香合 薫り高い茶道具|季節に合わせた素材と薫り

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香合は、仏具としてはもちろん茶道具としても重要な役割を持つものです。貴重な香木を保存する容器として丁寧に作られ、デザイン性も高いことから美術的価値もあるアイテムです。日本における香合の歴史や茶道での使われ方などを解説していきます。

香合と仏教の伝来

香合は、焼香や抹香、塗香の収納や、香を炊くために利用される道具です。仏具や茶道具として活用され、さまざまな種類があります。

香合の大きさは手に収まるものであり、香の命である薫りを守るために蓋と器がぴったりと合わさるものでなければいけません。また、伝来当初から香木そのものが貴重品であるため、その入れ物である香合も丁寧に作られているのが特徴です。そのような経緯から、美術的・骨董的価値の高い香合が今でも数多く残っています。

もともと香は、仏教の伝来とともに飛鳥時代ごろに中国から伝わってきました。香には身のけがれを払う力があると考えられ、寺院を中心に使われてきました。平安時代には貴族のたしなみとして香木が珍重されています。

香合 茶道での香合

もともとは仏教伝来として伝わり宗教的な役目を持っていた香合。そこから貴族に流行し、茶道の発展とともに茶の湯においても香合が利用されるようになりました。

具体的には、茶事にてお湯を沸かすタイミング(炭点前)に招かれた客が、亭主に香合を拝見させてもらいます。亭主は香合の中に香を3個入れるのが通例で、そのうちの2個をたき、残り1個を拝見用に客人へ回していきます。

香合に使われる素材には陶磁器・漆器・竹・貝類・金属類などがあり、季節に応じて使い分けられます。11月~4月の炉には、香による湿気で傷みにくい陶磁器の香合を用い、風炉の時期には竹や漆器素材の香合を使います。貝類や金属類は季節を問わず利用される香合です。

香合にはさまざまなデザインがある

香合は薫りを楽しむ香木を入れる容器としての役割以外にも、目を楽しませるインテリアとしての役割もあります。動物や植物、人物(七福神)などさまざまなデザインがあり、客人の目を楽しませられるかどうかは亭主のセンス次第です。

時代の茶人たちが愛した名品とされる香合も数多く存在します。淡々斎宗匠の「日ノ出鶴桐香合」や第十二代・田原陶兵衛作「萩みかん香合」などは小さいながらも手の混んだデザインで価値のあるものです。

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香合は薫りを楽しむ香木を保存する容器であり、茶事においては客の目と鼻を楽しませて亭主との会話もつなぐさまざまな役割を持つ茶道具です。貴重な香木を保存するための容器であることから質が高く丈夫で古くからの品も数多く残っています。インテリアとしての用途もあるため、骨董市場では頻繁に取引されているアイテムです。もしお手持ちの香合や茶道具の買取をお考えでしたら、ぜひ「なんぼや」へお気軽にご相談ください。

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