三輪晁勢の描く日本画の世界|くっきりと浮かび上がる鮮烈な色彩

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三輪晁勢(みわちょうせい)は、京都にて絵を学び、京都にて没した日本画家です。日本芸術院賞の受賞や勲四等旭日小綬章の授与、京都府美術工芸功労者表彰など、日本画壇にて大いに評価された人物の一人となります。今回は、三輪晁勢の道のりや、代表的な作品などについてご紹介します。

京都にて日本画を学んだ三輪晁勢

三輪晁勢は、1901年に生まれました。幼い頃は新潟県で過ごしましたが、尋常小学校を卒業した後に画家の修行のため京都へ移り住みます。その後、京都市立美術工芸学校や、現在の京都市立芸術大学の前身である京都市立絵画専門学校へ入学し、絵を学びます。師と仰いだのは、のちに妻の兄となる堂本印象です。帝展にて複数回入選し、1962年には日本芸術院賞を受賞した実績を持ちます。勲四等旭日小綬章の授与、京都府美術工芸功労者表彰などの経験もあり、82歳のときに病気で亡くなるまで、多数の日本画を描き残しました。

師匠であり義兄父でもある堂本印象の作品は、京都市にある「堂本印象美術館」に多数収蔵されています。関係の深い三輪晁勢の回顧展も、こちらの美術館にて開催されました。

くっきりと浮かび上がる鮮やかさ 三輪晁勢の日本画の魅力

三輪晁勢の真骨頂は、美しい色使いにあるとされています。自然の風景や動植物などの題材を好み、鮮やかな色彩で表現していました。主な作品は、「東山」「春丘」「キャビテ軍港攻撃」「有明」「杉」「高原初秋」「朝の雪」「木屋町」「海女」「開花鳥語」「紫陽花咲く」「祖谷の深秋」「舟造る砂丘」「朱柱」など。そのほか、さまざまな日本画を制作しています。

初期の頃の三輪晁勢作品は、堂本印象の影響が色濃く表れていたと評されることがあります。陶芸やガラス工芸など、絵画以外にもさまざまな才能を発揮していた堂本印象の日本画は、洋画のテイストも取り入れたモダンなものが多く見られました。自らのスタイルを模索していった三輪晁勢の絵は、戦後から一気に変化したとされます。その後も試行錯誤を重ねながら、晩年の鮮やかな表現へと至りました。

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三輪晁勢は、掛軸や木版画、水彩画、リトグラフ版画、石版画など、さまざまな形で作品をつくりあげています。画家人生のなかでは、本の挿絵を担当こともあります。人気作家である三輪晁勢の絵画や掛軸は、高値で買取されることも珍しくありません。三輪晁勢の手がけたお品をお持ちであれば、ぜひ「なんぼや」にて査定をお受けください。当店の鑑定士がしっかりとお品を拝見し、可能な限りの高価買取価格をご提示します。

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