惺入の陶器|楽焼450年の歴史に名を残す樂家随一の陶工

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日本を代表する陶器の一つ、楽焼。およそ450年もの歴史を持つ楽焼は、多くの陶工によって受け継がれてきました。一方、「樂家」の歴代当主によって、楽焼の作風は異なります。
そこで今回は、樂家随一の陶工として知られる「樂家十三代 惺入(せいにゅう)」の経歴や作品について解説します。

樂家十三代 惺入とは?

惺入は大正8年(1919年)、「樂家十二代 弘入(こうにゅう)」の長男として生を受けました。その後、父に師事して陶作を開始。厳しい修行に耐えながら、楽焼の技術・技法を学びます。その後、33歳で「惺入」を襲名。歴代当主の中で、もっとも遅い襲名となりました。
日本の伝統芸道である「茶の湯」は、安土桃山から江戸時代にかけて発展しました。しかし、江戸時代以降は明治維新や文明開化により、茶の湯そのものが低迷。それは惺入が生き、陶作に打ち込んだ時代も同様です。くわしくは後述しますが、惺入は衰退する茶道文化の啓蒙に尽力した人物として知られます。

相次ぐ戦争の時代に生きた惺入

惺入が活躍した明治中期~昭和前期は、戦争が頻発していました。度々物資不足などが起こり、陶芸家には不遇の時代だったといえます。
それでもなお、惺入は楽焼の伝統を守りつつ、創意工夫をしながら陶作を継続。同時に茶道研究の一環から、「茶道せゝらぎ」という専門研究誌を発刊しています。

楽焼の伝統を守りながら新しい試みを

非常に真面目であったとされる惺入。その性格から真摯に楽焼の伝統を学び、伝統的なスタイルの作品を数多く残しています。同時に研究熱心でもあった惺入は、楽焼の伝統を守りつつ、新しい試みに挑戦しています。
たとえば、釉薬研究です。惺入は、さまざまな鉱石を採取しては釉薬に用いりました。その独特の質感・色彩には、時代に抗いながら陶作に打ち込んだ、惺入の執念と情熱を垣間みることができます。
また、惺入は織部焼唐津焼などの技法も学んでおり、自身の作品に取り入れています。特に釉薬の使いわけ・塗りわけは必見です。従来の楽焼とは一線を画する、複雑な色彩・文様の作品も少なくありません。

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伝統と革新が息巻く惺入の作品は、骨董収集家の間で高い人気を誇ります。そのため、買取市場においても、高値で取引される傾向にあります。
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