オーデマ ピゲの歴史と看板モデル・ロイヤルオークの魅力
パテック フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンと並び、世界三大時計ブランドのひとつとして数えられているのがオーデマ ピゲです。多くの魅力的なモデルを展開していますが、なかでも「ロイヤルオーク」が高く評価されています。この記事では、オーデマ ピゲの歴史とロイヤルオークの魅力について解説します。
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技術を革新し続けてきたオーデマ ピゲの歴史
オーデマ ピゲの歴史は、1875年にさかのぼります。フランスとの国境付近に位置しているヴォー州にある町、ル・プラッシュで、ジュール＝ルイ・オーデマという青年が時計工房を開きました。彼こそが、オーデマ ピゲの創業者となる人物です。
オーデマの時計職人としての技術は、工房が設立される前から高く評価されていました。そのため、設立からほどなくして、著名な時計メーカーからの注文が殺到します。すぐにオーデマのキャパシティを越える仕事が舞い込むようになりました。
オーデマは、人手不足を解消するためにエドワール=オーギュスト・ピゲという青年を招き入れます。ピゲが参加した工房は、さらに質の高い時計を作れるようになりました。1882年には、オーデマとピゲの名前を取り、「オーデマ ピゲ」のブランドを誕生させました。
ブランドの設立時に懸念されていたのが、自社の時計を売り込むための営業力不足です。オーデマ ピゲの時計は複雑なムーブメントを採用しており、顧客への説明が難しいと考えられていました。2人は相談し、オーデマが技術面を、ピゲが営業を担当する役割分担を決めました。この決断が功を奏し、1880年代後半には、世界を代表するトップブランドのひとつとして数えられるようになりました。
ブランドは、オーデマとピゲの没後も血族による経営を続けます。着実に技術力と経営力を培ってきたオーデマ ピゲは、1972年に代表作となる「ロイヤル オーク」を開発しました。この作品によりオーデマ ピゲは大きな精巧を収めますが、その後も技術革新を継続しています。
1986年にはトゥールビヨンの機械式時計への搭載を世界ではじめて成功させました。また、このモデルは当時の世界最小クラスだったことも話題となりました。
その後も、技術革新を続け2006年には潤滑油が必要ない新機構「APエスケープメント」を、2007年には軽量と硬度を両立した新素材「フォージドカーボン」を立て続けに発表。現在も腕時計業界の技術面を牽引する存在として高く評価されています。
腕時計愛好家に衝撃を与えた「ロイヤルオーク」
ロイヤルオークはオーデマ ピゲを代表するラグジュアリースポーツウォッチです。1972年に登場したこのモデルは、革新的なデザインとスタイル、そして価格で当時の時計愛好家に大きな衝撃を与えました。
ロイヤルオークを生み出したのは、当時の最高経営責任者を務めていたジョルジュ・ゴレイです。ゴレイは、各社の時計が発表される時計の見本市・バーゼルワードでそれまでなかったような革新的な時計を披露したいと考えていました。デザイナーのジェラルド・ジェンタに要望を伝え開発されたのが、ロイヤルオークです。
当時の腕時計は金無垢を使用していることが常識でした。そんななか、ロイヤルオークはステンレススチールを採用していました。「ロイヤルオーク」という名前は、イギリスの戦艦の名前が由来です。この戦艦に搭載されていた船窓がデザインのモチーフとなっています。当時の腕時計のケースサイズは34mm前後が主流でしたが、ロイヤルオークは39mmと大きなかったことから「ジャンボ」と呼ばれていました。
普遍的なデザインがさまざまなコーディネートに合うことから、ロイヤルオークの人気は一気に高まりました。現在でも多くの時計愛好家を魅了し続けています。さらに、ロイヤルオークにはベーシックなラインのほか、「オフショア」をはじめとした派生や限定モデルが多数あり、多くのファンを獲得しています。
ロイヤルオーク以外にも！オーデマ ピゲのおすすめモデルを紹介
オーデマ ピゲは、ロイヤルオークのほかにも魅力的なモデルを展開しています。以下では、オーデマ ピゲのおすすめモデルを紹介します。
ミレネリー
ミレネリーは、2000年に登場したモデルです。設計には、日本人時計技師では浜口尚大氏が携わっています。楕円形のケース、スケルトン仕様の文字盤は、ローマの世界遺産・コロッセオをモチーフにしています。
ジュールオーデマ
ジュールオーデマは、創業者の一人であるジュール＝ルイ・オーデマへの敬意を表して開発されたモデルです。シンプルな外観ながら、オーデマ ピゲの技術の結晶である超薄型ムーブメントが搭載されています。ブランドの歴史を象徴するようなモデルです。
歴史に裏付けられたラグジュアリーブランドとしての魅力
オーデマ ピゲの歴史、およびロイヤルオークの誕生と魅力についてお伝えしました。時計工房から続く伝統を受け継ぐと同時に、技術の革新を続けてきたオーデマ ピゲ。ラグジュアリーブランドとしての評価は、こうしたブランドの歴史に裏付けられています。ロイヤルオークは、オーデマ ピゲのなかでも特に長く支持されているモデルです。価値のある高級腕時計をお探しであれば、ぜひ購入を検討してみてください。
