中国陶磁器の歴史|特徴や高く売れる理由を解説
世界の美術品において、とりわけ長い歴史と伝統を誇る中国陶磁器。時代物の中国陶磁器は、思いがけない値がつく可能性があります。今回は、そんな中国陶磁器の歴史や特徴、日本国内で高値がつくられる理由を解説します。
【前編】中国陶磁器の歴史~三国時代まで~
中国陶磁器とは、中国全土でつくられた陶磁器の総称です。その歴史は古く、紀元前7000~9000年頃の新石器時代、中国文明における「仰韶文化期(ぎょうしょうぶんかき)」までさかのぼります。
日本で縄文土器・弥生土器がつくられた当時、中国では赤・黒・白などの色とりどりな「彩色土器(別名:彩文土器)」が普及していました。
いずれもシンプルな素焼きの土器に違いありません。しかし、彩色土器には模様や動物の絵など、装飾的要素が施されており、美術品としての側面を持ちあわせていました。
【後編】中国陶磁器の歴史~現代まで~
日本の戦国時代にあたる「殷・周時代」に、中国国内で釉薬(ゆうやく)が開発されます。釉薬は中国の“焼き物史”に多大な変化をもたらしました。かつて中華統一を果たした「始皇帝」の副葬品である「兵馬俑(へいばよう)」においても、模型1体1体に釉薬が使われています。
「魏呉蜀(ぎ・ご・しょく)」で天下を争った三国時代、戦争のかたわら、つややかで美しい「青磁器(せいじき)」がつくられます。後に中国全土でさまざまな陶磁窯が開窯。中国北部の華北地方において、「白磁器(はくじ)」などの中国陶磁器を代表する焼き物がつくられました。
現代においても、中国陶磁器は盛んに製造されています。中国最古かつ最大の名窯、「景徳鎮窯(けいとくちん)」の品は、あまりに有名です。
中国陶磁器が高値で売れる理由
中国の国家文物局は2007年、「中国文化財の持ち出し制限」を決定しました。中国陶磁器を含む“1911年以前の骨董品”は、海外への持ち出しが禁止とされます。そのため、日本国内の買取市場において、既存の中国陶磁器は高値で取引されています。
持ち出し制限は2007年に施行されたため、それ以前に入手した中国陶磁器については、対象外です。一族で代々受け継いできたり、知人などから譲り受けたりした中国陶磁器をお持ちなら、思いがけない値がつくかもしれません。
ただし、注意点があります。中国陶磁器は偽物が多く、まったく知識のない方が価値を見極めるのは困難です。中国陶磁器の売却を検討するなら、中国古美術の専門家に鑑定を依頼しましょう。
中国陶磁器の買取は「なんぼや」にお任せ
中国陶磁器をはじめ、時代物の陶器は希少性が高く、高価買取が期待できます。中国陶磁器などの古美術は、「なんぼや」にお売りください。中国美術にくわしい鑑定士が直接対応し、お客様に本当の価値をお伝えいたします。