象牙の価値と見極め方|歴史や文化から考える
象牙は古くから人類に愛されてきた素材で、美術品や工芸品はもちろん、生活用品にまで幅広く活用されてきました。現在ではワシントン条約により流通量が限られたことから、その価値が高まっています。今回は象牙の歴史やその用途、高価買取のポイントなどをご紹介します。
象牙について
象牙とは文字通り、象から取れる牙のこと。象の門歯が伸び続けて牙になったもので、肉食類における犬歯とはまた別です。
象牙はその美しい乳白色の見た目と加工のしやすさから、さまざまな道具の素材として珍重されてきました。マンモスの牙を使った人・動物の像や、投槍器のようなものが旧石器時代の遺跡で発見されているため、象牙は古くから人類に利用されてきたことがわかります。
なお、日本でも「紅牙撥鏤尺」という象牙の工芸品が、正倉院宝物として保管されています。
象牙の用途
象牙は乳白色の美しい見た目、手に馴染みやすい適度な吸湿性、金属や大理石に匹敵する加工性から、さまざまな道具の素材に利用されています。
たとえば、楽器。象牙はピアノの鍵盤や三味線の發(ばち)における最高級素材として有名です。加えて、日本では印材としての需要もあります。他素材に比べて朱肉の馴染みが良く、見た目に高級感があるためです。印鑑文化が根強い日本では、比較的馴染みある素材といえるでしょう。
ほかにも、刀装具の持ち手部分だったり、「象牙屑」として漢方薬にされたりなど、象牙はさまざまな用途に使われています。
象牙買取のポイント
象牙は工芸品や生活用品などの高級素材として、古くから利用されてきた歴史があります。しかし、利用価値の高さからアフリカゾウが乱獲され、個体数も大きく減少。そうした背景から、1990年以降はワシントン条約により、象牙の国際取引が原則禁止とされています。
現在流通している象牙は、条約以前のものまたは自然死した象から取られた合法的な品のみです。そのため、一本物の象牙(全形を保持しているもの)の売却には、一般財団法人自然環境研究センターが発行する登録票が必要となります。
また、一本物の象牙は、重量が買取価格に大きく影響します。10kg以上であれば、1kgあたりの単価も高くなるため、「大きな象牙=価値が高い」と考えて良いでしょう。また、詰物がされている場合は、いったん除去した上で再計量した重さが買取価格に反映されます。
彫刻・工芸品や楽器などの場合、コンディションや製作年代、誰の作品かが価格に影響します。たとえば、安藤緑山・駒田柳之・清水信生など有名作家であれば、査定・買取額も高くなる傾向にあります。
象牙の買取は「なんぼや」にお任せください
象牙は日本のみならず世界各国、多くの人々に愛されてきた素材です。象牙の美術品や工芸品、さまざまな道具は、人類の歴史・文化に根付いた価値あるアイテムといえます。
「なんぼや」ではお手持ちの象牙を丁寧に鑑定し、市場価格に合わせた買取価格をご提示いたします。象牙の買取をお考えでしたら、ぜひ「なんぼや」にお任せください。