた品の場合には、連相(※4)がそろっているかも評価の対象になります。
大きさと形
ラウンドで大粒のものほど価値が高くなります。
次に人気があるのは、ドロップ(しずく)型で、ピアスなどのジュエリーになることも多く、セットになる場合には形や大きさが同じものほど価値が上がります。
黒蝶真珠の場合、サークルのあるものが数多く採取されるため、同じ大きさのバロック(※5)よりもリーズナブルになることがあります。
なお、養殖の際の副産物として、無核のバロック形状の真珠が採取されることもあります。この真珠は芥子(けし/Keshi)といい、採取される絶対数が少ないことから高評価になります。
テリとまき
真珠層の厚みのことを“まき”といい、一般的には厚みのある方が高評価になります。
ただし、まきが厚いからテリも良くなるとは限らないため、総合的に評価する必要があります。
ちなみに、真珠の場合はダイヤモンドと違って世界共通の明確な基準はありませんが、真珠の鑑別所では独自の基準が作られています。
日本の真珠科学研究所では、まきが0.3mm未満のものは薄い、1.0mm以上のものは厚いと評価します。
また、テリに関しても、光輝値(干渉色を伴う輝きを数値化したもの)が1.3未満のものはテリが弱い、2.1未満~1.3以上はテリが中程度、2.7未満~2.1以上はテリが強、2.7以上はテリが最強という基準を設けて評価しています。
産地による評価基準
黒蝶真珠には、産地による評価の区別はありません。
しかし、タヒチから南東に約1600km離れたところにある、ガンビエ諸島の主島にあたるマンガレバ島(マンガレヴァ島/Mangareva)海域で採取される黒蝶真珠には、表面が滑らかでグリーン色の鮮やかな美しいものが多いとの定評があります。
そのことから、リキテア産(マンガレバ島の村の名称)のものはおのずと高評価になり、産地名もブランド化しています。
その他の評価基準
キズやエクボといった表面の凸凹も、その程度によって評価されます。
ほとんどないものほど評価は高く、全面にキズやエクボがあるものほど評価は低くなります。
また、表面全体が滑らかか否かでも評価が変わります。滑らかであるほど評価は高くなります。
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