【更新：2024年6月】メルカリでルイヴィトンは高く売れる？偽物やトラブルにも注意
絶大な認知度と人気を誇るルイヴィトンは、中古市場でも需要が高い一流ブランドです。ところが、フリマアプリである「メルカリ（mercari）」では、ルイヴィトンがなかなか売れにくいという声がよく聞かれます。そこでこちらでは、ルイヴィトンの売却を考えている人のために、メルカリで売れにくい理由について解説します。
メルカリは高級ブランドを売るのに不向き
結論からお伝えすると、「メルカリでルイヴィトンが売れにくい」というのは間違いです。どの市場であっても、ルイヴィトン自体の人気は衰えませんし、価値も正しく評価されています。しかし、メルカリにルイヴィトンを出品してもなかなか買い手が付かないというのは事実です。その理由は、「メルカリでは高価なブランド品は全体的に売れにくい構造になっている」から。以下から、より詳しく解説を行います。
正規品と偽物かが分からない
メルカリは安全なマーケット整備のために注力をしていますが、まだまだユーザーの「偽物があるかもしれない」という不安を払拭しきれてはいないと考えられます。そのため、ルイヴィトンなどの高級ブランド品は真贋が定かではと思われ、売れにくい状況が続いています。
メルカリの偽ブランド撲滅に向けた取り組み
メルカリは個人間売買のプラットフォームです。そのため、正規品だけでなく、偽物が出回るリスクがあります。
ただし、メルカリの運営側もその点については最大限考慮をしており、対策を行っています。ひとつはAIによる出品物のチェックです。明らかな非正規品が出品された場合、システム上でそれを検知し出品を削除する仕組みが備わっています。また、正規品であることを証明できるだけの情報が出揃っていない場合は、出品を一時的に停止し、出品者に修正を依頼するといった機能も。これにより、安易に偽物が出品できない環境が整えられています。
また、運営メンバーによる目視での査定も行われています。偽ブランド品がAIの網をくぐり抜けて出品されてしまった場合に備え、定期的なパトロールが行われ、偽物である、もしくは偽物の疑いがあると判断された場合には、やはり出品削除・停止といった措置が取られます。
そのほか、メルカリでは取引のトラブルに対する補償制度が用意されています。規定に基づき、条件に合致した場合は最大で全額の補償（返金）がされると考えられます。加えて、700以上のブランド権利者の協力を得て偽ブランド品の情報を袖手したり、警察や経済産業省、国民生活センター等との情報交換を行ったり。プラットフォーム内で偽ブランドが横行しないよう、「偽ブランド品撲滅のための5つの取り組み」という名目で活動が続けられています。
裏を返せば、それだけ偽物が多い？
メルカリがここまで偽ブランド品を取り締まる理由は、ユーザーに快適な売買プラットフォームを提供したいという考えがあるからです。しかし、ここまでの力を入れているということは、それだけ偽ブランドが横行していたことの証明であるとも言えるでしょう。
メルカリがここまで市民権を得た理由のひとつは、本人確認などの手間を最小限に留め、手軽に商品の出品を行えるようにしたことにあります。そのおかげで、多くの人が気軽にフリマを楽しめるようになりました。しかし同時に、偽ブランドを取り扱う業者等の参入ハードルを下げてしまった結果にもつながったと考えられます。
高額商品を購入するには不安がある
運営側でどれだけ力を入れたとしても、巧妙な手口で偽ブランドは出品され続けています。そのため、ユーザーとしてはまだまだ「メルカリには偽物が多い」というイメージを持つ人が少なくありません。
また、出品者がどれだけ正規品であることを証明したとしても、商品知識の浅い一般の方にとっては確証にまでは至らないでしょう。結果として、ルイヴィトンなどの高額なブランド品の購入をためらってしまう傾向にあるのです。
売りたい・買いたいの価格意識がズレてしまう
メルカリにルイヴィトンを出品する人は、「中古市場の相場で売りに出せば、買取店に出すよりも利益が出る」という期待を抱いています。確かに状態が良い正規品であれば、相場と同じ価格で売れても何ら不思議ではありません。一方、メルカリでルイヴィトンを購入する人の想いとしては「リスクがある分、専門店より安く買いたい」です。この意識の違いが、メルカリでルイヴィトンを売れにくくしている原因と言えます。
専門店に行けば、査定などによって正規品であることが裏付けされた商品が購入できます。商品の管理も行き届いているため、状態が良好なアイテムが多く並びます。それらを実際に見て、触って選べるというのが、実店舗の大きな強みです。
一方、メルカリに出品されているルイヴィトンのアイテムは、そもそも正規品かどうかが曖昧です。また、商品の状態も写真でしか確認できません。それでも購入をしようと考えるのは、専門店よりも安い値段で購入できるケースがあるからです。
つまり、メルカリで相場どおりの価格を提示しても、メルカリユーザーには響かないというのが実情になります。「その値段なら、専門店で買う」となってしまうため、なかなか買い手がつきにくい構造です。もちろん、なかなか市場に出回らないレアアイテムであれば別ですが、そうであればより“本物”である確証が必要になります。
価格競争が起こりやすい
メルカリには多数のルイヴィトンが出品されています。しかし前述のとおり、中古相場に近しい価格では売れないため、出品者は価格を下げて販売をしているケースが散見されます。
たとえばルイヴィトンの長財布は、美品の状態だと新品価格の7割程度が中古相場です。ある程度ダメージがあったとしても、3割程度の値段で取引されるのが一般的です。しかしメルカリではモノグラムの長財布が1万円前後で取引されることもあり、その販売実績に引っ張られて、全体的に価格が安くなる傾向にあります。
こうしたマーケットでは、一般の中古相場価格で出品をしたとしても買い手はなかなか見つかりません。結果、ご自身の出品するルイヴィトンも、値下げを余儀なくされる可能性があります。
メルカリを利用したルイヴィトン売却の注意点
メルカリを利用したルイヴィトンの売却には、前述のとおりいくつかの問題があります。加えて、ネットでの個人間取引ならではの注意点についても見ていきましょう。
個人間取引のリスク
メルカリに限らず、個人間取引にはリスクが存在します。フリマアプリでよくあるのは、すり替え詐欺です。これは、購入者が返品をしてきたときに、まったくの別物が贈られてくるといった手口の詐欺です。
正規品を販売したのに、返品に応じると偽ブランド品が返ってきた、というようなケースも少なくありません。そのほかにも、傷がついて戻ってきた、という事例もあります。
問題は、こうしたトラブルが起こったとしても、それはあくまでも個人間取引であるため、メルカリ事務局側では対応ができません。結局は、出品者と購入者とで話し合いを行い、解決をする必要があります。
もちろん、メルカリ事務局に相談をすれば、こうしたユーザーの強制退会といった措置を取ってくれるケースもあります。しかし、一度でもトラブルに巻き込まれた場合は、自分の時間と労力を使って問題に向き合わなくてはなりません。
出品にかかわるリスク
前述のとおり、メルカリでは偽ブランド撲滅のための厳重な取り締まりが行われています。それ自体はユーザーにとって喜ばしいことですが、実は出品者にとってリスクにもなり得ることを覚えておきましょう。
たとえば、友人からプレゼントされたルイヴィトンの財布や、家族から引き継いだバッグが偽物だった、というケースは少なくありません。贈る側も悪気があってのことではないので、あくまでも悪いのは偽ブランドを製造した業者です。しかし、もらった本人が真贋を確かめることなく、メルカリにそれらの品を出品してしまうと、大きなトラブルにつながる可能性があります。
まず、偽ブランドの出品はメルカリの規約違反に当たります。通常であれば出品の削除・停止措置が取られますが、悪質だと判断されてしまうと、アカウントが停止になることも。そうなってしまうと、アカウントの復活はもちろん、新規アカウント作成も困難になります。
また、偽ブランドを出品してたまたますぐに買い手が付いた場合もリスクが伴います。購入者次第では、警察に通報されるおそれも。自分としては正規品を販売したつもりでも、事実としては偽ブランドを流通させたとして罪に問われる可能性があります。
ルイヴィトンは買取専門店での売却がおすすめ
メルカリでルイヴィトンを売る場合、買い手が付きにくかったり、リスクが伴ったりといった問題があります。そこでおすすめなのが、買取専門店への売却です。
トラブルに遭うリスクがない
前述のとおり、メルカリでのブランド品売買にはいくつかのリスクが想定されます。一方、買取専門店を利用した場合には、こうしたトラブルとは無縁です。誤って非正規品を持ち込んでしまったとしても、罪に問われたり、店舗出禁などというペナルティを受けたりするようなことは決してありません。
即現金化ができる
メルカリでルイヴィトンを売却する場合は、買い手が付くまでに時間がかかる可能性があります。また、購入者が現れたとしても、その後発送をして受取通知をもらうまでに数日かかるのが一般的です。さらに、売上代金が口座に入金されるまでにも1～2日（土日を挟む場合は3～4日）の期間がかかります。
買取専門店の場合は、査定後、買取価格に納得ができればその場で現金を受け取れます。売却をお急ぎの方の場合は、買取専門店のほうがおすすめです。
出品・梱包・発送・やり取りの手間はなし
ルイヴィトンをメルカリに出品する場合には、正規品であることをアピールするために、細かい部分まで写真を撮影し、商品説明欄を充実させる必要があります。また、高級品であればあるほど梱包には気を遣う必要がありますし、発送も追跡・補償付きのサービスを選ぶべきです。そのほか、購入者とのやり取りといった手間も発生します。
買取専門店の場合は、来店の手間はあるものの、面倒な梱包・発送・やり取りは一切ありません。店舗に持ち込んで少し待つだけなので、より気軽にルイヴィトンを売却できます。
価格差はそこまでない？
買取専門店でルイヴィトンを売却する際に気になるポイントが、買取価格です。メルカリに相場どおり出品し売却ができれば、確かに売上金だけ見ると得をしたように思えるでしょう。しかし、メルカリは出品こそ無料であるものの、商品が売れた場合には10%の販売手数料が採られます。そのほか、送料や振込手数料といった細かなコストを入れると、利益はどんどん少なくなってしまいます。
最終的な利益を計算してみると、実は買取専門店での買取価格と大きな差はない、というケースは少なくありません。場合によっては、買取専門店を利用したほうが利益が大きくなる場合も多々あります。
まとめ
メルカリでルイヴィトンを売却すること自体は可能ですし、出品の仕方次第では大きな利益を受け取れるでしょう。しかし、今回の記事でご紹介したとおり、そのためにはいくつかのリスクを許容しなくてはなりません。ある程度の時間と労力も覚悟しましょう。ただし、もっと安心・安全で、かつスピーディーにルイヴィトンを売りたいのであれば、買取専門店への持ち込みがおすすめです。
