川瀬巴水の版画|近代風景版画の第一人者
日本画や西洋画などと比較すると、版画は少しマイナーというイメージを抱いてしまう方も多いかもしれません。しかし、日本では浮世絵の時代から版画による作品が数多く生み出されてきました。現在でも版画による表現は進化し続けており、優れた作品は骨董の世界でも高く評価されています。
そんな版画の世界でも、近代風景版画の第一人者として知られている作家が川瀬巴水(かわせはすい)です。ここでは川瀬巴水についてくわしくご紹介します。
浮世絵版画の復興を目指す
川瀬巴水は1883年に、組紐職人の長男として東京都に生まれました。幼い頃から絵画の世界に引かれるようになり、本格的に画家を目指すようになります。10代の頃から多くの画家に師事して、基本的に技術を身につけていきました。25歳の頃にいったんは家業を継ぐものの、やはり専業画家を目指すために、改めて本格的な日本画家を目指します。しかし、過去に絵を学んでいるとはいっても、本格的なキャリアのスタートとしては遅く、洋画家の道へとシフトします。しかし、洋画家の世界では数年で挫折し、再び日本画の世界に戻りました。
その後、版画と出会い、浮世絵版画の復興を目指しました。それと同時に各地を旅しながら風景版画を作成するようになり、その作品の数々が高く評価されはじめました。
そんななかで、近代風景版画の技法を生み出し、欧米諸国などでも広く知られる版画家となっています。
現在では国内よりも海外で高く評価されており、江戸時代の伝説的な浮世絵師である葛飾北斎や歌川広重らと肩を並べるほどの人気作家です。
鮮やかに風景を映し出す作品の数々
キャリアの初期の頃は美人画などの作成も行っていましたが、川瀬巴水といえばやはり風景画です。各地を旅して、その景色を原画とした版画をいくつも生み出しています。
多くの作品でその風景を鮮やかに映し出しており、リアルでありながら同時に浮世絵の影響を受けた独特のデフォルメも取り入れた作風となっています。
本格的な画家としてのキャリアのスタートは遅れたものの、その後は積極的に作品作りを行ったこともあり、多くの作品が残されています。
川瀬巴水の版画の買取査定は「なんぼや」で
川瀬巴水は現代風景版画の第一人者です。その作品は世界的に高く評価されていますので、買取市場でも高価取引されています。「なんぼや」では川瀬巴水の版画の高価買取を行っています。川瀬巴水の作品をお持ちの方は気軽にご相談ください。