小椋左近作 「雲鶴竹大棗」 鵬雲斎書付
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今回は、「なんぼや」骨董買取で買い取らせていただきました、「小椋左近 雲鶴竹大棗 鵬雲斎書付」についてご紹介します。
買取商品名 | 小椋左近 雲鶴竹大棗 鵬雲斎書付 |
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作者 | 小椋 左近(おぐら さきん) |
査定について
今回の査定のポイントは「目立った傷のなさ」「裏千家十五代家元鵬雲斎の書付」「丁寧な造り」の3点です。
具体的に申し上げますと、目立った傷がなく、内の黒真塗の状態も良く、とても大切にご愛用されていることがうかがえました。また、鵬雲斎のお花押もハッキリときれいに入った作品ですので、高査定となりました。
私自身も茶道具の中ではきらびやかな蒔絵で魅了するものや、シンプルに漆本来の光沢が非常に美しいものなど、棗(なつめ)の大ファンですので査定も頑張らせていただきました。
棗とは
薄茶器の一種で、その中でも最も代表的なものが「棗」です。主な用途は薄茶用の抹茶入れとなります。これに対して、濃茶用の抹茶入れは「茶入」です。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、この「棗」という名前は黒梅擬(くろうめもどき)科の果樹の実に形が似ていることから、そう呼ばれるようになったといわれています。
ちなみに初夏に芽吹くことから本来の「棗」ではなく、「夏芽」とあらわすこともあるようです。
棗の形
棗の実のように、全体的な丸みと上から下にかけて細くなっていく形が特徴です。
ただ、これに限らず、さまざまな形があり、「平棗」「壷棗」「尻張棗」など、数十種類に及びますが、今日の主流の形としては「利休棗」となり、「大棗」「中棗」「小棗」の3種類を用途に応じて使い分けています。
棗の素材
漆を用いたものが一般的ですが、そのほかにも竹や象牙、陶器でできたものもあります。他にガラス製のものもあり、見た目の爽やかさや涼しげな色使いから、夏にぴったりなものです。
棗の柄
一般的には黒漆塗りが主なものですが、漆器の表面に漆で模様や絵を描き、金属粉を蒔く技法の「蒔絵」や、貝の真珠層の虹色に輝く部分を切り出して漆器の表面にはめ込む技法の「螺鈿(らでん)」なども数多くあり、その見た目の絢爛さと美しさから大変人気です。
特に蒔絵が施されたものは価値があるものが多く、「高蒔絵」「平文」「梨地」など、種類もさまざまです。
ちなみに正倉院に現存する「金銀鈿荘唐大刀」の鞘に施された蒔絵が今のところの最古のものとされています。
さいごに
今回買い取らせていただきました商品は、裏千家十五代家元鵬雲斎の書付という、お家元がそのものの価値を認めた、いわゆる「お墨付き」があり、蒔絵が施された、状態良好な美しい一品でしたので頑張らせていただきました。
「なんぼや」では骨董品のお買取に力を入れさせていただいておりますので、ご売却をお考えの方はぜひ一度、お問い合わせください。
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