真珠と貝パールの違いとは？本物の真珠の見分け方
真珠には本物の真珠と人工的に塗装された人工真珠が存在します。真珠には養殖真珠がありますが、養殖真珠は生成過程に人の手は加わっていないため、人工真珠ではありません。
今回は人工真珠の中でも特に見分け方が難しい貝パールについてご紹介していきます。
本物の真珠と人工真珠
真珠には本物の真珠（天然/養殖）と人工真珠が存在します。
人工真珠はプラスチックやガラスなどの核となる部分に合成真珠箔や塗料でコーティングするものを指します。人工真珠は本物の真珠のような光沢感や透明感はなく、1つ1つの珠が一定のつるつる感になっています。光沢は作られたようなギラギラしたものになりますが、コストがかからないため安価に購入することが可能です。
- プラスチックパール：プラスチックの核
- ガラスパール：ガラスのビーズの核
- コットンパール：圧縮したコットンの核
貝パールとは？
人工真珠の中でも最も本物の真珠に近いといわれているのが貝パールになります。
天然真珠の形成過程を模倣し、天然の貝殻を核として使用し、人工のパール塗料や真珠箔を塗り重ねたものになります。世界一の人工パールとも呼ばれるスペインのマジョルカ島マナコールのマジョリカパールも同様の製法で製作されています。
貝パールの特徴と品質
貝パールは天然真珠の形成過程を模倣しているので、他の人工真珠に比べると重みや見た目が自然で判別がつきにくいと言われています。人工とはいえ、パール塗料を複数回に分けて何度も繰り返し塗り重ね、層を均一にしており、表面の磨きやポリッシュ加工するものまであり、その工程は職人芸となっていて日本では伝統工芸としても認知されています。
本物の真珠に比べると手頃な価格帯となっており、日常使いとして貝パールを取り入れる人も多いです。
貝パールの性質
貝パールは本物の真珠に比べて安価に手に入れることができるものの、熱や水、酸に弱い性質を持っています。
ヘアドライヤーや暖房器具に長時間当たると色味が変化したり、光沢がなくなったりします。また、酸性の化粧品類や化学物質にも弱く、入浴中もできる限り外す必要性があります。
また、貝パールは表面を塗装によって層を作っているため、表面が柔らかく、摩擦傷が起きやすい面があります。
本物の真珠に比べていくら安いといっても、乱雑に扱うと傷や劣化が著しくなるので取り扱いには注意が必要です。
本物の真珠と貝パールの見分け方
粒が均一かどうかを確認する
本物の真珠は生きものになるので、1粒1粒に違いがあります。もちろん、ネックレスなどのジュエリーにする過程でなるべく均一なサイズのものが選ばれていますが、1粒1粒のサイズやえくぼなどに微妙な差異があるものが本物の真珠になります。
一方、貝パールは人工物になるので、すべての粒が均一で表面がつるつるしているものになります。8mm以下のネックレスは小粒になるので、判断がしにくい面もあります。
穴の断面を確認する
真珠の紐を通す穴の断面が綺麗な円形の場合は本物の真珠の可能性が高いといえます。貝パールは量産品のため、穴を通す加工方法が雑であることが多く、均一ではないものが多いといわれています。また、貝パールは塗装で層をコーティングしているので、穴の断面が塗装で盛り上がっていたり、とがっていたりするのにも注目しましょう。
軽くこすりあわせる
真珠を軽くこすり合わせることで本物か貝パールを見分ける方法もあります。貝パールの場合、前述したとおり、すべての粒が均一で表面がつるつるしています。そのため、こすり合わせてもまったくざらつきがなく、凹凸がありません。本物の真珠の場合、粒に個体差が必ずあるので、多少のざらつきがあります。
ただし、この方法は素人目にはなかなか判別がつかないかもしれません。
ブラックライトを当てる
専門家でなくても最も見分けやすい方法がブラックライトを当てる方法になります。
貝の体内で成長した本物の真珠は蛍光性があり、ブラックライトの光を当てると青く光に反応します。ブラックライトに反応しないものは人工真珠ということになります。
一部ですが、人工真珠に蛍光塗料を吹き付けている、いわゆる模造品も存在します。ですので、ブラックライトを当てて反応するものがすべて本物であるというわけにもいかないのが事実です。
判断がつかない場合は専門業者に相談してみましょう
今回は人工真珠の中でもとくに本物の真珠と判別がつきにくい貝パールについてご紹介していきました。
本物と貝パールの見分け方を試してもどうしても判断がつかない場合は専門の業者に頼ってみてはいかがでしょうか。
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