トゥールビヨンの時計の価格帯は？複雑機構の特徴や有名なブランドを紹介
機械式時計は重力の影響を受けやすく、それによって時間に狂いが生じる場合があります。この問題を解決し、さらに時計の美しさを追求するために発明されたのが「トゥールビヨン」です。今回は、トゥールビヨンの基本的な知識や歴史、大まかな価格帯の目安、トゥールビヨンを採用したブランドの特徴などをお伝えします。
機械式時計の複雑機構「トゥールビヨン」とは
トゥールビヨンとは、重力の影響によって機械式時計の精度に狂いが生じるのを防ぐ、非常に複雑な機構のことです。「ミニッツリピーター」や「パーペチュアルカレンダー」と並ぶ、時計界の世界三大複雑機構の一つとされます。時計を着用すると、人の姿勢によってさまざまな向きに重力がかかりますが、トゥールビヨンの機構で部品そのものを常に回転させることで重力の影響を分散させる仕組みです。
トゥールビヨンという名称は、フランス語で「渦」を意味します。1800年ごろに、スイス人の時計職人である「アブラアム＝ルイ・ブレゲ」が発明しました。
トゥールビヨンは、高度な技術力により実現される機構である点だけでなく、見た目の美しさにも魅了される時計愛好家が多いのが特徴です。
トゥールビヨンを搭載した機械式時計の価格帯
基本的に、トゥールビヨンを搭載したモデルは価格帯が高い傾向にあります。ハイブランドの機械式時計の場合、1,000万円を超えることも珍しくありません。トゥールビヨンは非常に高度な技術が求められるのが理由です。
一方で、技術力の進歩や製造プロセスに効率化により、近年では比較的手頃な価格帯でトゥールビヨン搭載モデルを発表するブランドも登場しています。これらのブランドは、新しい製造技術や効率的な組み立てプロセスを採用し、トゥールビヨン搭載モデルをより安価な価格で提供することを可能にしています。しかし、低価格帯のものでも数百万円の価格が設定されているケースが多く、トゥールビヨンは依然として高価な時計の象徴といえるでしょう。
トゥールビヨンで有名な時計ブランド
トゥールビヨンは、時計業界における技術力の象徴とされており、多くの高級時計ブランドがこの機構を採用して自社の技術力をアピールしています。ここでは、トゥールビヨンで有名ないくつかの時計ブランドをご紹介します。
ブレゲ
ブレゲは、トゥールビヨンの発明者かつブランドの創始者であるアブラアム＝ルイ・ブレゲにちなんで名付けられました。世界五大時計ブランドの一つとしても知られており、世界中の有名人はもちろん、皇室や貴族にも愛好家が多い時計です。
フランク ミュラー
フランク ミュラーは、トゥールビヨンとほかの複雑機構の融合を初めて実現した世界的時計ブランドです。立体的なトゥールビヨンを搭載したモデルなど、トゥールビヨン技術の可能性を探究し続けています。
カルティエ
カルティエは、トゥールビヨン技術を用いたエレガントで洗練されたデザインの時計が有名なブランドです。トゥールビヨンの複雑な機構と、カルティエの時計が持つ優雅なデザインがマッチし、唯一無二の価値を生み出しています。
タグ・ホイヤー
タグ・ホイヤーは、トゥールビヨン技術とスポーツウォッチを組み合わせた時計ブランドです。耐久性と精度が求められるスポーツウォッチにおけるトゥールビヨン技術の可能性を示しています。
オーデマ ピゲ
オーデマ ピゲは、世界で初めて自動巻き腕時計にトゥールビヨンを搭載したブランドです。トゥールビヨン以外にも、さまざまな複雑機構を取り入れた腕時計を発表しており、世界でも特に技術力の高いブランドとして知られています。
まとめ
トゥールビヨンは、機械式時計の精度を保つための複雑で美しい機構として、多くの時計愛好家やコレクターから高く評価されています。高価なモデルが多く、資産価値の高さでも注目されています。
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