ロレックスカメレオンとは？松嶋菜々子が「やまとなでしこ」でつけていたロレックス

ロレックスの中でも、女性向けヴィンテージ腕時計として人気がある「カメレオン」。小型で可愛らしいデザインと、簡単に付け替えできるカラフルなベルトが高く評価されています。
このモデルはアンティーク市場で根強い人気があり、その希少性とユニークな特徴によって、世界中のコレクターやファッション愛好家から人気があります。製造終了から50年以上が経過した今でも、この時計が放つ独特の魅力は色褪せません。
今回は、そんなロレックス・カメレオンの特徴や魅力などをお伝えします。

ロレックスカメレオンとは

カメレオンは、ロレックスの腕時計ラインナップの中でも、特に希少価値の高いモデルとして知られています。その理由は、カメレオンが製造開始から20年ほどで生産を終了しており、現在ではアンティークでしか入手できないためです。ロレックス正規店での購入は望めないため、アンティークやビンテージウォッチを取り扱っている店舗で探す必要があります。
なお、カメレオンは手巻きのシンプルな構造の製品が多く、アンティークながら比較的手頃な価格で入手できます。

1950年代から1960年代の10年間のみ生産されたクラシカルな時計で、一見するとロレックスらしくない作りになっています。第二次世界大戦後のニュールックスタイルという女性らしさを強調するスタイルが流行り、自分の好きな色を組み合わせることができるカメレオンは大人気になりました。1950年4月に「時計バンド交換可能女性用時計ケース」としてロレックスが特許を取得しています。
レトロブームによって近年、ドラマやテレビなどでも取り上げられ、中古品店を中心に人気になっているのがカメレオンです。

カメレオンの魅力

上記の通り、カメレオンはベルトの着せ替えを簡単に行えるのが特徴です。ケースの裏蓋にベルト通しのためのスリットがあり、そこにベルトを通すだけで付け替えられます。爪を傷つけることなく、手軽に交換できるのがポイントです。
交換用のベルトにはレザー・サテン・メタルなどさまざまな素材があり、カラーも寒色系から暖色系まで非常に多彩です。たとえば、春なら淡いカラー、秋ならキャメルやブラウンの落ち着いた色味、クリスマスシーズンには赤いベルトを合わせるなど、その日の気分に合わせてコーディネートを楽しめます。
また、カメレオンの専用ベルトには、豊富なカラーバリエーションが用意されています。具体的にいうと革ベルトには黒、赤、ブラウン、ベージュ、ホワイトなどの定番カラー、メタルブレスにはイエローゴールド、ホワイトゴールド、その他にはミラネーゼメッシュ、サテンなどがありました。
現在カメレオンは生産が終了しているため、純正の新品ベルトは手に入りません。そのため、老舗ベルトメーカーが、純正品の形状や作りを再現した別注ベルトを製作しています。
定番の革色はもちろん、エナメルやエキゾチックレザー、ポップでカラフルなカラーバリエーションまで、別注ベルトのラインナップは豊富です。
なお、中古・別注ベルトの参考価格は、以下の通りです
レザーベルト: 2〜5万円程度
エナメルレザー: 3〜6万円程度
カラフルなレザー: 3万円〜
エキゾチックレザー: 10万円〜
別注品なら比較的リーズナブルな価格帯のものが多数存在します。しかし、素材や品質によっては10万円を超えるケースもあり、エキゾチックレザーなど高級素材を使ったベルトは非常に高価です。
このようにカメレオン用ベルトには幅広い価格帯があり、予算に合わせて選ぶことができます。ベルト交換による「着せ替え」がカメレオンの魅力ですので、複数のベルトを揃えておくといいでしょう。

カメレオンのサイズ

カメレオンには、丸型・アーモンド型、そしてスクエアタイプがあります。ここではメジャーな丸型とアーモンド型のサイズを表記しています。

時計の文字盤の部分は丸型で1.2cm、アーモンド型で1cmと指に乗せられるほどのサイズになっています。時計としての機能性よりもアクセサリーに近い形になっています。

カメレオンの文字盤とケースの種類

カメレオンの文字盤は大きくわけて3種類あります。オーキッド文字盤は、文字盤の6時位置に小さな「Orchid」の文字が刻印されているのが特徴です。「Orchid」はラン科の蘭の花を意味する英語で、この文字盤はその名の通り、繊細で上品な印象を与えます。

プレシジョン文字盤は、文字盤の6時位置に「Precision」と刻印されています。「Precision」は精密を意味する英語であり、ロレックスの高い時計製造技術を象徴しています。プレシジョンモデルは、時計の精度をより追求したバリエーションだったとされます。

無地文字盤は、文字盤にロレックスのコロネットロゴのみが刻印されている最もシンプルなデザインです。装飾を最小限に抑えた無垢な雰囲気が、カメレオンの上品な佇まいを際立たせています。

また、カメレオンのケースにはラウンドケース・マーキスケース・スクエアケースといった3つの種類があります。

ラウンドケースは円形のシンプルなデザインで、カメレオンでは最も一般的な形状です。ケース径は約15mmと小ぶりで、可愛らしい印象を与えます。続いて、マーキスケースは楕円形のアーモンド型で、上下が尖っている特徴的な形状です。横向きのマーキスヘッドタイプもあり、個性的なデザインが魅力。流線形のエレガントなフォルムが人気を集めました。

スクエアケースは四角形のアングラーなデザインで、当時としては革新的なスタイリッシュな形状でした。直線的なケースラインがモダンな印象を与えます。

カメレオンの希少価値と価格

日本のテレビ・映画において、カメレオが話題になったことがあります。有名なのは、2000年に放送されたフジテレビの人気ドラマ「やまとなでしこ」です。主演の松嶋菜々子さんが作中、ロレックスのカメレオンを着用したことで、この時計が一躍注目を浴びました。
松嶋さん演じる主人公・桜子は、カメレオンを欲しがっていますが、相手役の堤真一さんは”カメレオン”を爬虫類と勘違い。ブリキのおもちゃをプレゼントするというエピソードが描かれました。
このシーンは視聴者の記憶に残る名場面となったほか、作中の重要な場面で桜子はカメレオンを着用。特にクリスマスの場面で登場したスターダイヤルモデルは大きな話題となりました。スターダイヤルとは、文字盤のインデックスが星形になっているレアなデザインで、ドラマでの使用により一気に人気が高まりました。
放送後、視聴者からの問い合わせが殺到し、実際にドラマで使用された一本が売れたという逸話もあります。以降、日本のドラマ・映画で使用が相次ぎ、一般層に知られる有名なアンティーク腕時計となったのです。
このほか、カメレオンが作中に出てくるドラマ・英語は以下の通りです。有名な愛用者も含めてチェックしておきましょう。

カメレオンは今後値上がりする？

本物のカメレオンは現在、市場に出回っている個数分しか存在しません。新たにロレックスが生産することはないので、在庫が限られている分、今後資産価値が上がり、中古市場でも価格が高騰する可能性があります。昨今は80年代リバイバルやレトロブームなど古いものが流行することが多いので、ロレックスのカメレオンもまたドラマやインフルエンサーが取り上げることもあるでしょう。

まとめ

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