三味線に見られる骨董の楽器としての価値
三味線は、中国生まれの楽器を発祥とする日本の伝統楽器です。室町時代に琉球へ伝わった後、江戸時代には長崎経由でも国内に広まり、独自の発展を遂げました。今回は、音楽ジャンルの一つに定着した三味線が、骨董の楽器としてはどんな価値を持つかについてご紹介します。
三味線の発祥は中国
三味線は、もともと中国で生み出された三弦に由来するといわれる楽器です。
日本には、いまから450年ほど前の室町時代に伝わりました。最初に伝来した地域は、かつての琉球です。楽器は三線と呼ばれ、三味線の源流の一つになります。
その後、江戸時代に入ると中国オリジナルの三弦も舶来品として長崎に伝わります。三線や三弦に改良が加えられ、日本独自の発展を遂げた楽器が三味線です。実際に誰が改良を施したかについては、琵琶法師や盲目の音楽家など諸説があります。
三味線の主な評価ポイント
三味線の買取などで、評価対象となる主なポイントは棹(さお)に使われる素材や胴の加工方法です。棹は、胴から細長く伸びる楽器のネック部分を指します。よく棹に選ばれる素材は、花梨・紫檀・紅木の三つです。素材のランクは、この順番で花梨から紅木へとグレードが上がります。
胴は、その名の通り楽器の胴体部分です。加工方法は、胴の内側を丸く加工した丸打胴とギザギザに加工した綾杉胴の二つに大別されます。そのうち、より価値が高いといわれる種類は綾杉胴です。三味線の買取では、これら以外に消耗品である撥(ばち)の材質も評価を少なからず左右します。
特に注目される津軽三味線
三味線の買取で、特に注目を集めているのは全国的に知名度のある津軽三味線です。津軽三味線には、150年ほどの歴史があるといわれています。三味線が東北に伝わった後、この音楽ジャンルが確固としたものになったと考えられている時期は明治時代の初期頃です。
買取市場で高く評価される骨董楽器の津軽三味線としては、紅木を素材に使っているタイプが挙げられます。胴部などに細かい加工が施されていると、多少の傷みが見られても高額買取になる可能性があります。津軽三味線は買取市場での注目度が高いので、ご不要品があれば売却を検討してみてもよいでしょう。
また、胴部分の皮が裂けている場合も、使用している材質や状態によっては買取対象品となりますので、まずはご相談いただければと思います。
三味線の査定は「なんぼや」にご依頼ください
三味線は、その素材や加工方法によっては高額での買取を期待できる骨董です。「なんぼや」では、丁寧な査定により幅広い骨董品の高額買取を目指します。ご自宅に演奏しなくなった三味線があるときは、いつでも遠慮なく当店にご連絡ください。