魔法の小箱「蓄音機」の魅力とその価値

no-image

蓄音機は1877年にエジソンが発明したものです。日本では1910年に初めて国産蓄音機が発売。「音の出る魔法の小箱」として音を再生できる機器は大衆の娯楽品として人気となり、各地へ広まっていきました。現在でも状態の良い蓄音機はアンティーク品として人気があります。今回は蓄音機の誕生から日本での普及・進化の歴史をたどり、その魅力についてご紹介していきます。

蓄音機の誕生

「蓄音機」という言葉の意味通り、「録音機」として記録に残っている最古のものは1857年にフランスで作られたフォノトグラフです。音の波形の記録はできましたが、それを再生する手段はまだありませんでした。今でいう蓄音機とは違うものであるといえます。

それから20年後の1877年。アメリカの天才発明家トーマス・エジソンによって、録音再生できる機械が発明され、「蓄音機」が世に誕生しましたする。エジソンが発明したものは蝋管式蓄音機と呼ばれるものです。録音では発せられた音に応じて円筒状の蝋管が削られ、再生時にはその削られた溝を針でなぞり、その振動を音に変える仕組みとなっています。

明治時代中期に平均月収程度で販売開始

日本ではエジソンの蓄音機発明の翌年である1878年に、イギリス人であるユーイングによって録音・再生実験が行われました。

一般的に日本で蓄音機が知られるようになるのは、そこからおよそ20年後となる明治30年代です。アメリカの輸入商F・W・ホーンにより「音の出る魔法の小箱」として初めて販売されました。

さらに、およそ10年後の明治43年(1910年)に、日本蓄音器商会から日本初となる国産蓄音機「ニッポンノホン」が発売されます。大きなホーンが印象的な蓄音機で、軍艦行進曲などが収録されたレコードが付属していました。価格は当時の平均月収である35円で販売されました。

その後はホーンが機器に内蔵された「ホーン内蔵型蓄音機」や、持ち運びもできる蓄音機なども登場していきます。

蓄音機の進化とともに、発売されるレコードも洋楽ばかりではなく、浪花節や邦楽のレコードも数多く発売されるようになり、大衆の娯楽機器として普及していきました。

蓄音機で見ておきたいポイント

蓄音機には、エジソンの発明から150年以上の歴史があります。現存するものは価値がある骨董品として人気です。

歴史を感じさせるアンティーク・インテリア品として、また、懐かしさを感じる音を出すプレーヤーとして、蓄音機は中古品市場でも需要があります。

インテリア的な要素もありますが、やはり蓄音機は音を楽しむための機器である以上、実用的な部分のチェックが大切です。しっかり音が出ているか、ターンテーブルに異常はないか、ホーンにひずみや変形はないかなどは、蓄音機の価値を決めるポイントとなります。

また、蓄音機の側面や背面などにある刻印や、プレートに記された型番も重要なポイントです。メーカーや発売年、グレードなどを判断できます。

蓄音機は近代と現代をつなぐアイテム

蓄音機は古き良き時代を感じさせるアイテムです。骨董品市場でも蓄音機は人気が高く、状態の良いものは高額で取引されています。もちろん、「なんぼや」では蓄音機を始めとした骨董の買取に力を入れております。お手持ちの蓄音機にどれくらいの価値があるのかをお知りになりたい方は、ぜひお気軽に査定をご依頼ください。

お電話LINEで無料査定
ご質問・ご相談もお気軽にお問い合わせください