黒田正玄の茶道具|千家・将軍家御用達の手による竹細工

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有名茶人に愛好され続ける竹細工を作ってきた黒田正玄(くろだしょうげん)。高い技術は400年にわたって連綿と受け継がれ、歴代の作品は買取市場において継承されています。今回は、徳川将軍家の御用達にもなった竹細工師・黒田正玄をご紹介します。

武家仕えから竹細工師への転身

黒田正玄は、竹を使う茶道具製作を手がける職人が代々襲名する家名です。千家十職に名を連ね、柄杓や台子、香合、花入などを千家に納めてきました。現代まで続く由緒ある名門です。

初代正玄は、もともと越前黒田庄の武士・丹羽長重に仕える武家の出身でした。関ヶ原の役で丹羽氏が西軍側になったことにより浪人。大津に移住して竹細工職人に転身します。小堀政一や一阿弥などから薫陶を受けて技を磨き、大徳寺・江月宗玩の紹介で千宗旦の知遇を得、柄杓の注文を受けるようになりました。柄杓作りの腕前は初代のころすでに名高いものがあったといいます。

歴代三千家・将軍家の御用達職人に

二代目は27歳にして家督相続。徳川家光の御用柄杓師になったことが家運隆盛のきっかけとなります。四代目も将軍家・千家の御用達となり、さらなる飛躍が期待されるも、40歳の若さで早世。子どもがいなかったことでお家存続が危ぶまれましたが、二代目妻の実家・勝見五郎兵衛からの養子・才次郎を迎えて家督相続。この才次郎が竹細工師としての才能をいかんなく発揮し、徳川吉宗や表千家・如心斎、裏千家、武者小路千家にも重用されて一躍黒田正玄の名を高めます。その後何度か相続の危機に見舞われるも乗り越え、十二代が紺綬褒章を受章受賞するなど現代まで活躍が続いています。

竹の素朴な美しさが光る茶道具

茶人が扱う茶道具には、柄杓や茶杓など、竹製の道具が少なくありません。これらに使われる竹は苦竹(まだけ)と呼ばれます。竹本来の美しさと素材のよさを引き出して作られるのが竹細工であり、竹細工師にはまず良質な素材を見極める選定眼が求められます。これはと思う竹を使い、詫びの茶室に合う細工を作るのが竹細工師の責務です。

黒田正玄は、日本を代表する竹細工師であり、千家好みの茶道具を手がける数少ない名門の一つ。名人と呼ばれるその手が生み出す作品は現代に至るまで多くの人に愛されています。

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