ロレックスの時計パーツ交換による買取への影響について
永く愛用されてきたロレックスは、その機能を維持するためにさまざまな修理とパーツ交換が行われているものです。
買取査定の際は、どこまでのパーツ交換が問題になり、どこまでのパーツ交換が問題にならないのでしょうか。パーツ交換による買取への影響を考察してみましょう。
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1.ロレックスの時計パーツ交換 ロレックスのリファレンス番号について
ロレックスのリファレンス番号は、ケース、ベゼルの仕様によって決まっています。
例えば、116234GのGは文字盤のインデックスとして取り付けられた10ポイントダイヤモンドの存在を指しており、118238AのAは、その10ポイントのうち6時と9時に長方形のダイヤモンドを使用していることを示しています。これらは国際保証書のリファレンス番号には記載されていないのが普通です。
これはロレックスが文字盤の交換を許容していることの表れのように思われます。
2.ロレックスの時計パーツ交換 ベゼルとリファレンス番号
これに対して、116610LNや116710BLNRなどのリファレンス番号についているLNやBLNRは、ちゃんと国際保証書にその記載があります。
これらはベゼルの仕様を表しており、ベゼルの違いによって、はっきりと区別するためのものであるといえるでしょう。
少なくとも複数のバリエーションが用意された、セラクロムベゼルを使用しているモデルのリファレンス番号には、こういったアルファベットが必ず付いています。
これはロレックスが、ベゼルの交換を許容していないことの現れといえます。すなわちリファレンス番号によってベゼルの種類が限定できるようにしてあるのです。
セラクロムベゼル登場以前は、例えばデイトジャストであれば
16200=ステンレスのプレーンベゼル
16220=ステンレス製のエンジンターンドベゼル
16234=ホワイトゴールドのフルーテッドベゼル
16264=ホワイトゴールドの回転ベゼル
16203=イエローゴールドのプレーンベゼル
16233=イエローゴールドのフルーテッドベゼル …
まだあるとは思いますが、このようにリファレンス番号でケースとベゼルの組み合わせが厳格に決定します。
中古として流通する時計の中には、まれにベゼルがこの法則に合わない個体も存在しますが、これについては後でベゼルが交換されたと考えるのが自然でしょう。
こういった個体はベゼル、または時計そのものが贋物である可能性もあり、注意が必要ですが、販売価格は抑えられているのが普通です。
また、こういった時計は一切扱わないというお店も少なくないでしょう。仮に自分で所有していたとすれば、ロレックスとはいえ買い取ってくれる店を探すのは少々大変であることが予想されます。
例外的に、セラクロムベゼルになる前のGMTマスターのベゼルについては、ベゼルディスクの色によるリファレンス番号の変化がありません。
旧型のGMTマスターについては、ケース素材に合う範囲で、かつ条件を満たせば、ロレックスのサービスセンターでベゼルディスクの色を変えてもらうことが可能です。
参考までにその条件とは、
- その時計が初回の交換であること
- その時計に過去にベゼルディスク交換の履歴がある場合、過去に交換した際に返却されているはずのパーツを時計に添えてサービスセンターに申し込むこと
とされているようです。
ベゼル交換は頻繁に行われるものではありませんが、日本ロレックスにメンテナンスを依頼し、故障や破損がある場合は交換をすすめられることがあります。ベゼル本体のみを交換すると、既存のベゼルディスクなどと合わなくなることがあるため、周辺パーツを一式交換することもあるようです。その分、交換費用も高くなります。ただ、しっかりと合うパーツを組み合わせなければベゼルが外れ落ちる可能性もあるため、一斉に交換したほうが良いでしょう。
気をつけたいのがデザインの変化です。修理する時計に合うベゼルがあったとしても、数字の書体が微妙に異なっていることがあります。アンティークロレックスのように色味の変化でエイジングを楽しんでいる場合も、交換することではっきりとした色に戻ります。
ベゼル交換をなるべく避けるには、数年に1度のオーバーホールを行うことが大切です。長い間メンテナンスせずに放置していると、汗や皮脂などの汚れが蓄積してサビの原因となり、ベゼルの破損を招くことがあります。パーツ交換の頻度を減らすため、オーバーホールで時計を分解してしっかりとお手入れしましょう。
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3.ロレックスの時計パーツ交換 ロレックスのリューズ
ロレックスの場合、リューズはベゼルと同じ色のものが使用されています。
しかしホワイトゴールドベゼルの16234にはステンレス製のリューズが付いており、通常は銀、イエロー、ピンクと色が合っていれば問題ありません。
ちなみに違うリューズが付いた個体を査定に出しますと、リューズ代の分だけ査定金額が落ちるでしょう。ただし、これだけが理由で買取不可となることは少ないはずです。
4.ロレックスの時計パーツ交換 ブレスレットについて
それに対して同じデイトジャストのブレスレットについてはどうでしょうか。
例えば16200時代のステンレス製ブレスレットにはオイスターのRef.78360、ジュビリーのRef.62510があります。
これについては製造年によっては、長年グリーンで近年白に変更になった長方形のタグに時計のリファレンス番号、シリアル番号とともに書いてあることがあります。
恐らくは2000年過ぎたあたりからでしょうか。これによって工場出荷時にどちらのブレスレットが付いていたのか、確認することができます。
また製造年と出荷国によっては、保証書にブレスレットの種類の記載がある場合もあります。
しかしこちらについてもベゼルの扱いとは別で、買い取ってくれないお店はまずないと思われます。
これほど頑丈なブレスレットも珍しいといえるロレックスのブレスレットでも、長期間使用すれば各部の摩耗や伸びも出てきますので、言うなれば消耗パーツの一つとしても考えられるからです。
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5.ロレックスの時計パーツ交換 消耗品は交換されていても問題ありません
ちなみに消耗パーツとして考えられるパーツは、既出のリューズ、ブレスレットの他に、裏蓋やリューズのパッキン、チューブ、風防、ブレスレットの取り付けやクラスプ部分を連結しているバネ棒、内部のムーブメント構成パーツ全般(地板を除く)などがあります。
またその昔から、クロノメーター表記のある時計のムーブメントと、それ以外の一部のムーブメントには、ムーブメント特有の製造番号が刻まれています。これとケースに刻印されたシリアル番号、リファレンス番号の組み合わせが、ロレックスが保有していると思われる出荷記録や修理履歴等と一致しませんと、ロレックスの修理を受けてもらえないこともあるようです。
こればかりは注意のしようがありませんが、この事実は豆知識として持っていたいものです。
ロレックスの時計パーツ交換まとめ
ロレックスのパーツ交換は、部品によっては買取査定に影響を与える可能性があります。ただ、お持ちの時計が買取不可とされるのか、どの程度の価格で売れるのかなどは、査定に出してみなければわかりません。迷ったときは、時計買取実績の豊富な店で査定してもらいましょう。
現在ロレックスの買取相場が上がっています
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