杉山寧の絵画|日本画の可能性を突き詰めた現代画家
日本画というと、昔ながらの伝統的なものをイメージする方が多いかもしれません。しかし、明治以降の時代になると西洋画の技法などを取り入れた新しいスタイルの日本画も増えています。昔ながらの日本画の伝統的な表現を生かしながら、新たな技巧を融合させることによって、日本画も進化し続けているのです。
そんな現代の進化した日本画家でも代表的な存在となっているのが杉山寧です。日本画の可能性をさらに突き詰めた作家として知られています。ここでは杉山寧についてご紹介します。
新しい日本画に挑戦を続けた画家
杉山寧は1909年に東京都に生まれました。幼い頃から芸術に興味を示し、東京美術学校(後の東京藝術大学)に進学し、本格的に日本画を学びます。
在学中から、圧倒的なデッサン力で注目を集めるようになり、帝国美術院展覧会で特選を受賞するなど、学生時代から画家としてのキャリアをスタートしました。その後、主席で東京美術学校を卒業し、新しい日本画の創造を目指すようになりました。
もともとは日本画で伝統的に使用される和紙や絹などに描くというスタイルをとっていますが、キャリアを重ねるなかで西洋画で使用されるキャンバスに岩絵の具や砂などを混ぜたものを使って描くという手法へと変化していきます。従来の日本画とは違い、厚塗りの作品をいくつも描き、日本画の領域を広げていきました。
題材も昔ながらの日本画のものとは異なり、海外の民族衣装をまとった女性なども描いています。1993年に亡くなるまで多くの作品を残しており、現在の日本画や日本の芸術全般に大きな影響を与えました。
西洋画にも通じる自由な作風
杉山寧は、伝統的な日本画の技術はしっかりと身につけたうえで、西洋画などのさまざまなアプローチ方法を取り入れることによって、非常に自由なスタイルを確立しています。一見すると日本画とは思えないような作品も多く、日本国内のみでなく海外でも高く評価されています。
東京芸術学校在学中から本格的な活動をはじめたこともあって、キャリアは非常に長く、さまざまな作品が残されています。特に1960年以降に描かれたものは日本画の常識を覆すような革新的な作品も多く、見応えがあります。機会があればじっくり鑑賞してみましょう。
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杉山寧は日本画の可能性をさらに広げた作家として高い人気を誇ります。買取市場でも高価で取引されているため、お手持ちの方は買取査定などでその価値を確認してみることをおすすめします。「なんぼや」では杉山寧の日本画を高価買取中です。お持ちの作品は、ぜひ一度査定をお試しください。