静止画の巨匠・五味悌四郎|写実力の高さで生み出す魅力的な絵画

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五味悌四郎は、作品に見られる写実力の高さが大きな魅力であり、静止画の巨匠といわれる洋画家です。シュールレアリスムの影響のもと、自由を求めながら多くの名画を描き続けました。今回は、五味悌四郎の評価を高めた経歴や代表作の魅力などについてご紹介します。

静止画の巨匠・五味悌四郎

五味悌四郎は、日本における静止画の巨匠として、国内外に知られる洋画家です。

1918年、東京都台東区に生まれた五味悌四郎は川端画学校や東京美術学校(現東京芸術大学)で絵を学びます。1945年の第1回日展や1947年の一水会に出品し、1964年から渡欧しました。

渡欧中は、パリのグランショミエールに学びます。翌年、ボザール展で入選するとフランスのル・サロン展では銀賞と銅賞を獲得しました。さらに帰国後の1968年には、一水会で優勝を果たします。

2年後、フランスのアンデパンダン展で出品すると、1984年には一水会委員に推挙されました。1986年に無所属となり、晩年には三越本店で個展を開いています。

これらの作家活動を通し、五味悌四郎の名静止画の巨匠として広まりました。

写実的な筆遣いが魅力

五味悌四郎の作品は、特に写実的な筆遣い大きな特徴です。巧みに陰影がつけられた絵画は、シュールレアリスムを思わせると高く評価されています。

シュールレアリスムは、現実の奥にある「超現実」を追い求める思想活動です。フランスの詩人・文学者として名高いアンドレ・ブルトンが提唱しました。20世紀の芸術界を代表する運動であり、超現実の表現により真の自由の獲得を目指したことで知られます。代表的な画家は、スペインのサルバドール・ダリやパブロ・ピカソです。

五味悌四郎は、グランショミエールに在籍していたとき、本場のシュールレアリスムをつかんだといわれています。修行の成果は、ボザール展入選、ル・サロン展での受賞や一水会優勝につながりました。これらの経歴は、国内だけでなく海外での評価も高めています。

写実性に富む代表作

五味悌四郎は、写実性に富む絵画が魅力的です。画家の高い写実力が発揮された代表作の数々は、日本のシュールレアリスムの最高峰とも評されています。

シュールレアリスムの考えのもと1986年には一水会を退き、より自由な作家活動を展開しました。無所属になると個展を積極的に開き、多くの名画を描きます。

自由な作品制作を求め続けた五味悌四郎の代表作としては、花をモチーフとした絵が有名です。特に椿はよく描かれ、「椿」「紅白椿」「山椿(備前壷)」「白椿(備前花入)」が知られます。

これら以外も含め、写実力に優れた五味悌四郎の洋画は、高額での買取を期待できます。お持ちの絵画があれば、ぜひ「なんぼや」の査定をご利用ください。

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