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パール買取での評価ポイントと価値

パール買取での評価ポイントと価値

パールの評価ポイントはどこにあるのでしょうか?「アコヤパール・南洋パールなど、様々なパールがあるけれど価値基準はどれも一緒ですか?」、「真珠光沢のない真珠があると聞きましたが、その価値は?」など、パールの買取に関する疑問をこの記事で解決しましょう。

パール買取時にはもちろん、パールの知識として、購入時の参考になど、様々なシーンで役立つ情報を、評価ポイントを通してレクチャーします。


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パールの価値はどこで決まる?

まずはパールの価値をはかるポイントから解説していきましょう。

真珠は価値がないって本当?

「真珠のネックレスは価値がない」
「資産になるのはダイヤモンドなどの宝石」
こうした情報を耳にしたことはありませんか?

実際、ジュエリーの買取店にパールを使ったアクセサリーを持ち込んだ際に、「ほとんど値が付かなかった…」としてがっかりされる方もいらっしゃるようです。
結論から申し上げると、真珠自体にはとても高い価値があります。しかし、買取という場面ではダイヤモンドなどの石に比べて価格上不利になりやすい特徴があります。

そのひとつは、真珠が有機物である点です。石に比べると経年劣化がしやすく、ダメージも残りやすいため、買取価格に悪影響が出やすくなります。とくにパールのネックレスやブレスレットなどに多く見られる、パールが連なったデザインのアクセサリーは、擦れやすく傷がつきやすいのです。
熱や光で変色しやすく、汗や水の影響を受け、劣化しやすい素材でもあります。暑い日や雨天の日は取り扱いに注意し、しっかり手入れを行いましょう。

また、真珠のアクセサリーの代表例でもあるネックレスは、地金がほとんど使われていません。その分、他のジュエリーに比べて買取価格が安くなりがちです。真珠のネックレスの留め具部分は、金やプラチナが使われることが少なく、多くの場合シルバーが使われていることも要因の一つです。シルバーは金やプラチナに比べると価値が大幅に低くなるため、買取できないケースも多いといいます。

このように、真珠の買取価格が高くなりにくいのは、真珠自体の価値がないのではなく、それ以外の部分に大きな原因があると言えます。
しかし、その説明を耳にしない状態で買取価格ばかりを見てしまうと、どうしても「真珠は価値が低い」と思い込んでしまうのでしょう。結果、多くの人が真珠の本当の価値を知らずに評価を下しているのが現状だと考えられます。

なお、真珠のアクセサリーにはイミテーションパールが使われているケースもあります。この場合、当然ながら買取価格は大きく下がります。店舗によっては、買取拒否をされる可能性もあるでしょう。
こうした事例が頻発したことも、「真珠の価値は低い」という間違ったイメージをつくった原因だと考えられます。

パールのアクセサリーが若者の間で人気

パールのアクセサリーといえば、冠婚葬祭のときに女性が身につけるものというイメージを持たれている方も多いでしょう。しかし近年、若者の男性を中心に、ファッションにパールのアクセサリーを取り入れるスタイリングが注目を集めています。
海外のファッションデザイナーやセレブをはじめ、世界的人気のアイドルなどが相次いでファッションに取り入れたことで人気に火がつきました。日本国内でも、老舗ブランドが「男性が身につける真珠」をテーマにしたパールジュエリーを発売するなど広がりを見せています。
ファッションの世界でも、ジェンダーレスやジェンダーフリーなどのキーワードが注目されています。パールのアクセサリーも性差の垣根を超え、新しい価値観として若い男性に受け入れられているのです。

パールの価値を決める4つの基準

本来は高い価値のある真珠。本来持っている価値が評価されれば、高額買取も十分にあり得ます。そこで以下からは、パールの価値を決める要素について見ていきましょう。

パールの価値は、主に以下の4つの要素と、まきの厚さ、キズの有無で決まります。

  1. 種類(品種・色)
  2. テリ(輝き)
  3. 大きさ

品種でまず分類され、その中でテリや大きさ、形等が評価されるのです。また、パールネックレスなど、多くの真珠を使用するジュエリーでは、色調(干渉色含む)がそろっているかも評価の対象になります。

次章からは、上記の要素について、詳しく見ていきます。

パールの評価ポイント:種類

パールは大きく分けて、海産と淡水産のものがあります。
また、養殖真珠と天然真珠もあります。
ここでは、主要なパールの評価ポイントについて説明します。

淡水真珠・湖水真珠

淡水産のものは、淡水真珠、湖水真珠などと呼ばれ、量産できることと高品質のものができにくいことから、近年まで価値の低いパールとされてきました。

しかし、最近は核を入れた大粒のものや淡水真珠特有の様々な美しい色合いのものも生産されるようになり、高級淡水真珠というものが誕生したことで、その価値は上昇しています。

※高級淡水真珠が周知されていないことと、買取したパールの需要自体が他の宝石に比べて低いこともあり、買取シーンでの高額査定はまだ先になりそうです。

あこや真珠

日本で発明された養殖真珠の先駆けで、価値の高い真珠です。
あこや真珠は、ホワイト系が基本で需要が高く、人気です。ホワイトの中でもブルー系とピンク系があり、日本人はピンク系を好む傾向にあります。そのため、ピンク系の上質なパールは、他の色合いに比べてプラス査定になる可能性があります。

なお、これはあまり知られていませんが、ほとんどのものは漂白されています。
その後、調色という真珠本来がもつ色味を引き出す工程を経て流通されます。そのことから、漂白や調色はマイナス要因にはなりません。

白蝶(しろちょう)真珠(南洋真珠)

赤道直下の海に生息する白蝶貝から採れるパールです。
色には、ホワイト系とゴールド系があり、どちらも人気の色です。特にゴールドの輝きが強いものは、プラス評価になります。

黒蝶(くろちょう)真珠(ブラックパール)

黒蝶(くろちょう)真珠(ブラックパール)

タヒチ産のものがほとんどの、比較的新しく業界に出てきた(1970年代)パールです。
基本的に黒色ですが、シルバー色に見えるものもあります。
孔雀(くじゃく)の羽のような光沢のあるものが最高品質で、「ピーコック・グリーン」と呼ばれています。

コンクパール

コンクパールは、近年養殖に成功しましたが、まだ実用段階ではないため、基本的に天然のものが流通しています。
しかし、採取に規制が掛かっていることと、1000~10000個に1粒ほどしか採取できないと言われており、実際に宝石レベルのものは非常に希少なため、パールの中でも入手が困難なものとなっています。

また、コンクパールには、白・赤・ピンク・オレンジ・黄色など様々な色合いのものがありますが、1番人気で希少価値も高く、最高品質と呼ばれているものは、濃いピンク色で、火焔(かえん)模様と呼ばれる模様が出ているものになります。

真珠の色の選び方

真珠は品種だけでなく、色の違いによってもカテゴリー分けができます。

まずは真珠本来の色である「薄い黄色」です。濃いものはゴールド、薄いものはクリームと呼ばれることもあります。
一方、黄色の色素がほとんどないものは「ホワイト」や「ピンク」と呼ばれます。一般的にイメージされている真珠の色がこちらです。

次に、真珠層に異物が混入して色合いが変化したものです。たとえばブルーやグレーなどが例として挙げられます。本来の色と異なるため、一律の評価が難しい色として扱われます。
なお、フォーマルな場ではあまり見かけませんが、お葬式などでよく使われています。

最後は色合いを加工したものです。核と真珠層の間に特殊塗料をしみ込ませ、実態色をピンクにします。自然なピンクの真珠とかなり近く、専門家でなくては見分けがつかないほどです。

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パールの評価ポイント:テリ

虹色の干渉色が見られる、パールの光沢のことをテリと言います。
特に、あこや真珠はテリに優れたパールで、総合的に最高品質のものは「花珠(はなだま)」と呼ばれます。

ただし、統一の定義がないため、発行機関により品質には大きな幅ができてしまっているのが現状です。
現在、真珠科学研究所で発行されている鑑別書では、花珠にも明確な基準を設けているため、ジュエリー業界からも信頼が寄せられています。

その他、パールにも最高品質の証として、上記鑑別書発行機関では、白蝶真珠のシルバー系のものに「ヴィーナス」、同ゴールド系のものに「茶金」、黒蝶真珠のグリーン系のものに「ラグーン」、同レッド系のものに「サンセットブラック」等の名称を記載していますが、まだあまり周知されていないのが現状です。

なお、パールの中でも資産的価値の高いコンクパールには、このテリはありません。

パールの評価ポイント:形

パールの評価ポイント:形

パールには、様々な形のものがありますが、日本では、パールを冠婚葬祭に使用することが多いため、完全球体に近いラウンド系が1番高品質であるとされています。

しかし、ヨーロッパ等では、バロックと呼ばれる自然な形を楽しむパールにも人気があり、高級ジュエリーにも多用されています。また、パールの形を利用してつくられた動物や小道具などのジュエリーにも人気があります。

パールの評価ポイント:大きさ

テリやまきが良く、キズなどもなくラウンドで大きなものであればあるほど、高額なパールであると言えます。

あこや真珠では、大きなものはあまり採取できないため、直径9cmを過ぎると大粒と表現されます。

また、あこや真珠よりも大きく成長できる白蝶真珠と黒蝶真珠では、20mmオーバーのものもありますが、12mmを過ぎると大粒と表現されることが多くなります。

一方、コンクパールは大粒なものがほとんど取れないため、ct(カラット/重さ)表記されることが多い宝石となっています。0.2~0.3ctのものがほとんどで、0.5ctを超えるとさらに希少になり、高品質のものが産出されることは非常にまれになります。

買取での評価ポイントとは?

状態

真珠は皮脂や汗に弱いことから、長い間美しさをキープするにはメンテナンスが必要になります。購入時には高額だったパールでも、評価に大幅な差が出ることもありますので重要です。

メンテナンスは、自宅でできるお手入れと、業者に頼むことでできるものの2種類に分かれます。

お手入れ

日頃のお手入れでは、使用したらすぐに、柔らかいセーム革や布などで汗や皮脂を取ることが肝腎です。

それでも光沢が戻らないようでしたら、パール専用のリキッドクリーナーや、表面をごく薄く研磨して光沢を戻すパールリフレッシュクロス等を使用してみると良いでしょう。

また、真珠のテリと表面の保護を目的とした真珠てりクロスというものもあります。これは、クロスに真珠のてりを引き出す特殊な成分が浸透されている製品です。

なお、流水等の水を使用してお手入れをされている方もいますが、比較的安心なのは淡水真珠で、それ以外のパールに関しては、なるべく使用しない方が無難です。
どうしても汗が付着した等で洗いたい場合には、さっと流す程度でその後しっかりと水分を拭き、自然乾燥させましょう。

業者によるメンテナンス

まずは、2年に一度程度の、ネックレスの糸換えをおすすめします。糸換えをするだけでも、パールがよみがえります。

また、パールがくすんでしまい、光沢がお手入れ程度では戻らない場合には、パールクリーニングを請け負っている業者にクリーニングに出しますと、表面を研磨して数層下にある美しい光沢のある面を出すことも可能です。

付随する貴金属や宝石

貴金属やダイヤモンド等がパールジュエリーに使用されている場合には、これも評価の対象になります。

附属品の有無

鑑別書(信頼の厚い鑑別機関のものなら尚可/真珠科学研究所・真珠総合研究所等)があれば持参、また、ブランド品の場合には購入時の附属品(ギャランティーカードや袋、BOX等)がありますと、プラス評価になることがあります。
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