中川浄益とは|400年の歴史を持つ茶道具の大家

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中川浄益は、千利休に金物師としての腕を認められたのをきっかけに、茶道具の製作に打ち込むようになります。初代から十一代まで400年にわたって卓越した技術が継承されてきました。今回は、茶道具収集家の間で高値で取引されている中川浄益をご紹介します。

千家十職の一つ・中川浄益

中川浄益は、千家十職にも選ばれている茶道具の名家です。もともと中川家は越後国で甲冑(かっちゅう)や鎧(よろい)などの武具を製作する一家でした。

戦国時代生まれの中川與十郎(初代浄益・1559~1622年)が、千利休の依頼で薬罐(やかん)を製作。利休はこの出来栄えに非常に満足したとされ、中川家が金物師として本格的に活動する契機となります。以降、優れた技術は400年以上の長きにわたって連綿と受け継がれてきました。

廃れることのなかった中川家の技術ですが、十一代当主となった浄益が2008年(平成20年)に逝去、以降その座は空席の状態が続いています。しかし、歴代の中川浄益が手がけた茶道具は一級品の呼び声高く、今なお収集家の間で垂涎の的となっています。

繊細な技術で多くの茶人を魅了

茶道具製作の世界では、その種類に応じて多彩な種の職人たちが切磋琢磨してきましたが、金属素材を扱う中川家は金物師に位置づけられます。

この分野では、繊細かつ高度な技術を用います。金銀や青銅などの特徴を生かしつつ、用途に応じた茶道具の製作が求められるのです。そのうえで、装飾性や文様の美しさも申し分ないレベルが要求され、形状や硬度なども目的にかなうものでなければなりません。その緻密な技巧と美的感覚には目を見張るものがあります。

建水(薬罐型の容器)、水差し、蓋置、銀瓶、香炉呂、火鉢、風炉など、金物師が手がける領域は幅広く、中川家はそれだけ多くの茶道具製作に携わったことを意味します。

歴代一の名手は、三代目浄益

これまで十一代の優れた金工を生み出してきた中川家。なかでも特に有名なのが、三代目中川浄益(1646~1718年)です。銅や錫、鉛といった合金を用いた「砂張製法」を完成させ、多くの名品を世に送り出したことで知られます。技術的に困難とされたこの技法を確立した功績は大きく、400年続いた中川家の技術継承にも寄与したのは間違いありません。三代目の作品をはじめ、中川浄益の茶道具は多くの骨董ファンに愛されています。

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