高級時計にはお手入れが大切！必要アイテムとメンテナンス方法

高級時計を手に入れたら、長く美しく使い続けるために日々のお手入れが欠かせません。時計の状態を良好にキープするためには、具体的にどのようなお手入れやメンテナンスを行うべきなのでしょうか。

毎日行いたいお手入れ、ときどき行いたいお手入れ、そして数年に一度は施したいメンテナンスの情報についてまとめます。高級時計を手にしたら、ぜひ参考にしてみてください。

高級時計のお手入れ 毎日行いたいお手入れは「磨く」こと

高級時計を手に入れたら、毎日のお手入れを習慣にしましょう。
このときの「お手入れ」とは、ずばり「時計を磨く」ということです。

どのようなアイテムを使い、どんな風にお手入れするのが正解なのか、詳しく紹介します。

高級時計のお手入れに必要なアイテムをそろえよう

高級時計の購入とともに準備しておきたいのが、日常的に使うお手入れグッズです。
時計に余計な傷をつけないために、ぜひ以下のアイテムを用意してみてください。

セーム革のクロス

野生の鹿革を使用した、時計のお手入れグッズとして定番のクロスです。革表面のキメが細かく柔らかいため拭きやすく、時計の表面を傷つける心配もありません。また、静電気が起きない素材のため、ホコリがつきにくいというメリットもあります。ブレスレットやケースの表面を、包み込むようにして拭き上げましょう。
セーム革がなければ、マイクロファイバーのクロスでも代用できます。
普通のタオルなどでの代用はやめましょう。ほこりや傷によるトラブルの原因になってしまいます。

天然馬毛歯ブラシ

馬毛の歯ブラシは、柔らかく適度なコシがあるため、ケースに傷をつけずに汚れを落とすことができます。歯ブラシの細かい毛先は、時計の隙間にこびりついた黒ずみ汚れをしっかりかき出し落とすのに効果的です。とくにメタルブレスレットは、凹凸や隙間が多く直接肌に触れるため、汗や皮脂と結合したホコリが黒ずみ汚れとしてたまりやすいパーツです。毛先をうまく使って、細かい隙間に入り込んだ汚れをかき出しましょう。馬毛の歯ブラシがなければ、やわらかめの歯ブラシで代用可能です。

つまようじ

歯ブラシの柔らかい毛先では落としきれない、頑固な汚れにはつまようじを使って落とします。木製や竹製のつまようじを使って優しくケアすれば、時計を傷つける心配もありません。バックルの凹凸部分やブレスレットの隙間、ベゼルとケースの接合部分などにたまった、しつこい汚れに効果的です。つまようじの先を使って、隙間にこびりついた汚れをなぞるようにしてかき出しましょう。歯ブラシの毛よりも固いため、なぞるだけで簡単に落とすことができます。

高級時計のお手入れ エンドピースやブレスレットも忘れずにケアしよう

日々のお手入れ方法は、「セーム皮で優しく磨く」というのが基本となります。
メタル製の時計にとって、汗や皮脂は劣化の原因になるものですが、毎日ふき取ることで影響を軽減できます。

毎日磨けば、汚れが定着することもありませんから、優しくふき取るだけで汚れを除去できるでしょう。

風防やケースの汚れを除去し、輝きを増したら、エンドピースやブレスレットのお手入れも忘れないようにしましょう。

ケースなどと比較しますと、細かな部品も多く汚れを除去するのも難しいもの。
このような場面で歯ブラシやつまようじを使いますと、効率よくお手入れできます。

高級時計のお手入れ 数か月に一度は、細かな汚れにも注目してみて

次は「毎日チェックする必要はないが、数か月に一度はチェックしてお手入れをしたいポイント」についてです。

• リューズとケースの間の汚れ
• 回転ベゼルとケースの間の汚れ

どちらも非常に細かな部分ですが、放置すると汚れがたまり、トラブルの原因になってしまいます。
動きが鈍くなったり異音がするようになったりするケースも多いですから、定期的にチェックするようにしましょう。

こちらでも、歯ブラシやつまようじが活躍してくれます。間に入れて汚れをかきだすように動かすことで、清潔さをキープできます。

高級時計のお手入れ 3年から5年に一度はオーバーホールを

最後に忘れてはいけないのが、数年単位で行うオーバーホールです。
こちらは自分で行うことはできませんから、メーカーや時計業者など、専門家に依頼をすることになります。

オーバーホールとは、時計を一度分解して、メンテナンスを行い、再度組み立てる作業のことを言います。
オーバーホールの目的は以下のとおりです。

• 経年劣化した部品の交換
• 内部に入り込んだ汚れの除去
• 部品に油をさして、サビや摩耗を防ぐ

高級時計と言っても、時計内部に使われている部品は徐々に経年劣化していってしまいます。
定期的に中をチェックして、不具合が生じ始めている部品を交換することで、長く使い続けることが可能となります。

オーバーホールの理想の頻度については諸説ありますが、大体3年、長くても5年に1度はしておきましょう。

高級時計のお手入れ 自宅でのお手入れ、やってはいけない3つのこと

高級時計は、きちんとお手入れすることで、いつまでも美しく使い続けられます。
しかしお手入れを頑張ろう！と張り切り過ぎますと、思わぬトラブルを引き起こす可能性もありますから注意しましょう。

セルフメンテナンスにおいて、やってはいけないことは以下のとおりです。

高級時計のお手入れ 自分でケースを開けて、分解する

時計にたまった汚れを除去するために、「自分で取り外せる場所はすべて外してお手入れをする」という方法は間違ってはいません。

とはいえケースに手を出して、時計の内部機構を露出させるのはやめてください。
時計の内部を露出させても素人にできることはありませんし、蓋を開けることで内部にほこりが侵入してしまうからです。

内部に何らかの異常を感じたときには、セルフメンテナンスで何とかしようと考えることはやめてください。メーカーや時計修理店に修理を依頼するのがオススメです。

高級時計のお手入れ 傷を消すために研磨する

時計の傷が気になるとき、「ホームセンターで販売されている磨き粉を使えば、目立たなくできるのでは？」と思う方もいるでしょう。
しかし残念ながら、こちらのお手入れもあまりオススメできません。

研磨剤できれいな状態に仕上げるためには、技術が必要です。
また研磨に向いていない素材もあれば、より一層傷が目立ってしまうこともあります。

こちらもメーカーや時計修理店に依頼して、対応してもらうのがベストです。

高級時計のお手入れ サビ落としをする

傷と同じく、サビに対するメンテナンスにも注意しましょう。
細かな場所のサビを落とせるようなアイテムも市販されていますが、やはり時計本体へのダメージが気になってしまいます。
専門家の意見を聞き、適切なメンテナンスを施してください。

高級時計のお手入れ 毎日のお手入れが時計への愛着を生みます

高級時計とはいえ、「毎日お手入れする」という行動に対して、「正直ちょっと面倒だな」と感じる方もいるかもしれません。

しかし日々のお手入れは、慣れてしまえば5分から10分程度で完了します。
時計の状態を見極め、自分好みの時計へと成長させる時間だと考えてください。

自分で手をかけた高級時計には、より一層の愛着がわくもの。いつまでも愛用できることでしょう。

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