中村不折の掛軸や洋画|いたるところに足跡を残した人気作家

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中村不折(なかむらふせつ)は、「吾輩は猫である」の挿絵や「新宿中村屋」のロゴなどで有名な作家です。油彩画や掛軸、書物など、幅広い分野で活躍しました。今回は、数えきれないほどの代表作を残した中村不折についてご紹介します。

東京で生まれた画家、そして書道家の中村不折

1866年生まれの画家である中村不折。出身は東京でしたが、5歳の時に明治維新の混乱を避け幼い頃父の郷里のは長野へ移住し、絵画や書に親しむ生活を送っていました。青年になった彼は、絵画を学ぶために再び上京します。高橋是清の館に住み込みながら、画塾「不同舎」に入門。小山正太郎に絵の指導を受け、36歳でフランスへ。ジャン=ポール・ローランスをはじめとする画家に師事しました。

洋画家としての顔だけでなく、書家としても名高い中村不折。上京後の1894年のに正岡子規との出会いや、日清戦争での中国従軍した際に目にした中国の書に興味を持ち始めなどにより、書の制作も始めます。

また、中村不折は書の収集家としても知られています。現在、東京都の台東区にある「書道博物館」は、彼のコレクションを展示するためにつくられました。彼の足跡をたどるときは、欠かせない場所の一つです。

中村不折の名を高めた「吾輩は猫である」

中村不折は、同じ時代を生きた文人と懇意にしており、さまざまな小説や詩集などの挿画を担当しました。特に、彼の名を高めたのが、いわずとしれたベストセラーの「吾輩は猫である」です。親しくしていた夏目漱石の著書の挿絵を手がけました。ほかにも、島崎藤村の「若菜集」「一葉舟」、伊藤左千夫の「野菊の墓」などの挿絵も描いています。

また、森鴎外や伊藤左千夫などの文人の墓碑銘は、中村不折の揮毫(きごう)です。食品メーカーの「新宿中村屋」や、宮坂醸造が製造するお酒の「真澄」のように、店舗や商品などのロゴも書いたことで知られています。

中村不折の洋画や書画の買取査定は「なんぼや」にて

中村不折は、画家としても書道家としても名をはせました。洋画の代表作は「増上寺寺山門」「裸婦立像」「卞和璞を抱いて泣く」「老人の像」「海岸の三人娘」など。書の代表作は「龍眠帖」「隷書李白五言律詩『戯贈鄭溧陽』軸」「蘭亭序」「白衣大士図軸」「夏景山水図軸」など多岐にわたります。

いたるところに書や絵画を残した中村不折。著名で人気の高い彼の作品は、高価格で取引されます。もし、ご自宅に中村不折の掛軸や絵画などがあれば、ぜひ査定に出して価値を確かめてみてはいかがでしょうか。骨董の査定に詳しい「なんぼや」なら、中村不折の掛軸や書、油彩画などを適正価格で買取可能です。まずはお気軽に査定へお越しください。

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