金貨の価値はどのように計算する?地金方金貨と収集型金貨の違いとは
金貨は、世界各国で古くから使われてきた貨幣であり、使われている金の価値や美しさから、投資やコレクションとしても人気のアイテムです。その価値は、純金の含有量や希少性、コレクター市場の需要と供給など、さまざまな要素によって影響を受けます。今回は、金貨の価値を計算する方法や、地金型金貨と収集型金貨の違いについて解説します。 関連記事記念金貨の買取価格をリサーチ!日本の高額記念金貨10種!
世の中で流通している貨幣のほとんどは、日常生活の中でごく普通に使用されるものです。 しかし中には、特別な行事の際に発行される「記念金貨」というも…
2024.09.10
金貨とは?
金貨とは、金を主成分とする貨幣のことです。金の希少性は昔から認められており、高い耐蝕性があることや偽造にもコストがかかることから世界各国で貨幣の材料として使われてきました。
ただし、純金は貨幣として使用するには柔らかすぎる素材のため、通常銀や銅などの金属を割金して強度を高めています。
金貨の価値は、日々変動している金価格と、金貨の重さでおおよその金額を算出できます。金の含有率や金貨の状態などによっても左右されますが、一般的に金と割金の割合は9:1です。
地金型金貨と収集型金貨の違い
金貨は、「地金型金貨」と「収集型金貨」の2種類があります。ここでは、地金型金貨と収集型金貨とはどんな金貨をさすのか、それぞれの特徴や違いをご紹介します。
地金型金貨とは
地金型金貨とは、主に投資目的で発行される金貨のことで、流通している金貨の大部分を占めます。金としての価値より額面が低く設定されているのが、地金型金貨の大きな特徴です。
発行時の地金の時価相当分に、プレミアムと呼ばれる製造や流通でかかった諸経費を上乗せして売買されます。基本的に地金価格をもとに買取額が決められ、希少性が考慮されることはありません。
鋳造は各国の政府(造幣局)が行っており、その品位と重量は政府によって保障されます。そのため、地金型金貨には世界規模で高い信用性があるといえます。
収集型金貨とは
収集型金貨とは、オリンピックなどの国家的行事を記念して発行される記念金貨のことです。流通を目的としない収集家向けの金貨であり、そのほとんどが額面よりも高い金額で取引されます。発行は数量限定である場合が多く、その希少性の高さからプレミア価値がつくことも。ただし、日本の記念金貨の場合は、プレミアがつくほどの希少価値がない場合が多く、ほとんどが地金価格をもとに売買されています。 関連記事金貨の価値の決まり方を知ろう
各種イベントや皇室の慶事に際して発行されるのが、記念金貨です。金を素材として作られた硬貨の存在感は抜群で、高い価値が期待できます。 記念金貨には…
2024.02.02
特殊な金貨
日本には、上記2つに当てはまらない特殊な金貨もあります。通貨型金貨と呼ばれ、地金価格よりも額面が高く設定されているのが特徴です。1986年に発行された「天皇陛下御在位六十年記念硬貨」がこれにあたります。
金融機関において額面価格で両替により発売され、額面通りの金額として使ったり銀行で換金したりできます。しかし、金貨は金としての価値もあるため、金の買取専門店などに持参すれば、2023年現在は額面以上で売却できるでしょう。通貨型の金貨の発行は、世界的に見ても稀なことです。
地金型金貨の種類
現行で流通している地金型金貨は、以下の8種類のみです。売却価格は地金価格に大きく左右されるため、売買されるその時々で金額が大きく変わってきます。地金型金貨は世界的に価値が保証されているため、世界中どこで売買しても同じような金額で取引されます。
- クルーガーランド金貨(南アフリカ共和国)
- パンダ金貨(中国)
- カンガルー(ナゲット)金貨(オーストラリア)
- メイプルリーフ金貨(カナダ)
- ブリタニア金貨(イギリス)
- ウィーン金貨(オーストリア)
- イーグル金貨(アメリカ合衆国)
- バッファロー金貨(アメリカ合衆国)
収集型金貨の種類
収集型金貨は、発行枚数が限られているため、希少価値が高い可能性があります。世界中にコレクターがいるため、地金価値だけでなくプレミア価値も期待できる金貨です。ここでは、収集型金貨で世界的に有名な金貨をご紹介します。
- インディアン金貨(アメリカ合衆国)
- ソブリン金貨(イギリス)
- ナポレオン金貨(フランス)
- 中国十二支金貨(中国)
- カナダ野生動物金貨(カナダ)
- キャット金貨(イギリス)
- 愛知万博1万円金貨(日本)
まとめ
金貨の価値の計算方法や、地金型金貨と収集型金貨の違いなどをご紹介しました。金貨は、種類によって取引額が異なるため、投資やコレクションなど目的に合わせて選ぶのがおすすめです。売却するときは、地金価格が大きく買取額に影響します。相場を毎日確認して、売り時を見極めましょう。売却予定の金貨があれば、ぜひ一度「なんぼや」にご相談ください。