バーゼルワールド2019のパテック フィリップ~その深淵なる魅力
バーゼルワールド 2019においても、並外れた安定感を見せたパテック フィリップ。
ばく大といわれる資産を背景とした家族経営を営む同社に、彼らが納得できないプロダクトを販売する理由は何もないのです。
ひとつひとつの新作を観察して、名門ならではのこだわりのすばらしさに触れてみましょう。
ただ通り過ぎるにはあまりにももったいないと感じるはずです。
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スイスきっての名門、パテック フィリップ
最も高貴なウォッチメゾンとして、圧倒的な存在感を放ち続けるパテック フィリップ。
2019年のバーゼルワールドにおいても、グランドコンプリケーションをはじめ、ハイジュエリーピースやアートピース、そしてスチール製のノーチラスに至るまでの多彩な新作を披露し、その健在ぶりを改めてアピールしました。
ここではその中から数点を取り上げ、その魅力に迫ってみましょう。
1.Ref.5212A-001 カラトラバ ウィークリーカレンダー
その中でも最も多くの注目を集めたのが、スチールケースを採用したRef.5212A カラトラバ ウィークリーカレンダーでしょう。
中三針と3時位置のデイト表示という至ってベーシックな構成によって時、分、秒、日付を表示するとともに、センターにさらに加えられた2本の針によって曜日表示、週番号と同時に月表示を行うというコンプリケーションですが、特に中5針という同社として異例のレイアウトは技術的挑戦であったといいます。
1950年代に製作されたRef.2512の優雅な曲線を描くケースシェイプにインスピレーションを得て製作されたといわれるそのケースデザインと、すばらしい調和を見せるダイヤルデザインは、一見175周年に登場したRef.5975、マルチスケールクロノグラフを思わせる、複雑そうな表情を持っていますが、その実は文字盤内周に曜日表示、その外周に砲弾型のアワーマーカー、その外周に週番号、そして最外周に月表示というインデックスの構成に対して、カラトラバスタイルの象徴であるドルフィン型の長短針と赤いポイントを持つ、細いカレンダー針の組み合わせによって視覚的切り分けの明瞭化に成功しており、視認性が犠牲になっていない点は特筆すべきでしょう。
また、これまでのCal.324をリファインした新しいCal.26-330 SCをベースとしたムーブメントを搭載している点も、この時計の魅力を大いに高めています。
2.Ref.5235/50R-001 アニュアルカレンダー レギュレーター
真の時計好きなら、その端正な顔立ちにどうしても目を奪われてしまうのがこのアニュアルカレンダー レギュレーターでしょう。
ベゼルを細くした分、開口部を広くとったフラットな文字盤はその外周に明瞭かつ繊細にプリントされたレイルウェイトラックと、文字盤に対して明瞭なコントラストをなす細長い、シンプルなバトン型分針。
12時位置、6時位置に置かれている2つのインダイヤルは、それぞれ時表示と秒表示であり、メインダイヤルと同じくレイルウェイトラックで覆われ、これに厳密に沿う白い時針と秒針が配置されています。
この最高の判読性を持つ顔は、かつて正確な時間を計測するためだけに作られた高精度クロックを彷彿(ほうふつ)とさせるものでありながらも、ローズゴールドの柔らかな輝きを放つローズゴールドケースと、縦サテン仕上げが施されたメタリックグレーとブラックのツートンダイヤルが、パテック フィリップらしい優雅さを醸し出しています。
これに加えてパテック フィリップならではの実用性の高いアニュアルカレンダーを付加した自動巻ムーブメント、Cal.31-260 REG QAはこのモデルのために開発されたもの。
決してお手軽な時計とは言えず、時刻の読み取りに若干の慣れが必要なレギュレーター表示ではありますが、3日も腕に着けていれば手放せなくなるに違いありません。
パテック フィリップ、その深淵なる魅力
パテックフィリップの深淵なる世界観と、それぞれのタイムピースが持つ個性について、今年の新作たちも知れば知るほどに憧れる気持ちを強くするものばかりであり、これだけで全てを表現しきることなどできそうもありません。
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